人は誰しも寝ている間に夢を見ます。しかし夢をよく見る人と夢をあまり見ない人がいますよね。夢をよく見る人にはどのような特徴があるのでしょうか。夢の内容の深層心理と合わせて解説します。さらに、夢をよく見る人は疲れてしまうという理由と対処法を解説します。
夢をみるメカニズムとは
人間は寝ている間、誰しもみんな、夢を見ることがありますよね。それが良い夢だったり、悪い夢だったり、変な夢だったり、夢の内容もとても様々で1日として全く同じ夢を見ることはなかなかあり得ないことです。 今回は、そんな夢を見るメカニズムや、夢をよく見る人の特徴や原因について詳しく紹介します。さらに、夢見が悪くて寝た気がしない人に向けて快適に眠るための方法も解説します。夢について関心がある人はぜひ読んでみてくださいね。
誰でも夢を見ている?
夢というのはとても不思議なものです。夢を見たのは覚えているのに内容は覚えていないような時もあれば、内容をはっきりと覚えている時もあります。また、自分は夢なんて見たことがないという人もいますよね。 しかし、自分では夢を見たとは思っていなくても、それは覚えていないだけで、人間のメカニズムの関係で必ず誰もが夢をみているのです。では、人はどのような時に夢を見るのでしょうか。その前に、人間の睡眠について少しだけ解説します。
基本的に夢はレム睡眠とノンレム睡眠という2種類の睡眠に分類されます。レム睡眠は眠っているのにも関わらず眼球が動いていて、眠りが浅い状態をさします。反対にノンレム睡眠は、眼球が動くことはない睡眠で、ぐっすり寝ている状態をさします。 人はレム睡眠とノンレム睡眠をだいたい90分ごとに繰り返しています。ではレム睡眠とノンレム睡眠のどちらのタイミングで人は夢を見るのでしょうか。答えはレム睡眠です。特に、レム睡眠は睡眠が浅い時なので、そのままの状態で起きると夢の内容を覚えている可能性が高いです。 それとは反対に夜しっかり眠っている時に夢を見ているという人はその内容を覚えていない傾向があります。
夢をよく見る人の特徴
夢をよく見るけれどその内容も覚えていなかったり、覚えていたりする人と、そうではない人にはどのような差があるのでしょうか。ここではそんな夢をよく見る人の特徴をいくつかに分けて紹介します。
1.眠りが浅い
夢をよく見る人の特徴の1つめは眠りが浅いという点です。眠りが浅いと夢をよく見るというのは、科学的にも証明されていることです。上記でレム睡眠が浅い眠りでとノンレム睡眠が深い眠りであることを解説しました。その中で、夢を見るのはレム睡眠の時であるとも紹介しましたよね。 眠りが浅い人は、睡眠のリズムが崩れてしまっていてレム睡眠の時間が長くなってしまっています。レム睡眠の時間に人は夢を見るので、レム睡眠が長いとそれだけ夢をよく見ることが必然的に多くなってしまいます。
2.ストレスがたまっている
夢をよく見る人の特徴の2つめは、今とてもストレスがたまっているという点です。ストレスと夢には一見何の関係もないように感じますが、実は深く関係しているのです。ストレスがたまった状態は人の心によくないのは誰もが知っていることですよね。 しかし、ストレスがたまっている状態は体も心も緊張した状態にあることはあまり知られていないことです。体も心も緊張した状態でも人は眠ることはできますが、その状態で眠ると睡眠が浅くなってしまいます。 上記でも紹介した通り、睡眠が浅いとレム睡眠の時間帯が長くなるので夢をよく見るということが起こります。
3.感受性がとても豊か
夢をよく見る人の特徴の3つめは、感受性がとても豊かであるという点です。感受性がとても豊かで夢をよく見るという人は、眠りが浅いということや、ストレスがたまっているという訳ではないので安心してください。 ではどうして感受性が豊かな人は夢をよく見るのでしょうか。それは、レム睡眠の時は体は眠っていても脳は起きている状態なので、夢の内容を感受性豊かにキャッチしています。そのため、夢の内容や夢を見たということを人よりも覚えていることが多いです。
4.睡眠のリズムが整っている
夢をよく見る人の特徴の4つめは、睡眠のリズムがとても整っているという点です。これは今までの眠りの浅い睡眠のように睡眠の質が悪いから夢をよく見るというのとは真逆です。このことに「どうして?」と感じる人はいるかもしれませんが、これにもきちんとした理由があるのです。 上記でも紹介したように人はレム睡眠とノンレム睡眠を90分ごとに繰り返すように眠っています。その中で、より良い睡眠、起床をするためにはレム睡眠のタイミングで起きることが良いと一般的には言われています。 つまり、睡眠のリズムが整っている人は、起きる直前までレム睡眠の状態であるということです。起きる直前までレム睡眠というのは夢を見ている状態なので、起きた時に夢を見ていた音を覚えていたりその内容を覚えていたりします。 その結果、自分は夢をよく見る人だというようになります。この場合はとても健康のリズムが整っている人が当てはまるので、ぐっすり眠れていてストレスもたまっていない状態で夢をよく見る人はこれに該当することが多いと判断してくださいね。
5.色々と考えすぎてしまう
夢をよく見る人の特徴の5つめは、色々と考えてしまう点です。色々と物事を考えてしまう人は、寝ている時にも主にノンレム睡眠の時にそのことを考えてしまって、夢にもその考えていることがそのまま出てくるということがよく起こります。 特に、自分が想定する嫌な状況やなどが夢に出て来やすい傾向があります。そのような嫌な夢を見ると必然的に覚えてしまいますよね。その結果、色々と考えすぎてしまう人は夢をよく見るのです。
夢をよくみる原因
上記で夢をよく見る人の特徴について紹介しましたが、では、夢をよく見る原因は具体的に何なのでしょうか。ここでは夢をよく見る人の原因を紹介します。
1.たくさんの悩み事がある
夢をよく見る人の原因の1つめは、たくさん悩み事があるということです。たくさんの悩み事がある人は深層心理でもその悩み事について考えてしまう傾向があります。特にその傾向はキャパシティを超えた大きな問題になればなるほど顕著です。 そのため、心も体も思うようにリラックスできずにノンレム睡眠の状態が続くことが多いです。ノンレム睡眠の状態が続くと必然的に夢を見ることも多くなりますよね。 さらに、なあや見事がたくさんある人はそれらを解決したいと深層心理で一生懸命考えているので、悩み事が夢に出てくる確率も高いです。
2.日頃夢日記をつけている
夢をよく見る人の原因の2つめは、日頃毎日夢日記をつけているということです。夢日記をつけるようになると、その日の夢がどんな夢であったかを思い出そうとしますよね。それが癖になって体にも染み付いて夢を覚えていようと潜在意識が働きます。それが結果的に夢をよく見ることに繋がるのです。
3.日々たくさんのことを学んでいる
夢をよく見る人の原因の3つめは、日々たくさんのことを学んでいるということです。日常生活の中で、自分が気づいていないだけで様々な学びがありますよね。それを意識的ではなく無意識で受け取るのが睡眠の役割でもあります。 では、日頃色々なことを吸収しようとしている人や学びの多い人は夢を見ることが多いのはなぜでしょうか。それは学ぶことが多いと、脳が睡眠の時だけでは処理しきれないようになってしまいます。脳のなかでキャパシティーオーバーになっている物事を夢の中でもう一度整理しているのです。
4.自分と向き合う余裕がない
夢をよく見る人の原因の4つめは、自分と向き合う余裕がないということです。自分と向き合う時間がないほど毎日余裕なく生活していると、色々な感情が複雑に絡まりあうようなことが起きますよね。 そのような時、人は潜在意識で睡眠時などにどうにかしようと試みるのですが、それだけではどうしても不可能な場合があります。その不可能な時は精神的に辛いような内容のことが多いです。その内容を処理するために、脳は夢を利用します。 理由としてあげられるのは、夢の中だと現実よりも精神的なダメージが少ないからです。夢の中で精神的なダメージを少なくするように働きかけることで、自分の心は傷つかないように脳はコントロールしているのです。
よく見られている夢と深層心理
夢の特徴や原因について解説してきましたが、ここからはたくさんの人がよく見る夢とその深層心理をいくつか紹介します。
1.こどものころの夢を見たときの深層心理
よく見られている夢と深層心理の1つめはこどものころの夢です。こどものころの夢と言っても内容は様々です。具体的に言えば小さいころ誰かと遊んでいた夢や、こどものころに住んでいた家が出てくるなどがこどものころの夢に該当します。 そんなこどものころの夢は、今の生活に疲れ切ってしまっている深層心理が原因で見ることが多いです。こどものころというのは仕事や社会、家庭に縛られることがなく自由でしたよね。こどものころというのは夢の中では自由の象徴のようなものです。 脳は自分にこどものころの夢を見させることで精神的な癒しを与えていると考えられています。
2.老人の夢を見たときの深層心理
よく見られている夢と深層心理の2つめは老人の夢です。老人の夢を見るときの深層心理として主にあげられるのが今とても何かに悩んで迷っているということです。そして、その悩みや迷いから抜け出してスッキリしたいという思いが強いことを暗示しています。 そして、老人の夢は、自分の迷っている気持ちの深層心理を意味するだけではなく、もうその答えが自分の中にある場合もこの夢を見ることがあります。
3.誰かに追いかけられる夢を見たときの深層心理
よく見られている夢と深層心理の3つめは、誰かに追いかけられる夢です。誰かに追いかけられている夢の深層心理としてあげられるのは、何かに恐怖を感じているということです。 誰かに追いかけられる夢をみた人は夢の途中で起きたりする場合も多いので、印象に残りやすい夢であるとも言えます。では、この誰かに追いかけられる夢の恐怖はどのような内容の恐怖かというと、それは主に金銭面であると言われています。 金銭面での先行きが不安だったり、現在お金で困っていたりはしませんか。そのような恐怖が深層心理で夢になっているのです。
4.空を飛ぶ夢を見たときの深層心理
よく見られている夢と深層心理の4つめは、空を飛ぶ夢です。空を飛ぶ夢の中には、何か飛行機やヘリコプターなどの乗り物に乗っている場合と、おとぎ話のような絨毯な度に乗っている場合や、純粋に自分が空を飛んでいる夢など様々な種類があります。 空を飛ぶ夢というのは基本的にこれからの飛躍を意味しているとされています。今の自分の可能性を試したいという深層心理がこの夢を見させていて、さらにこれから今飛躍したいと思っている方面でその物事がうまくいくというメッセージです。
5.誰かを傷つける夢を見たときの深層心理
よく見られている夢と深層心理の5つめは、誰かを傷つける夢です。誰かを傷つける夢の中には、主に物理的に傷つける夢と精神的に傷つけるような夢の2つのパターンが挙げられます。 このどちらの場合の傷つける夢でも、深層心理としては今自分で自分のことを傷つけていることを意味しています。この自分で自分のことを傷つけているとは具体的には今とても無理して仕事を頑張っていたり、しんどい環境の中に身を置いているということを意味しています。 この夢を見た場合は出来るだけ休息を取るようにすることをおすすめします。今自分ではそんなにしんどいという意識はなくても心は悲鳴をあげている証拠です。 仕事詰めの人は、出来るだけ他の人に仕事を割り振ってみたりして休息を取れる時間を作ったり、今の環境が原因の人は環境を変えてみるのも一つの手段です。くれぐれも身体にも心にも無理のないように心がけましょう。
6.仕事をしている夢を見たときの深層心理
よく見られている夢と深層心理の6つめは、仕事をしている夢です。仕事をしている夢は、深層心理で今やっている仕事にとても疲れてしまっているということを意味しています。さらに、この夢は仕事の責任感からみる場合もあります。それに思い当たることはないでしょうか? もし思い当たることがある場合は、根を詰めすぎないように気をつけながら仕事をするように心がけましょう。休日出勤したり、家で仕事をするのではなく、時間をとってゆっくり休むことを意識してみてください。休むというのも仕事のうちです。 思い当たることがない人は、今深層心理では自分が仕事で疲れていたり、責任感の重圧で苦しんでいるということを自覚してみてください。そして、意識的に休むということを心がけるようにしてみましょう。
よく夢を見ると疲れる?
夢をよく見る人の特徴や原因について触れてきましたが、ところで、夢をよく見る人は疲れやすかったり、夢を見ることで疲れてしまうという意見も一定数ありますよね。これは事実なのでしょうか? 上記でも紹介したように、人は脳は起きている状態のレム睡眠と脳も寝ている状態のノンレム睡眠を約90分ごとに繰り返しています。 夢をよく見る人の原因や特徴として、ストレスが溜まっていたり悩み事を抱えていたり眠りが浅いことをあげましたが、このような問題を抱えている人は脳が起きている状態のレム睡眠の時間が極端に長かったりする場合はあります。 このような場合の夢をよく見る人は、寝ているはずなのにも関わらず脳はずっと起きているわけなので夢を見ると必然的に疲れてしまったり、寝た気がしないということが挙げられます。
夢で疲れないためにできること
夢をよく見る人は疲れやすいという理由を紹介しましたが、それでは夢で疲れないためにできることは一体どんなことでしょうか。ここでは夢をよく見る人が夢で疲れないための睡眠方法や良い夢を見るための方法をいくつか紹介します。 夢をよく見るせいで疲れてしまう人はぜひ参考にしてみてくださいね。
1.心地よい内容の映画やドラマを見る
夢で疲れないためにできることの1つめは心地よい内容の映画やドラマを見ることです。寝る前の行動は、夢に大きく影響をしてくる場合があります。寝る前の記憶や感情といったものはそのまま夢に反映されると一般的には言われているからです。 そのため、寝る前にホラー映画やホラーなドラマをみたりすると夢に影響を与える場合は否定できません。それを避けるために、寝る前にドラマや映画を見る場合は出来るだけ自分にとって心地の良い内容にすることを心がけましょう。 毎日ドラマや映画をよく見るという人はその心地よい内容の映画やドラマを見ることで、ぜひ良い夢をみてくださいね。
2.心地よい本を読む
夢で疲れないためにできることの2つめは自分にとって心地よい本を読むことです。基本的に自分が不眠症だと思う人や、寝るのに時間がかかる人は映画やドラマを見るよりも本を読むことをおすすめします。 これには理由があって、寝る前に映像などを見るとブルーライトの影響で睡眠が妨げられてしまうという研究結果が出ています。よく夢をみて疲れてしまう上に不眠気味の人は映像よりも本の方が圧倒的に有効です。 本の内容は、自分が嫌だけどどうしても読まないといけないと思うような本はできるだけ避けましょう。自分が心地よく、気分良く読める本の内容にしてみてください。そうすることで寝る前にいいイメージで眠ることができるので、良い夢を見ることができますよ。
3寝る前にスマートフォンを触らない
夢で疲れないためにできることの3つめは、眠る前にスマートフォンを触らないということです。寝る前にスマートフォンを触るのが習慣のようになっている人も少なくないのが現状ですが、スマートフォンの画面にはブルーライトと呼ばれる人の目には見えないような光が含まれています。 あくまで人の目には見えませんが、そのブルーライトは人の睡眠を妨げると科学的に証明されています。そのため、眠りが浅い人や不眠症気味の人は特に寝る前にスマートフォンを触るのはご法度です。 では寝る何時間前までスマートフォンを触っても良いとされているのかというと、できれば寝る1時間から2時間前までというのが一般的な見解です。どうしてもスマートフォンを触らないといけないという場合はブルーライトカットのメガネを買ってみることをおすすめします。
4.悩み事を誰かに打ち明ける
夢で疲れないためにできることの4つめは、悩み事は一人で抱え込むのではなく誰かに打ち明けるということです。悩み事を抱えている状態だと眠りが浅くなってしまって夢をよく見るということに繋がったり、あまり良くない内容の夢をよく見るということに繋がります。 このことをできるだけ避けるために、きちんと悩み事を誰か信頼できる人に話してみましょう。悩み事は必ず解決しなければいけないというわけではありません。誰かに打ち明けるだけで良いのです。誰かに打ち明けるだけで人の心は意外と軽くなったりするものです。 そうやってストレスになりそうな物事を減らしていくことで、正しいリズムでの睡眠ができるようになったり、悪い内容の夢をよく見るということを避けることができますよ。
良い夢と快適な睡眠を
夢をよく見る人の特徴や原因、それに対する対処法について詳しく紹介しました。特に、夢をよく見るうえに疲れるという人は、この記事を参考により良い睡眠を心掛けてみてくださいね。