あなたは「感化されやすい人だ」と言われたことがありますか?「感化される」という言葉にどのようなイメージを持ちますか?この記事では「感化される」という言葉の意味、感化されやすい人の特徴などご紹介します。また感化されにくくなる方法についても考えてみましょう。
感化されるとはどういうこと?
あなたは周りの人から「感化されやすい人」と言われたことがありますか?良い意味も悪い意味も持つこの言葉に、どういう意味で「感化されやすい」と言われたのか、はっきり分からなかった人もいることでしょう。悪い意味なのか、褒め言葉なのか戸惑ってしまいますね。 この記事では、「感化される」という言葉の意味や使い方を解説した上で、感化されやすい人の特徴や性格、感化されにくくなる方法などを詳しく見ていきましょう。
感化されるの意味とは?
まずは「感化される」という言葉の意味を知っておきましょう。イメージで何となく使っていた人も、ここで意味をはっきりさせておけば、誤解や使い間違いもなくなりますね。
感化されるの使い方・例文
「感化される」という言葉の使い方としては、次のようなものがあります。「スタイルの良い友人に感化されて、今月からジムに通い始めた」この文では、友人が良い影響を与えてくれているという意味で使っています。 一方、「そんな派手なファッション、誰に感化されたの?」という使い方もあります。こちらは、新しく取り入れたファッションが、あまり良い感想を持たれていないというニュアンスです。「感化される」という言葉は、使い方によって良い意味にも悪い意味にもなります。
感化されるの良い意味の類語
まずは「感化される」が良い意味で使われる場合の類語を見てみましょう。
良い意味の類語1:教化される
「教化される」とは、「師などの教えを受けて良い方向に導かれること」を言います。「教化される」は良い方向への変化だけを表す言葉です。元々は仏教の教えに基づいてできた言葉であると言われます。
良い意味の類語2:薫陶を受ける
「薫陶を受ける」とは、指導者が直接教えることではなく、品格ある人や人徳のある人から影響を受けて、自然に心が磨かれていく様子を言います。自然に考え方や性格が変わっていくという意味なので、「感化される」の意味により近い表現と言えるでしょう。
良い意味の類語3:刺激を受ける
「刺激を受ける」は、多くの人が使っている言葉でしょう。人に限らず、芸術作品や映画、音楽などから影響を受けて、自分の考え方や表現、趣味などに変化をもたらすことを言います。「感化される」同様、良い変化も悪い変化も表せる言葉です。
感化されるの悪い意味の類語
続いて「感化される」が悪い意味で使われる場合は、どのような類語があるでしょうか?同じく3つ見てみましょう。
悪い意味の類語1:洗脳される
「洗脳される」とは、「共産主義社会での思想改造」という意味が転じて、「他からの影響で、根本的に考え方を変えられること」という意味になります。今までの考え方を洗い流すかのように変化させられることを表します。悪い意味で使われることの多い言葉です。
悪い意味の類語2:盲信する
「盲信する」とは、「やみくもに信じること」という意味です。それが良いか悪いか根拠を確認せず、メッセージを発する人を完全に信じている状態であると言えます。「感化される」と似ていますが、さらに深く影響を受けている様子がイメージできる言葉です。
悪い意味の類語3:毒される
「毒される」とは「悪い影響を受ける」という意味です。良くない人との付き合いで悪い行為に走ってしまったり、考え方が悪い方向に向かうことを表します。「感化される」という言葉の悪い意味としては、最も近い言葉と言えるでしょう。
「感化される」と「触発される」の違い
「感化される」と似た言葉に「触発される」という言葉があります。この2つの違いは何でしょうか?「触発」という言葉は、「ものに触れて爆発・発動すること」「何かしらのきっかけで、衝動や感情を誘発すること」という意味があります。 一方、「感化」には「考え方や行動に影響を受けて、自然と変わっていく」という意味があります。つまり、きっかけがはっきりとしているものには「触発される」という言葉が適していて、自然な変化には「感化される」という言葉が適していると言えます。
感化されるの英語表現
「感化される」の英語表現には、「be influenced by~」が最も近いと言えます。“I was influenced by my friend.(私は友人に感化された)”という使い方があります。同じような意味合いで「under the influence of ~」も同様に使えます。 「be inspired by ~」という表現は、「刺激を受けた・インスピレーションを受けた」という意味で使うことができます。「be influenced by ~」よりも少し意味が強いイメージです。
感化されやすい人の特徴・あるある
それでは「感化されやすい人」について考えていきましょう。「感化されやすい人」には、共通する特徴があるのでしょうか?「感化されやすい人あるある」も合わせて考えてみましょう。
特徴1:素直な性格
素直な性格は、感化されやすい人の多くに見られます。どんな話も素直に聞き入れるため、すぐに他人の影響を受けて、自分の行動や考え方を見直します。その後の行動が早く、自分のプラスになることも多いでしょう。行動が早い人は、周囲の信頼も得やすいです。 しかし、何かに感化されているときは、自分の人生を左右する大切な決断さえも、元々の自分の考え方や思想を忘れて決めてしまうこともあります。後悔することの無いように、大切なことは自分の中でしっかり考えてから、決めた方が良いでしょう。
特徴2:感受性が豊かである
感化されやすい人の特徴として、豊かな感受性を持っていることも挙げられます。他人の言葉や、映画や音楽など、さまざまなものから刺激を受けて、自分の考え方や行動を見直そうと考えることができる人です。 豊かな感受性は素晴らしい魅力ですが、自分に自信が無い人は注意が必要です。「私はこれがダメだ、○○のようにならなければ!」と追い込みがちな面があり、ストレスを溜めやすいタイプでもあります。自分に無理をせず、気楽に理想を目指しましょう。
特徴3:自信が無い
感化されやすい人の中には、自分に自信が無い人も多くいます。自分で決断することが怖いという心理があり、何かに感化されると、それに自分の答えをゆだねるのです。自分の軸がはっきりしないために、自分の本当の気持ちを忘れてしまうとも言えます。 また感化されやすい人は、集団で何かを決めるときに、自分の意見に近いものではなく、より大勢の意見に合わせようとしがちです。自分の意見に自信が持てないため、考えがコロコロと変わることが多いのも特徴の一つです。
特徴4:人目を気にしすぎる
感化されやすい人は、人目を気にしがちであるというのも特徴です。先に述べた通り、自分に自信が無いため、何をするときも周りの目を気にしてしまいます。多くの人が理想とする人物像を持った人に感化され、「この人のようになれたら周りから認められる」と考えます。 周りから見ると、このような人は、主体性が無くフワフワと流されている印象に写ります。「言っていることは立派だが本当の気持ちはどうなんだろう?」などと周囲から不安に思われないよう、自分の本当の気持ちを大切にしましょう。
特徴5:他人任せ
感化されやすい人の中には、何事も他人任せの人が多くいます。自己主張をすることが億劫になってしまい、大切にしたい自分の意見があっても、周りの流れにただ身を任せて物事を済ませようとするタイプです。 自分の本当の気持ちにフタをして何かに感化されるということも、見方によれば「他人任せ」と捉えることができます。自分の意思を無くし、他人の考え方を自分の考え方に同化することで、「あの人の言うことだから大丈夫」と流されてしまうのです。
特徴6:変化を受け入れられる
感化されやすい人は、ポジティブな見方をすれば、自分の周りに起こる変化を受け入れられる人であると言えます。自分の考え方を、他人に影響されて変えられる素直さがあれば、身の周りの変化も柔軟に受け止められると言えるでしょう。
感化されることは悪いの?感化されやすい人の長所・短所
これまで、感化されやすい人の特徴を見てきましたが、どのような印象を持ったでしょうか?感化されることは悪いことなのかと、疑問を持った人も多いかもしれません。しかし「感化される=悪いこと」とは、一概に言えないのです。 ここでは、感化されやすい人の長所と短所を、さまざまな視点から考えましょう。
感化されやすい人の長所
感化されやすい人の長所と言えば、柔軟性と向上心の高さです。自分自身や人生をより良くしたいと常に考えていて、良い考え方や行動を知ると、柔軟に自分に取り入れることができます。 素直さがあり、向上心と柔軟性も兼ね備えているため、仕事などの飲み込みが早いという長所もあります。職場や学校では、頼れる人として周囲からも慕われる人が多いでしょう。
感化されやすい人の短所
感化されやすい人の短所は、自信の無さからくる優柔不断な性格と言えます。自分で決めることが苦手で、大人数の意見や尊敬する人の意見に合わせようとする点は、周りから見ても「自分の意思が無い、他人任せ」と思われてしまうでしょう。 感化されやすい人の中には、自分がどうしたいのか分からない人も多いのです。「感化されること=悪いこと」ではありませんが、自分の意思を持つことは大切です。この後の項目を参考に、自分の本当の気持ちに気づくための練習をしてみましょう。
うじうじした性格を治したい!煮え切らない自分を変える3つの方法
感化される性格の治し方は?
誰もが、周りの人や環境、文化などに触れることで少なからず影響を受けて生きています。先に述べたように、感化されること自体は悪いことではありません。自分の気持ちと向き合いながら、周りからの刺激を受け成長をすることは、人生をよくするために大切なことです。 では「感化されやすい性格を治したい!」と考える人は、どのようなことに注意をしたら良いでしょうか?自分の気持ちにしっかりと向き合うためにも、じっくりと考えてみましょう。
治し方1:自分で決めることに慣れる
感化される性格を治すために、まずは自分で何かを決めることに慣れましょう。例えば飲食店に入ったときに、どのようにメニューを決めますか?つい、一緒にいる人が決めたメニューに合わせたり、値段や体型を気にして本当に食べたいものを避けていないでしょうか? 自分の食べるものを決めるときに、周りの人に合わせなくても、誰にも迷惑はかかりません。食事以外では毎日着る服なども、周りの目を気にせず自分が好きなものを選びましょう。まずはこのような小さな選択から、自分で決めるということに慣れる練習をしましょう。
治し方2:自分の気持ちを味わう
感化されやすい人は、普段から自分の気持ちにフタをしてしまうことが多い傾向にあります。周りの人たちの言動や、目にする出来事などに、モヤモヤしても見ないふりで、周囲の意見に流されていませんか? いきなり自分の意見をはっきり言うのはハードルが高いですが、まずは自分の気持ちを心の中で感じてみましょう。「なんだかモヤモヤする」など、感じたことをそのままノートに書き出してみるのも有効です。自分の気持ちをしっかりと味わうことから始めましょう。
治し方3:達成感を積み重ねる
感化されやすい人は、自分に自信を持てない人が多いと先に述べました。自信を持てるようになるために、日々小さな達成感を積み重ねてみましょう。やり切った自分に満足することで、少しずつ気持ちも前向きになっていきます。 また、過去に褒められたことやお礼を言われたことなど、自分にできることを思い出すのも良い方法です。「自分は何もできないと思っていたのに、できることはある」と思えるのも、自信を取り戻すための大きな力になります。
治し方4:自分の軸をはっきりさせる
ここまでの「治し方」を踏まえ、ぜひ大切にしたいのが、自分の軸をはっきりさせることです。生き方や考え方、行動の基準を「自分はこうでありたい」という軸に合わせることを意識してみましょう。 何かをするとき、家族などから何を言われるか、心の声のように響く人も多いかと思います。それに従ってやめていては、自分の軸はハッキリしてきません。いざやってみても、何も言われずに済むこともあります。時には勇気を出し、自分の気持ちで行動してみましょう。
感化を自分の成長につなげよう!
今回は、感化されやすい人についてさまざまな側面から見てきました。「感化されやすい人だ」と言われたとしても、自分の軸がハッキリしていれば不安になることはありません。「その考え方が好きだから自分に取り入れたい」という気持ちは、自己成長につながる刺激です。 もし「感化されやすい人」と言われて嫌な気持ちになった時には、この記事の「治し方」を見てみましょう。自分の気持ちを大切に生きることは、人生においてとても大切なことです。自分の軸を持ちつつ、よい意味で大いに感化され、より充実した日々を送りましょう!