ネガティブ思考をポジティブ思考に変えることができたら…と思ったことはありませんか?ネガティブな考え方を変えるには、まずネガティブを知ることから。ネガティブな人の特徴や性格をまとめました。ポジティブな考え方を身につけて、スッキリした気持ちで毎日を過ごしましょう。
ネガティブな人とはどんな人?
ネガティブな人とはどんな人なのでしょうか?その特徴や性格、背景にある心理についてまとめました。自分を知ることがネガティブ克服の第一歩となります。また、どうすればポジティブな考え方が身につくのか、色々な克服方法を紹介します。
ネガティブな人の特徴
ネガティブな人には大きく分けて8つの特徴があります。
すぐに考える
ネガティブシンキングが癖になっている人は、何かが起こった時に、すぐに考え始めます。誰かに話すよりも、一人で抱え込む人が多いです。さらに、考えが同じところをめぐる、堂々巡りになるのもネガティブ思考の特徴です。 まず考えることから始めるので、行動にうつるまでに時間を要します。また、何かをしたあとも、それでよかったのか悩んでいることが多いです。ネガティブな人ほど、考え事をしている時間が長いということです。
人の意見が入りにくい
ネガティブな人には、お付き合いしている彼氏や彼女、家族の意見など大事な人の意見であっても、なかなか入っていきません。ポジティブな考えを提案されると、「そうはいっても…」という言葉をよく使います。周りからは、頑固な人に見えてしまうかもしれません。
否定的な言葉から話を始める
ネガティブな人は「でも」「だけど」など否定から始まる言葉をよく使います。物事のいい面よりも悪い面を探そうという思考が自然と働いているせいです。無意識に起こることなので、自分で方向転換をするのも、なかなか難しいです。また語尾も「~できない」など否定になることが多いのもネガティブな人に多い特徴です。
気持ちが優しい
ネガティブな人は、相手のことを思いやる優しい人に多いです。相手が嫌な思いをしないか、傷つけてしまわないかと常に考えを巡らせています。ポジティブな人特有の、「やってみよう!」という行動優先ではなく、石橋をたたいて渡る慎重な思考優先になりがちです。
人と比べてしまう
ネガティブな人は、常に周りと自分を比較してしまいます。特にポジティブ思考の人に目がいきがちで、「なぜあんな風に考えられるんだろう…」と憧れ半分、うらめしい気持ち半分。誰かと比べ、そして悪い方に自分を置いて考えがちです。
ゴール設定が高すぎる
ネガティブな人は、そもそものゴール設定がとても高い特徴があります。許容範囲の幅が狭く、こうでなければならないという考えを持っています。そのため「まあいいか」「なんとかなる」というポジティブな人特有の考え方が難しくなります。 また、ネガティブな人は、自分でゴール設定が高いという自覚が薄いことが多いです。人から指摘されて、初めて自分が難易度の高すぎることをしようとしていることに気が付きます。気が付いても、なかなかゴール設定を下げることが難しいのもネガティブな人の特徴です。
笑顔が少ない
ネガティブ思考が強い人は、どうしても笑顔が少なくなります。考えている時間がポジティブ思考の人に比べると長くなってしまうからです。また考えている内容もネガティブなことなので笑顔にはなりにくいのです。そのため根暗な印象をもたれがちです。 そのため、少しとっつきにくい印象を持たれがちです。また、ネガティブな人はひとりでこもって考えることが多いです。そのせいで、大勢で楽しむような場面に向かないのではと思われ、誘われることが減ってしまいがちです。
ネガティブな人の性格
ネガティブな人の性格を表す言葉には、こういったものが挙げられます。これらが重なってネガティブ思考を生み出します。
慎重
ネガティブな人は、何事に対しても慎重な人が多いです。対人関係においても、相手も自分も傷つけないよう非常に言葉を選びます。何かにトライするときも、いいイメージができにくいため、思い切ってチャレンジ!とはいきません。
内向的
ネガティブな人は、人と関わることでネガティブ思考が発揮され、感情をかき乱される機会が増えます。そのため、あまり人と関わることを好みません。内向的で、ひとりで過ごすほうが心が落ち着きます。ただ、そういう自分も嫌だったりもします。
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真面目
ネガティブ思考の人は、ポジティブ思考の人に比べて真面目な人が多いです。ネガティブゆえに、与えられた仕事をきちんとこなさないと不安になってしまうからです。「まあいいいか」が出来ないため、自分を追い詰めてしんどくなりがちです。
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悩みやすい
ネガティブな人は、常に何かが気になっている状態であることが多いです。過去のことだけでなく、未来のことに対しても悩んでいます。ひとつ解決しても次々と気にかかることを見つけては悩んでいる、非常に悩みやすい性格です。
繊細
ネガティブな人は、概して感受性が豊かで、傷つきやすい繊細な性格です。ポジティブな人に鈍感な人が多いのに対し、鋭敏で小さなことに気が付きやすいです。小さなことに気が付いてしまうために、大きな部分を見落としがちになる傾向もあります。
根気強い
ポジティブ思考の人は、考えていると面倒くさくなる傾向にあります。そのため「まあいいか」になるのです。一方、ネガティブ思考の人は、非常に長時間にわたって、突き詰めて考える傾向にあります。そのため根気強い性格の人が多いです。
視野が狭い
視野が狭いのは悪いことではありません。人間は最初にどこを見るかという見方の違いがあります。まず全体的な印象からとらえるのか、パーツ部分からとらえるのか。ネガティブな人は、最初にパーツ部分にフォーカスがいきがちです。
ネガティブになる時の心理
ネガティブな考えが頭に浮かんでくる時、どのような心理状態なのでしょうか。
失敗が怖い
実際に失敗する前に、失敗している自分を想定する。そして傷つきを少しでも緩和しようとするのがネガティブシンキングです。そもそもネガティブな人は、立ち直りにも時間を要します。余計に失敗後への不安が強まるという悪循環を起こします。 また、ネガティブなことに目が行きがちなネガティブ思考の人。過去の成功体験よりも失敗体験のほうが記憶に残りやすいです。そのため、成功したことがあることでも、失敗のイメージが先に出てきてしまうことが、よく起こります。
自分の価値が低い
自分は出来ない人間であるというイメージが非常に強くついています。「どうせ」「わたしなんか」と自分を卑下した考え方が常にあります。そのため、自分がうまく乗り切れるというイメージが湧いてきません。 他者からの評価と自己評価がズレやすいのもネガティブな人によく起こることです。周りから見れば、仕事もきちんとこなせる人。それでも本人は「わたしは出来が悪い」と自己評価をしていることが多いです。心理的に、自分をきちんと客観視できていない状態に陥っています。
感情的に考えてしまう
ネガティブな人はとても頭を使いますが、あまり論理的に考えるのは得意ではありません。感情に引っ張られがちで、自分が努力してきた過程や、これまでの関係性などを加味して考えるのは苦手です。「嫌だ、怖い、つらい、悲しい」否定的な感情が、考えの柱になっています。 つまり自分のネガティブな気持ちによく気が付くのもネガティブな人の特徴です。ポジティブな人は割と自分の中にあるネガティブな気持ちには気が付きにくいです。
自分自身にうんざり
ネガティブな人の心理として、ネガティブな考えが浮かんでいる自分自身にうんざりしてしまうというのもあります。そういう自分が嫌でたまらない。でも、その考え自体がネガティブな考えを加速してしまいます。
ネガティブになる原因は?ポジティブな人と何が違う?
では、なぜ望んでもいないのにネガティブになってしまうのでしょうか?ポジティブな考え方の人と何が違うのでしょうか?
ネガティブの原因①「自信のなさ」
原因として最もよく言われるのが、「自信のなさ」です。自分が様々なことを乗り越えるだけの力があるという自信がない。そのため、様々なことに対してネガティブなイメージが湧き、マイナスの感情が起こってくる。ネガティブを克服するには、自分ができるイメージを持つことが近道です。 ただ、ネガティブ思考が染みついている人に、「できるイメージを持ちなさい」と言っても、非常に困難です。ネガティブな人の自信のなさは、とても根深いものなのです。
ネガティブの原因② 「養育環境」
ネガティブかポジティブかというのは養育環境の要素もあります。親がネガティブな考え方をする人だと、子どももその影響を受けます。なぜかというと、幼少期にネガティブな声掛けをされることが多かったためです。 人は思っている以上に周りの影響を強く受けています。周りがネガティブな人ばかりだと、どんなにポジティブな人でも、だんだんネガティブになっていきます。特に日本は「長いものには巻かれろ」という文化です。周囲からの影響による変化は、よく起こることです。
ネガティブの原因③ 「真面目な性格」
また、真面目で物事を適当にしておきたくない性格もネガティブ思考の原因になります。様々なことをきちんとしようとすると、どうしても無理が生じます。その無理が少しずつ重なってくると、できないイメージ=ネガティブ思考を引き起こすのです。 またネガティブな人は、キャパ以上の仕事を任されたときでも、断ったあとのことを考えます。自分の評価が下がることが不安にかんじられます。そのため上手く断ることができず、キャパオーバーになりがちです。余裕を失うと、人間は考えがネガティブに偏りがちです。
ポジティブな人との違い
ポジティブな人は「なんとかなる」という言葉をよく使います。そもそものゴール設定が割と低めに設定されています。そのため同じ結果でも、ポジティブな人は、「なんとかなった」と感じますし、ネガティブな人は「ダメだった」と感じます。 また、ポジティブな人は何かを実行するときに、あまり考えません。まずやってみてから考える、それがポジティブな人の大きな特徴です。それに対してネガティブになりがちな人は、まず考えてから。実行に移すまでに時間を要するのがネガティブな人です。
決定的な違い
ポジティブな人とネガティブな人の決定的な違いがあります。それはポジティブな人は自分がポジティブであることを、それほど自覚していません。聞かれれば考えて、「そうかもね」くらいの感じです。ネガティブな人ほど、自分がネガティブであることを自覚し、苦しく感じています。
あなたはポジティブ?ネガティブ?診断してみよう
以下の10個の質問に、はいorいいえで答えてください。 1.大変な仕事を任されると、あまり好かれていないからだと感じる。 2.新しいことにチャレンジするとき、まずイメトレしてからと考える。 3.普段、荷物は多い。 4.「でも」や「だけど」という言葉をよく使う。 5.「なんとかなるよ」と言われても、すっきりしない。 6.同じことばかり考えてしまい、なかなか抜け出せない。 7.自分のことはあまり好きではない。 8.親がネガティブ思考だ。 9.言葉を選んで話すことが多い。 10.人とわいわい騒ぐより、ひとりで家にこもっているほうが好き。
いかがですか?自分を振り返ってみて、4個以上あてはまる人は、ネガティブ思考が強いかもしれません。やってみたら、意外とあてはまらなかったという人は、自分で思うほどネガティブではないのかもしれません。
ネガティブは克服できる?ネガティブを治す方法
ポジティブな考え方ができると、少し生きるのが楽になります。ネガティブな考え方を一気に治すのは難しいですが、以下の点を意識していれば、少しずつポジティブに変わることができます。ネガティブ思考が嫌で、ポジティブになりたい人は、ぜひ実践してみてください。
「なんとかなる」を口癖に
言葉に出すことは、とても大事です。「言霊」というくらい言葉には力があります。もし頭の中に「できない」と浮かんできても、「なんとかなる」と言葉で出してみましょう。「piece of cake(簡単だよ)」でも「無問題」でもいいです。自分で言って、自分の耳に聞かせましょう。
ポジティブな人と一緒にいる
自分がネガティブだと感じる人は、彼氏や彼女にポジティブな人を選びましょう。人はまわりに多かれ少なかれ影響を受けるものです。最初は、なんて楽天的な…と違和感を感じるかもしれませんが、少しずつその考えが浸透してきます。 意識的にポジティブな人と一緒にいるようにすると、いいでしょう。また、ポジティブな人の中にも色々なタイプがいます。きちんと理論的に考えた上でポジティブなタイプ。根っからの楽天家のタイプ。自分が、どういうタイプの人と合うのかを知ることも大事です。
客観的に見てもらう
ネガティブ思考が働くときは、感情に振り回されているときです。人間は感情に振り回されているときは冷静に客観視ができません。恋愛でも盛り上がっているときは周りや自分が見えないものです。ネガティブな気持ちに支配されたネガティブ思考は客観性を欠いている状態です。 つまり、ネガティブな人がひとりで考えても堂々巡りするだけです。ポジティブな人に客観的に見て、どう考えるかを教えてもらいましょう。できれば、ポジティブに考えられる理由も教えてもらうと、納得がいくと思います。そうすることで考え方が身につきます。
開き直る
自分はネガティブだと開き直るのもいい手です。ネガティブに考え始めたと気が付いたら、「やれやれ、まただよ」と自分に声をかける。それができると、重く感じられたネガティブ思考が、少し軽いものに感じられます。開き直ったネガティブは、もうネガティブではないですね。
とにかくやってみる
石橋をたたいて渡るのが常のネガティブな人。たまには石橋をたたかずに、一気に走って渡ってみるのもいいでしょう。躊躇すると、いつものネガティブ思考に引きずり込まれてしまいます。少し不安はあるかもしれませんが、たまには実行から入ってみるといいです。
ここで大切なのは、思い切りです。ネガティブ思考が身についている人は、隙あらば頭で考えようとしてしまいます。飛び込み台から飛び降りる時に、躊躇すると恐怖心が一気に増えるのと同じ原理です。感情が湧く前に行動してしまうことが非常に大事です。
紙に書き出してみる
ネガティブになりがちな人は、感情にフォーカスしやすいです。なので、まずダメだと思う理由を紙に箇条書きにしてみましょう。それを眺めてみて、感情に関係するものは消してみる。すると、ダメだと思う理由は、結構なくなります。
体を動かす
ネガティブ思考に取り込まれそうなときは、体を動かすのがおすすめです。軽いウォーキングでもいいので、黙々と体を動かす。体を動かすと、脳の別の部位が活性化し、ネガティブ思考を続ける指令をストップします。そのため、運動すると気持ちがスッキリします。
専門家に手伝ってもらう
ネガティブ思考から抜け出せないときは、自分を客観視する力が弱まっているときです。どうしても堂々巡りで気持ちがとてもつらい時は、心の専門家に相談し、客観視するお手伝いや、見方を変える方法などを教えてもらって脱することも必要です。
適度なネガティブ思考にはいい側面もある
ネガティブ思考というと、どうしても良くないイメージがつきまといます。でも、長所と短所は表裏一体なのはご存知でしょうか。短所を言い換えると長所になるのです。だから、適度なネガティブ思考が、実は有効に働くことだってあるのです。
ブレーキ役になる
ネガティブにもいい部分はあります。慎重で真面目なので、雑な仕事はしません。ポジティブな人は割と思慮が浅いという弱点があります。そこを補うのがネガティブな人です。チーム全体が猪突猛進であまりにも思慮が浅いとき、ブレーキ役になれるのがネガティブ思考の人です。
人との摩擦が起こりにくい
対人関係において、相手とのトラブルを避けるために言葉を選ぶ傾向がネガティブな人にはあります。そのため、人との摩擦が起こりにくいです。つまり本人はネガティブに悩んでいるかもしれませんが、実際は対人面でトラブルが起こりづらいのです。
良くない場面になった時に対応できる
人生、なんとかならない場面というのも少なからず訪れます。なんとかならない場面にぶつかったとき、意外と強さを発揮するのがネガティブ思考の人です。最悪の場合を想定しているため、そこで「やっぱりね…」と落胆しつつも、冷静に対応が可能となるのです。
リスクマネージメントがしやすい
よくも悪くも思慮深いため、リスクマネージメントが必要な場面ではネガティブ思考が非常に有効です。最悪の場合を想定して、準備だけはしておく。そういったことが必要な場面においてはポジティブよりネガティブの方が生かされます。
時にはネガティブ思考だって必要
ネガティブすぎる思考は、自分自身を苦しめます。「まあいいか