気取るという言葉を聞くことはよくあるのではないでしょうか。では、一体どのような場面で使われて、どのような人を気取る人と思うのでしょうか。それでは、気取るの意味を理解して、気取る男性・女性の特徴や気取る心理について見ていきましょう。
気取るの意味とは?気取る人ってどんな人?
「気取る」とは、 他人の目を意識して動作や表情を作る様子と人をまねて、それっぽく振る舞うことや、心を配る、用意しておくという意味があります。 また、「気取る」と書いて「けどる」と読んで使う場合もあり、この場合は、気取る(きどる)とは違う意味で使われます。気取る(けどる)には、気配から事情や本心などを察知するという意味と人の心を引きつける、妖怪が魂を奪うという意味があります。
気取るの使い方・例文
周囲の目を気にして、上品っぽく澄まして歩いている様子を表すときには「気取った歩き方」と言います。また、まるでスターにでもなったかのように、スターっぽくしている様子を表すときには、「スターを気取る」という風に使われます。 気取る(けどる)は、あまり聞き慣れないですが、「こちらの思惑を気取ら(けどら)れないように気をつける」というように使うことがあります。
気取るの類語
気取るの類語には、偉ぶる、意気がる、格好をつける、お高くとまるという言葉が挙げられます。 偉そうな様子の時は偉ぶる、弱そうなのに強く見せている様子の時は意気がるなど、使う相手の雰囲気によって、それぞれ使い分けはされますが、どの言葉にも、周囲からの評価よりも自分をよりよく見せようとしている様子が含まれています。
気取る女性の特徴
気取る女性に対してどんな印象を持ちますか。ポジティブなイメージでしょうか、それともネガティブなイメージでしょうか。そもそも、どんな女性を見て、「気取っている」と感じるのでしょうか。それでは、気取る女性と思われることが多い女性の特徴をご紹介します。
クールな女性
クールな女性は、格好良く知的な印象があります。そして、クールな女性はミステリアスに見えます。そんなミステリアスなイメージがある女性に憧れて、澄ましたように振る舞い、気取る女性が多いのが特徴です。 気取る女性は、クールな方がより自分を格好良く知的に見せることができると思っています。クールビューティーという言葉があるように、クールな女性には、大人の美しさがあるので、多くの女性は憧れて気取るのです。 また、一般的には、女性はみんなでワイワイ楽しそうに過ごしていることが多いため、その中に物静かなクールな女性がいると、周囲からは気取っていると受け止められがちになります。
硬派な女性
気取る女性の中には、硬派な性格の女性も多くいます。硬派というと、とてもお堅くて融通が利かない印象もあります。しかし、誰にも流されず、「自分」というものしっかりと持ち、一本筋が通っている女性は、凛としていて美しいのです。 このような硬派な女性は、異性や他人と必要以上になれ合うこともせず、媚びを売ったりすることもありません。誰に対しても対等の立場で接します。人や物事に対する執着心もなく、あっさりしているので、そのドライな感じが周囲からは、気取っているように見えることもあります。
流行に敏感な女性
気取る女性は流行りに敏感で、ブランド品などで身を固め、派手な装いが目立ちます。まるで、どこかのセレブのように見えます。 気取る女性の多くは、流行りに身を流すことで自分が最先端を走っているかのような振る舞いをして、流行りを知っている自分に自信を持っています。いち早く情報を手に入れて、周囲の話題を自分に向けることに楽しみと嬉しさを感じています。 しかし、このような気取る女性は、流行りに敏感な分、とても周りに流されやすいのも特徴です。流行りものには全て乗らないと気が済まず、自分というものがないという印象があります。 気取る女性にとっては、流行りに乗ることがステータスなので、自分の意思は特に必要ないのかもしれません。流行りをいち早く手に入れて、影響を受けやすい女性を、周囲は気取る女性と認識しています。
また、飽き性である場合が多いのも特徴です。こだわりや執着が少ない場合が多いので、扱いやすいという場合もあります。
気取る男性の特徴
気取る女性の特徴について、見てきましたが、それでは、気取る男性にはどのような特徴があるのでしょうか。気取る男性と聞いて、どのような男性を思い浮かべますか。これから、気取る男性の特徴をご紹介しますので、あなたの近くにこんな男性はいないか思い浮かべながら見てみてください。
自分の過去の栄光をいつまでも引きずる
気取る男性は、過去の栄光や武勇伝をいつまでも引きずって、ことあるごとに聞かれてもないのに話をし出すという特徴があります。 実際は、過去の栄光や武勇伝と言っても大したことのない話がほとんどで、聞いている側からするととても退屈な内容のことが多いです。学生時代のちょっとした悪さや自分の苦労話などがほとんどですが、それをドラマの主人公のように話をします。 気取る男性は、聞いてる方が内容を覚えてしまうくらい何度も同じ話をします。気取る男性にとっては、相手に聞いてもらうというより、過去の栄光を話すことで過去に戻り自分に酔って幸せを感じているのです。
だから、そんなときに気取る男性に、「すごい」など驚いたり、誉めたりするような相づちをすると、さらに気分を良くして話続けるので、このような相手を褒めたたえる相づちはほどほどにするほうが得策です。 ただし、このような気取る男性が上司で、ご機嫌をとる必要に迫られたときには、あえて、気取る男性の武勇伝を聞きたいと言えば、すぐにご機嫌に話をしてくれるので、人間関係をスムーズに行うための技として持っておくのはいいかもしれません。
上から目線
気取る男性に多いのが、なぜか上から目線で接してくることです。たいして親しくない関係の場合でも、自分の考えていることが正しいかのような対応をします。 気取る男性は、一緒にいる相手が考えていることや気持ちに対して、自分は言わなくても相手の気持ちわかってるという態度が多いです。要は、一緒にいる相手の気持ちや考えを自分で決めつけているのです。 気取る男性は、「言わなくもわかってるよ」と澄ましていますが、まったく検討外れのことが多く、相手からは「一体、何様なんだ」と思われてしまうこともあります。また、気取る男性は、自分は経験豊富でたくさんの修羅場を越えてきたと自負しているので、説教話が多いのも特徴です。 しかしながら、残念なことに気取る男性の経験や修羅場は、ほとんどの人が通っている道なので、内容が薄いことが多く、気取る男性自体が薄っぺらい人間に思われてしまいます。
モテるアピールが好き
気取る男性は、自分に自信があります。気取る男性は、自分のことをいい男だと思っているので、いかに自分が人気者でモテるのかという話をよくします。恋愛で成功したときには、その話を自慢げに話出します。 気取る男性の多くは、女性は見た目が重要と考えていて、外見の綺麗な人や可愛い人と付き合うことがステータスと考えています。気取る男性は、モテるからそんな女性と付き合うことができると勘違いをします。 また、気取る男性は、自分のことをいい男だと思っているので、ふとしたときに行動や表情に出ています。一つ一つの行動にどや顔がついて回ります。気取る男性は、自分に酔っていて、モテると勘違いしているので、一つ一つの行動に対してどや顔になるのでしょう。 本当にいい男は、どや顔なんてしませんよね。
人が気取る心理とは?
気取る人は、どうして「気取る」のでしょうか。本人たちに気取っているという自覚はあるのでしょうか。それでは、どのような心理が働いて人は気取るということをするのかをご説明していきます。
自惚れている
気取る人のほとんどが、自分はイケてると勘違いしている自惚れています。気取るのは、自分を周りの評価よりよく見せようとする心理が働いているのですが、だんだん、本当に自分が自分以上の人間になったかのように思えてきます。 それが、物事がいい方向につながる自信に繋がるのならば良いことなのですが、勘違いが行きすぎて自惚れていることがほとんどです。本来であれば、気取ることで、そんな人物になれるよう近づく手段のはずなのですが、いつの間にか中身のない自惚れた人になってしまっています。 気取ることで、周囲の反応も普段と違い、気持ちよくなって、自惚れて勘違いしてしまいがちになるのはわかります。しかし、そんな周囲の反応も最初だけです。次第に、中身が伴っていないことがばれてしまいます。そんな状態が続くと、周囲の人は気取るだけの人という認識になってしまいます。
自分が好き
自分自身の事が大好きでなければ、人前で気取る事は出来ません。自分に自信があり、自分は周りの人とは違うと思っているのです。気取る人は、自分の性格も容姿も大好きです。気取る人は、自分のことを偉い人だとも思っています。 だから、人を見下したり、空気を読まずに自分の思いや考えを突き通したりすることもしばしばあります。気取る人は、人を見下して自分の価値を確認することで、さらに自分のことが好きになります。 そして、自分の思いや考えが通ることでも自分は特別な人間だと勘違いをします。気取る人の自分好きはどんどん加速していくのです。
自己顕示欲が強い
自己顕示欲とは、自分を認めて欲しい、自分を見て欲しいという欲求のことです。気取る人は、この自己顕示欲がとても強いのです。気取る人は、自分のことをかまってほしいのです。 気取る人は、自己顕示欲が強いので、大したことのない自分を見栄を張ってよく見せようとするのです。目を引く存在になりたい、本当の自分よりもよい評価を得たいという気持ちがとても大きくなります。 気取る人は、自分はなんでも知っているということを周りに示したいので、知っている知識をひけらかします。その反面、知らないことや自分の非は認めません。気取る人は、知らないことや間違えや失敗を恥ずかしいことだと思っているのです。 気取る人は、自分をいかに大きな人間に見せるかということにこだわるあまり、わからないことはわからないと認め、新たに知識を吸収したり、自分の非を認め、次に活かす素直さの方が周囲の人が認めてくれるということをわかっていないのです。
おしゃれに敏感
気取ることは、格好をつけることや、おしゃれをすることでもあります。だから、流行りを気にして、外見を飾ったりしてかっこよく、きれいにすることに気を使うのです。身なりを整えて、うまく仕上がったときは気持ちがウキウキして明るくなりますよね。 自分の気持ちを上げるための手段の一つでもあります。新しいものを身につけて、外に出ると晴れ晴れとした気持ちになれます。そんなときに注目を浴びることがあればなおさらです。 当の本人は、気取るつもりがなく、ただ単に自分の楽しみとしておしゃれに敏感になっているだけであっても、周囲からは気取る人という認識になってしまっている可能性があります。 ただし、会話の途中や鏡の前などで必要以上に髪の毛をいじっていたり、流行に乗っている自分を自慢げに話をしたりしていると本当の気取る人になってしまうので注意が必要です。
あなたは気取ってる?気取っている人診断!
いかがだったでしょうか。気取る人の特徴や性格、心理がわかってきたと思います。あなたは自分で「気取っている」と思うことはありますか?もしかしたら、周囲の人に気取っていると思われているかもしれません。それでは、ここであなたが気取っているかを診断してみましょう。 以下の問いにYES/NOで答えてください。YESの数が多いほど、あなたは気取っているということになります。
- ブランド品が好きである
- 夜でもサングラスをかけることが多い
- 相手の話の途中でも相手が言いたいことがわかる
- 自分はモテると思う
- 一度盛り上がった話は、何度もする
- 自分のことが大好き
- ミステリアスと言われることがある
- 髪型が気になってよく髪の毛をさわる
- 鏡を見るのが好き
- 「何か面白いことをやって」と人にふることがよくある
気取るのは悪いこと?
いかがだったでしょうか。気取る人は、格好つけで中身が伴っていない人という印象ではないですか。しかし、気取るのは悪いことばかりではありません。本当の自分より大きく見せて気取るのは、自分がそんな人間になりたいと思っているということです。 だから、気取ることで満足して、あたかもそんな人間になったかのような勘違いをするのではなく、そんな人間に少しずつでも近づく努力をすることが大切です。なりたい自分を知るためには、気取ることは決して悪いことではないのです。