几帳面な人の特徴とは!几帳面な長所と短所を知って仕事に役立てる方法

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「几帳面な人」と聞くと、どんな印象を持ちますか?言い方によっては誉め言葉にも、悪口にも聞こえてしまう「几帳面」という言葉。 そもそも几帳面というのは、どんな人を指す言葉なのでしょうか。 今回は几帳面な人の特徴や長所・短所についてまとめてみました。

目次

几帳面という意味

「几帳面」の言葉の由来は、平安時代までさかのぼります。 几帳とは、室内で身分の高い人のそばに立てかけ、仕切りとして、あるいは風よけとして使われた、つい立てのような家具のことです。 そして、几帳の柱の角を丸く削って、両側にひとすじの削り目を入れ美しく仕上げたものを几帳面(きちょうめん)と呼んだのです。几帳面は非常に丁寧に造られていたことから、江戸時代以降、ものごとを正確に行う真面目なようすのことを几帳面というようになりました。 今回は、几帳面な人の特徴や長所・短所、向いている職業についてまとめています。 几帳面な人が気をつけるべき点、逆にズボラな性格を治して几帳面になりたいと思う人への対策についてもご紹介していますので、ご覧ください。

几帳面な人の特徴

「物事を正確に行う真面目な人」が几帳面という意味だとお伝えしました。 では、几帳面な人とは具体的に、どういう人を指すのでしょうか。 特徴としては、大きく次の4つがあげられます。

細かいところに気がつく

几帳面な人といえば、なんといっても「よく気がつく」という点があげられるでしょう。こだわりが強く、ほかの人がスルーしてしまうところも、気になってしかたがありません。 例えば、リモコンは机のラインに平行でなければ気持ちが悪い、本棚は種類別に順番通りならんでいなければがまんができない、など。 細かいことにも独自のルールを持ち、何事もきっちりしなければ気がすみません。この気がつく性格をいかんなく発揮し、仕事や家事能力は非常に高い、という特徴があります。

キレイ好き

几帳面な人に共通しているのが、とてもキレイ好きである、ということです。部屋はいつも整理整頓されており、こまめに掃除をするのが好き(むしろ掃除をしないと気持ちが悪い)という人が多いようです。 そのため、几帳面な人の自宅や、デスク周りはつねにピカピカです。かばんや財布の中もきれいにまとめられています。 職場では、自分のみならず周りの人の机を掃除する、なんてことも。中途半端なことが嫌いなので、掃除も常に念入りに行います。決してやりかけで終わるようなことはしません。

計画性がある

几帳面な人は、仕事にしても遊びにしても、綿密なスケジュールをたてて行動します。計画をたて、その通りに物事を進めていくことを非常に得意としています。 短期、あるいは長期のスケジュールを立て、優先順位を決めながら取り組みます。そして、不測の事態に備えて、計画は前だおしで実行していきます。時間の管理もしっかりしているので、遅刻などのうっかりミスもありません。 日頃からメモをとり、ぬけモレの無いよう行動していますし、記録として日記をつけて、上手くいったことや、いかなかったことを記録しています。 その結果として、次に同じ作業をする時には、さらに効率的に動くことができるのです。

真面目で礼儀正しい

几帳面な人は、倫理観がしっかり備わっています。そのため礼儀やマナーを重んじており、非常に礼儀正しい人、という感想を持たれることが多いようです。 小さなことでも気を抜かず、相手の立場に立って考えることができます。例えば、年配の方に渡す資料は文字を大きくしたり、左利きの人が使いやすいように工夫します。 細やかな気配りをさりげなく行えるため、目上の人からは気に入られることも多いでしょう。

几帳面な人の長所

では、几帳面な人の長所とはどのあたりにあるのでしょうか。 考えられる長所について、4つあげてみました。

仕事がとても丁寧でミスも少ない

几帳面な人の良いところが最も活かされるのは、仕事の場といえるでしょう。1つ1つの行動が細かく、計画的に物事を進めていくため、仕事はとても丁寧です。考えられるリスクもあらかじめ考慮して行動しているので、ミスも少ないでしょう。 書類の1つ1つが丁寧に整えられ、細かい作業も難なくこなします。進捗を細かく文書に残していることも多く、仕事の時にありがちな「言った」「言わない」の水掛け論も避けることができます。一緒に仕事をする相手にとっても頼りになる存在です。 そのため、几帳面な人は、仕事面で評価されることが多いようです。

責任感がある

几帳面な人は、礼儀やマナーを大切にしています。ですから、約束したことはきっちり守りますし、いい加減な対応をしません。 責任感のある人として信頼されることが多いでしょう。仕事やプライベート、あらゆる場面で重宝されます。

粘り強い

こだわりが強く、細かいところまで気になる性格は、粘り強さにつながります。 簡単にあきらめるようなことはなく、すぐに飽きてしまうこともありません。小さな積み重ねをくりかえし、地道に努力する姿は好感を持たれ、周囲にとってなくてはならない存在となります。「この人になら任せても大丈夫」と安心感を持たれることでしょう。

整理整頓が得意

キレイ好きで何事もきっちりしておきたい几帳面な人は、整理整頓を非常に得意としています。整理とは、乱れた状態にあるものを整えて、要らないものを取り除くこと。整頓とは、正しい位置にきちんと置くこと、です。 几帳面な人は整理整頓のやり方を心得ており、不揃いなものは直し、不要なものはすぐに処分します。そして、定位置を決めて、必ず元の場所に戻すことを徹底しています。几帳面な人にとっては、自分の身の回りを整理整頓することは当たり前のことで、その作業をつらいとは思っていません。 部屋の中やデスク周りがすっきり整えられている人は、頭の中も整理されているといいます。どこに何があるか頭の中でしっかり把握できているため、記憶力もいいのです。

几帳面な人の短所

では逆に、几帳面であるために損をしているところは何でしょうか。 几帳面な性格の短所について4つあげてみましょう。

神経質でストレスを感じやすい

几帳面な人にとって、周りの人たちの行動はとても雑で、いい加減に感じてしまうことも多いでしょう。 そのため、過敏に反応してしまい、強いストレスを感じやすいようです。日常的に強いストレスを感じやすいことで、うつ病などのリスクも高まるため、注意が必要です。 実際に、几帳面で粘り強い人ほど、うつ病になりやすいといわれています。

こだわりが強すぎて仕事が遅い

仕事の質が非常に高いのですが、そのため完璧主義におちいりやすいという欠点があります。 融通がきかないため、すべて完璧にやろうとし、仕事が遅くなってしまいます。たいていの仕事は、質も大切ですが、仕上げるスピードも重要です。クオリティを大事にするあまり、仕事が遅くなってしまうのは困りものです。

自分にも他人にも厳しい

完璧にこなそうとする人間は、つい周りの人にも同じレベルを求めてしまうものです。 そのため自分だけでなく、他人に対しても厳しい態度をとってしまい、煙たがられることもあります。いくら正論を訴えても、「自分は正しい、あなたは間違っている」という態度をあらわにされると、人は逃げていくものです。 その結果、誰にも頼らず1人で抱え込んでしまい、心や脳が疲れ果ててしまうという悪循環に陥ることもあるでしょう。

「想定外」には弱い

細かくスケジュールを決め、その通りに動きたい几帳面な人。マニュアル通りに動くのは得意ですが、思い通りにいかないといらいらする性質を持っています。 柔軟な対応が苦手なため、思わぬトラブルが起きたときには、パニックを起こすことも。準備期間が十分にあるときは完璧に仕事をこなすため、「できる人」と思われがちですが、突発的な対応になると一転、おろおろしてしまうこともあるようです。

几帳面な人の仕事ぶり

几帳面な人は、計画通りに動くことを非常に得意としています。真面目なので、職場では非常に重宝がられ、大切にされるでしょう。 その一方で、細かいところまで突っつきすぎる、臨機応変な対応が苦手という短所も持っています。何か大きな判断をしたり、率先して新しいことを始めるのは苦手です。 そのため、組織のトップに立つよりも、トップを補佐する立場が向いているといえるでしょう。大らかで決断力のあるリーダーの傍でナンバー2として動くとき、几帳面な人の長所が最大限に活かされます。

几帳面な人に合う仕事とは

では次に、几帳面な人に合う仕事について考えてみたいと思います。 几帳面な人は、正確性が求められる仕事が非常に向いています。飽きることなく、質を落とさずに同じ作業を繰り返すことができるため、次にあげる職業が向いているでしょう。

経理

企業の経理は、その組織のかなめとも言え、非常に大切な業務です。会社の中で、金額に換算できるものを管理し、記録するのが経理の仕事になります。 正しい数字を入力して、確認し、誤りがあればすぐに見つけるという、正確さが何より大切です。 経理は、1円もおろそかにしない、几帳面な人にこそ向いています。さらに数字を扱うことが好きな人であれば、間違いなく経理事務のエキスパートになれるでしょう。周囲にとっても、几帳面な人が財布のひもを握ってくれていれば、安心です。

エンジニアや職人

工学に関する専門的な知識やスキルを持ったエンジニア(技術者)や、細かいものを作る職人など。強いこだわりと、計画的に物事を進めていく力が求められる仕事です。寸分の狂いも許されない世界ですから、几帳面な人にうってつけの職業といえます。 何事もきっちりする人が多いため、几帳面な人にとって居心地のいい職場となるでしょう。

秘書

スケジュール管理は、几帳面な人が最も得意としている分野です。ほかにも、上司の身の回りの世話や、業務の補佐、来客時の接遇など、どんな相手にも失礼のない対応をとるには、几帳面さが必要になります。 几帳面な人にこそ、細やかな対応が求められる秘書の仕事が、向いています。

公務員

規則通りに行動することが求められ、たくさんの資料を扱う公務員。国民の生活に直結し、個人情報も扱うため、間違いが許されない大切な仕事です。また、膨大な資料相手に仕事をするので、整理整頓能力も必要です。 几帳面な人の細かい気配りや、書類の管理能力がいかんなく発揮されるでしょう。公務員には細かい規則が存在するので、マニュアル通りに仕事することが得意な人には、うってつけの職業になります。

交通機関の運転手

日本の交通機関は、世界でも最も時間管理に厳しいとされています。電車やバスの運転手は、ダイヤ通りに走らせなければならず、時間にルーズな人にはとてもつとまらない仕事です。 また、お客を乗せる仕事であるため、細やかな対応も必要です。几帳面な人にとって、まさに天職といえるでしょう。

几帳面すぎる人が注意すべきこと

「几帳面」には多くの利点がある一方で、几帳面すぎることで生きづらさを感じている人もいます。 几帳面すぎると悩む人が、ふだん気をつけるべき点はなんでしょうか。

こだわりすぎない

こだわりの強い几帳面な人は、つい何事も完璧さを求めてしまいがちになります。自分はほかの人より几帳面なんだ、という点を常に意識するようにしましょう。 まわりの人は、そこまでのクオリティを求めていないかもしれません。完璧ではなく、その場に合わせた「最善」を考えるようにしましょう。 場合によっては、妥協して8割、あるいは6割程度の力で行動するようにしてください。

周りに頼ってみる

しっかりしているため、周りから頼りにされることも多い几帳面な人。責任感が強いのは良いことですが、頑張りすぎると疲れてしまいます。 自分でなくてもできる、そう感じたものは、ほかの人に任せてみるのもよいでしょう。 ときには、周りに頼ることも大切です。

心配しすぎない

几帳面な人が先々の細かいところまで気にかけるのは、「心配性」という性格が根本にあるようです。「こうなったらどうしよう」「もし上手くいかなかったら?」と心配することで、あらかじめその時の対処法を考えて、安心したいと考えているのです。 しかし、心配事の9割は起こらない、ともいわれています。取り越し苦労で疲れきってしまう前に、「まあいいか、大丈夫」という楽観的な視点を持つようにしてください。

几帳面になりたい人!取り入れた方が良いこととは

逆に、おおざっぱで雑になりがちな性格に悩み、几帳面な性格にあこがれている、という人もいると思います。 最近、几帳面・神経質に関係する遺伝子の存在がみつかりました。几帳面な性格にはこの遺伝子が大きくかかわっているようで、後天的に几帳面さを身に着けることは難しいと考えられています。 でも、生活習慣をかえることで、ある程度の几帳面さを身に着けることはできます。

メモをとる習慣をつける

几帳面な人は、日常的にメモをとる習慣があります。まずは、この習慣を真似するところからはじめてはいかがでしょうか。 何かやるべきことがある時、メモをとり、うっかりミスが無いように気を配るようにしましょう。 また、こまめにメモをとる姿を相手に見せることで、几帳面な人だという印象を持たれるはずです。

出したものはすぐにかたづける

几帳面な人にとって、きれいな状態を保つことは簡単で当たり前のことです。でも、そうでない人にとっては、いつも整理整頓しておくことは、見習おうと思ってもなかなかできることではありません。 そんなズボラな人がまず気をつけるべきなのは、次の1点です。まずは、「出したものはすぐ元の場所に戻す」ことを習慣づけるようにしましょう。 これだけで、部屋や机の中はスッキリします。一度散らかってしまうと、それをすべて元に戻すのはさらに難しくなります。後回しにしないことが、几帳面への第一歩です。

丁寧な対応をこころがける

約束の時間にいつも遅れてしまう、ルーズな性格になっていませんか? まずは、時間や約束ごとをきちんと守るようにしましょう。相手の立場に立つことを忘れず、約束したことは守り、何か事情があって守れそうにないときは早めに連絡するなど、どんな相手にも誠実な対応をとるようこころがけてください。 「この人は几帳面で誠実な人だ」と思われることで、さらに相手の期待に応えようと、無意識に几帳面なふるまいをするようになります。

小さな目標を達成していく

行き当たりばったりの行動を繰り返すと、失敗することも多くなり、他人からの信頼も得られなくなってしまいます。 まずは、小さな目標をたててクリアしていく習慣をつけるようにしましょう。小さな成功体験を重ねることで、計画をたてて行動することに楽しさを感じるようになります。 面倒くさいと思っても、先のばしはしないように気をつけましょう。後になれば余計に面倒になります。気が進まないことほど、計画をたてて早めに行動するようにしましょう。

計画はネガティブ思考でたてる

ネガティブという言葉は、悪いイメージがつきまといますが、綿密な計画をたてる上では、大切な考え方です。 几帳面な人は、計画をたてる際、上手くいかなかった場合を常に想定しています。楽観的に考えるのではなく、予想外のことが起こった時の対処も考えましょう。 「計画は悲観的に、実行は楽観的に」をこころがけると、上手くいくようです。

几帳面な性格を治すには?

几帳面な性格であることに悩み、そんな自分を変えたいと切実に考えている人もいるでしょう。 几帳面な性格を治すためには、なぜそこまでこだわりを持ってしまうのか、自分自身に問いかけてみる必要があります。

完璧主義をやめる

几帳面な人は、つねに完璧に物事を進めることを望んでいます。でも、この世に完璧なものなど存在するでしょうか。いくら努力をしても、思いもよらなかったアクシデントは起こります。 ですから、完璧であろうとせず、少し肩の力をぬいてみるようにしてください。「私は几帳面だ」と自覚のある人なら、60点~80点くらいを合格点として、自分にも他人にも妥協することが大切です。 完璧であろうとなかろうと、あなたはあなた。その価値は変わりません。

遊び心を持つ

几帳面な人は、真面目でとても誠実です。ただし、真面目すぎることで、自分も周りの人も息がつまってしまうこともあるでしょう。 計画通りにいかない時も、落ちこむのではなく「面白い、さあどうしてやろうか」と考える心の余裕を持つようにしてください。 ものごとは、色んな人の思惑もあり、運もあり、絶対に自分の思った通りには進みません。うまくいかないことを面白がるくらいの、遊び心を持つことが大切です。「~しなければならない」という思いこみは捨てましょう。

価値観をおしつけない

人によって、大切にしている価値観は異なります。自分が「~しなければ」と思っているからといって、相手も同じように考えているとは限りません。 自分の価値観で、相手をジャッジするのはやめましょう。「自分が正しくて相手が間違っている」わけではなく、「相手が正しくて自分が間違っている」わけでもありません。 大らかな心で、「そういう考え方もあるんだな」と受け入れてください。

「几帳面な自分」に誇りをもとう

「几帳面」という表現は、誠実でしっかりしている人、という印象がある一方で、神経質で付き合いづらい、という印象もある言葉です。几帳面であることに悩み、あるいは「几帳面だね」と言われたことで傷ついた経験を持つ人もいるかもしれません。 でも、几帳面な人の持つ「気配り上手」「礼儀正しい」という特徴は、非常に日本人らしい特性でもあります。察しと思いやりこそが、日本人が世界に誇ることのできる美点なのです。ですから几帳面な自分を恥ずかしく思う必要はありません。 周りの人たちは、あなたの几帳面な性格を頼もしく思っています。自信をもってくださいね。

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