「律儀」とは「礼儀や切りを固く守ることやその様」のことを言い、人からの施しや恩恵には必ず報いる義理堅い人のことを言います。もう少し律儀になりたいと思ったことはありませんか?ここでは「律儀」の意味や使い方を説明と、律儀になるための心がけについてもご紹介します。
律儀な人とはどんな人?
「律儀にありがとうございます」と人から言われることがありますが、律儀な人はとても義理堅く受けた恩には必ず報いようとする意識がとても強いです。 また律儀な人は一度会った人の名前や性格や特徴、その人の好き嫌いについては必ず覚えていて、次会ったときにその人が好きなものをプレゼントしたり、有益な情報を律儀な人はいつも礼儀正しく人に迷惑をかけないように心がけていたり、とても切り難く受けた恩には必ず報いようとする意識がとても強いです。 その他にも仕事面で簡単な連絡をした時にも律儀に返信してくれるので、連絡が届いているかを心配する必要がないのが律儀な人です。
そもそも律儀の意味とは?
「律儀」とは「礼儀や切りを固く守ることや、その様」と言う意味です。 人のことを律儀と言ったり、人から律儀と言われた場合は基本的に肯定的な意味を持っています。その人の人との接し方や態度に対して少なからず好感を持っていて、尊敬の気持ちを含んでいることも多いです。 ここでは「律儀」の使い方や類義語・対義語・英語表現などをご紹介します。
律儀の使い方・例文
まずは律儀という言葉の使い方を例文を通して見てみます。 彼は律儀でプレゼントをすると必ずお返しをしてくれる。 彼女はとても良い人なので異性からモテる。 彼は律儀すぎて周りの人が申し訳なく思ってしまう。 「律儀」とは「素直で実直で義理堅い人」のことをいうときに使います。最初の2つの例文のように律儀な人は人から受けた施しには必ず返すように心がけていたり、直で義理堅いといった性格から異性からモテ安く結婚相手として意識されることも多いです。 ただし律儀の度が過ぎてしまうと周りの人から「そこまでしてもらわなくてもいいのに」と思われてしまい、その人に対して申し訳なく思ってしまうこともあります。
律儀の類義語
律儀の類義語には「真面目、実直、誠実」などがあります。 どの意味も人に対して真正面から向き合い、潔い態度を取るような意味の単語になっていて、律儀な人が物事に対して真正面から向き合い、義理堅く熱心な人であるということが見て取れます。 律儀になりたい人はこうした人間性も意識すると周りの人からの評価も高くなり、良好な人間関係を気づけるようになります。
律儀の対義語
律儀の対義語には「ずぼら、狡猾(こうかつ」などがあります。 どちらの意味も人との約束や自分で決めたことを守らなかったり、人を騙して自分だけが利益を得ようとするような人のことを言っていて「律儀」とは真逆のイメージの単語です。 律儀な人は「周りに迷惑をかけない」「長期的に良い関係を築きたい」「周りの人に快適に過ごしてほしい」ということを常に意識して動いているので、「ずぼら」で「狡猾」であってはいけません。
律儀の英語表現
律儀英語表現には「reliable(信頼できる)」「dependable(頼りになる)」「honest(正直な)」などがあります。 ・His strength is serious and reliable in work. (彼の長所は仕事に真面目で信頼できるところだ。) ・She knows this industry well, so she is dependable. (彼女はこの業界に詳しく、頼りになる。) ・She is an honest person who never lies. (彼女は絶対に嘘をつかない正直な人だ。) どの英語表現もその人の誠実さ正直さと人に対して誠実に対応するような様子がうかがえる単語で、律儀な人から受ける印象に繋がります。
律儀な人の性格・特徴
ここまでは「律儀」という言葉の意味や使い方や関連語句について説明しましたが、ここでは「律儀」な人に見られる行動特徴について説明します。 律儀な人の「6つの特徴」をご紹介しています。参考に出来ることは積極的に取り入れて、真似できることは今日から少しずつでいいので取り入れてみましょう。
約束を守る
律儀な人は仕事やプライベートを問わず人との約束を必ず守ります。 律儀な人は仕事のアポイントメントを自分の都合で変更することはほぼなく必ずその時間を守ったり、プライベートでも友達と遊びに行ったりイベントに参加するなどの約束はスケジュール調整をして必ず守るようにします。 また待ち合わせをするときも、律儀な人は約束した時間には絶対に送れず時間までに来ます。さらに遊びに行ったときの周辺情報を調べておいしいご飯屋さんや途中で休憩できるカフェなどの情報も調べてくれることが多いです。
礼儀正しい
律儀な人はどんな人に対しても非常に礼儀正しいです。 律儀な人は気心知れた間柄の友人や恋人に対しては気を使わずに気楽にいられるような雰囲気は出しながらも、「親しきにも礼儀あり」をよく意識していて相手の気分を害するようなことは絶対にしません。 律儀な人は初対面の人に対しても相手の性格・特徴・好き嫌いなどを把握できるようにコミュニケーションをしたり、そうした好みを満たせるような行動をその場ですぐにしてくれます。 また律儀な人は言葉遣いにも気をつけていて、特に年上の人や相手がお世話になっている人に初めて合う時にも好感を持たれる態度をとるといった特徴があります。
言われたことを100%実行する
律儀な人は人から言われたことや大切なアドバイスは100%実行します。 律儀な人は仕事では上司からの命令は100%こなし、むしろプラスαの価値を生み出せるように工夫をしています。同僚や部下に頼まれた約束事も無視することはなく必ず守ってくれますし、約束を守れなさそうだったり期限に間に合わなさそうなときには事前に連絡をくれて対処法を教えてくれます。 プライベートでも例えば友達の結婚式の準備を手伝うときに必要な準備なども律儀な人に任せると必ずこなしてくれますし、自分のやらなければいけないことが終わった時点で何ができていて何ができてないかなどもはっきりを教えてくれるので、その後の対応もしやすくなります。
何気ない一言も全て覚えている
律儀な人は周りにいる人により快適に過ごしてもらいたいといった意識が強く働いていて、何気なく言った一言も覚えていることが多いです。 日常会話の中で口にした好きなアーティスト・食べ物・本などの情報を覚えていて、それに関連する最新情報が出てきたときに教えてくれたりします。 しかもそれを言った本人は全く覚えていないようなごく些細なことでも覚えていることが多いです。律儀な人はそうした些細な発言に対して「この人に何をしてあげたら喜んでくれるか」を考えているため、知らないうちに気を回してくれていて自分が必要になったときにさっと必要なものを出してくれるといったこともあります。
受けた恩を必ず返してくれる
律儀な人は人から受けた恩は絶対に覚えていて、それに必ず報いてくれます。 例えば仕事場にペンケースを忘れてしまっていた律儀な人に1日ペンを貸した場合、翌日にはそのペンと一緒にポストイットで「ありがとうございます!ほんとに助かりました!」といったメッセージを添えて返してくれたり、軽くつまめるお菓子を一緒にくれたりします。 また自分の人生に関わる重要な人に何かあったときには必ずその場に駆けつけて、激励の言葉をかけたり自分の力になれることは精一杯協力してくれたりします。
一度決めたらそれに向かって突き進む
律儀な人は自分で決めたことは曲げず、それを100%実現するために突き進むことが多いです。 その最たる例が人に「迷惑をかけない」という意識で、周りの人が心地よく過ごすためには自分に何ができるかを常に考えて、そのために必要なことは全てやり遂げようとします。 律儀な人はとても心のある人なので自分の考えや価値観とそむくことは絶対にせずに、自分自身も心地よくいられるために心に決めたことを必ずやり遂げようとします。
律儀になる時の心理
ここまでは律儀な人に見られる行動特徴についてご紹介しましたが、ここからは律儀な人が様々な状況に対してどう感じているかについて説明します。 律儀な考え方を身につけたい方はこちらもぜひ参考にして、取り入れられるところを取り入れてみてください。
人に迷惑をかけたくない
律儀な人の特徴の説明でも何度か登場しましたが律儀な人は基本的に人に迷惑をかけたくないと思っています。 迷惑をかけるということはその人に精神的にも肉体的にも負担をかけてしまうことであり、律儀な人からするとそうしたものはその人が他に時間を避けられたはずのところを自分に時間を作ってくれたと考えます。 律儀な人は周りにいる人にはなるべくそうした時間を自分に割くことがないように、細心の注意を払って行動するようにしています。
人のつながりを大切にしたい
律儀な人はいつでも周りにいる人とのつながりを大切にしたいと思っています。 仕事にもプライベートにもどちらにも当てはまる価値観ですが、仕事においては一度関わった人がいつどのような形で一緒に仕事をするようになるかわかりません。今仕事上での関係性が薄い人でも今後仕事をしたときに重要な役割を担ってくれたり、必要な知識を貸してくれる可能性もあるということを考えてその人とのつながりを大切にします。 律儀な人はプライベートでも一緒にいる人とはいつでも声をかけ合えば集まれるような人間関係を作りたいと思っています。そのためには周りの人がどんなことが好きで何を目指して生きているかなどの人それぞれのパーソナリティーに注意を向けて、お互いに良好な関係でいられるように努力します。
根っからの真面目
律儀な人は根っからの真面目な人もいます。 生まれながらにして真面目な性格の人なので何事にも真剣に取り組み、求められた成果自分に貸した課題は100%こなすように心がけていることが多いです。 律儀な人は人からの依頼にも自分に課した課題にも真正面から向き合ってそれを100%こなしていくことを強く意識していて、それを実現することで自分らしさを体感しています。
自分に返ってくると考えている
人にやったことは自分にめぐりめぐって帰ってくると律儀の人は考えています。 「情けは人のためならず」という言葉があるように、どんなに些細なことでも自分が人に対して行ったことは自分のイメージや人間性を作ります。結果的に自分への接し方や対応を周りの人がそれに合わせてするようになるため、あなたの行為は全て自分に返ってきます。 律儀な人は特にこの意識が強く、人に迷惑をかければ自分にとって不利益なことが返って来ますし、人にためになることをいや感謝されるようなことをすればそれも巡り巡っていつか自分に返ってくると考えています。
社会的な規範を守りたい
律儀な人は世間一般で正しいとされることを必ず守ろうとします。 律儀な人は人を傷つけない・迷惑をかけない・犯罪を犯さないといったごく普通のことから、受けた恩を返す・世の中に価値を生み出す・親孝行するなどといった心がけに関わるようなことも全てこなしたいと考えます。 これも律儀な人が「情けは人のためならず」という考えが根底にあることからですが、周りの人や世間に対してやったことが自分に返ってくるので、良い形で返ってくるようにするために社会的に正しいと言われる規範や模範的な行いをできるように心がけます。
人が律儀になる理由
人が律儀になるのにはいくつか理由があります。 律儀な人が強く意識しているのは「長期的に良好な人間関係を作る」ことと「自分とは心地よく接してほしい」という2つのポイントです。 律儀な人が最も強く意識しているのが「長期的に良好な人間関係を作る」というポイントです。自分と接する人とずっといい関係でいるために、まず自分が人に迷惑をかけないこと。そしていつまたその人と関わるかはわからないため、今この時点でその人との縁が切れるような関わり方はせずに次あった時にもお互いに心地よく関われるような工夫ができないかを常に考えて行動します。 律儀な人が意識する2つ目のポイントの「自分とは心地よく接してほしい」も既に説明していますが、今この時も次関わる時も相手が自分に対して嫌悪感を抱かないように細かいことへの気配りや、自分が困った時にも相手が協力してくれるようになる人間関係を構築できるように気を配っています。
律儀な女性がモテるのはなぜ?
礼儀正しく気配りができる律儀な女性は異性からモテることが多いです。 自分の周りの人や環境全てに気配りができてより心地よく過ごせるように心がける女性は、男性から考えれば「かゆいところに手が届く」「機転が利く」「どこに一緒にいても恥ずかしくない」女性で、一緒にいたい人と思われることが多くなります。 律儀な女性は人と接するときの態度も丁寧なので親に合わせても恥ずかしくない人という印象になったり、そもそも恋愛感もまっすぐなので結婚相手として非常に意識されやすくなります。
律儀になるための大切な心構え
ここまでに説明したような律儀な人でい続けることは難しいことではありません。 人と接するときの最低限の気遣いや心配りができるようになれば「律儀な人」といった印象は持ってもらえますが、さらに律儀な人として「この人と長く付き合いたい」「この人に嘘をついてはいけない」といった印象もたれるためにはいくつか心がけるべきことがあります。 ここでは律儀になるための重要な4つのポイントをご紹介するので、人との関わり方を見直したりつながりを大事にしたいと思う人はぜひ参考にしてみてください。
人にしてもらったことは小さなことでも覚えておく
律儀な人はどんなに些細なことでも人からやってもらったことや協力してもらったことは必ず覚えています。 「律儀な人の性格・特徴」でも説明しましたが、ペン1本借りただけでもその感謝を相手にしっかりと示しますし、それに加えてまた自分が困ったときに力を貸してもらうためにはどんなことをすると相手が心地よく力を貸してくれるかを考えてプラスαのお返しをします。 心理学にも「チャルディーニの法則」のなかに「返報性」という心理現象があります。これは「人から何か施しを受けたときはお返しをしなければならないと考えるようになる」という心理現象で、律儀な人はこれを意識しているかどうか分かりませんがこの返報性の原理を利用して人が自分と心地よく接することができる環境を普段から作っています。
人の顔と名前は必ず覚えておく
律儀な人になるためにはどんなに短い時間しか会っていない人や、仕事やプライベートでも関係性が薄い人であってもその人の顔と名前は必ず覚えておきましょう。 一度会った人は自分のその後の人生においてどのような関わり方をするか全く判りません。仕事の打ち合わせで1回しか会わなかった人でも5年後10年後に取引先の重要な役職についていて、自分のプロジェクトを進行する上でのキーパーソンになっている可能性もあります。 またプライベートでも交流会で少し話した人と再び別のところで遭遇して、そこから恋愛に発展して結婚するといったことも可能性としてはあり得ます。なので律儀な人になるためにはこれから関わる人はなるべく顔と名前は覚えていて、何をしている人かぐらいは覚えておくと良いです。
相手以上に相手のことを考える
律儀な人になるための3つめの方法は相手以上に相手のことを考えるということです。 律儀な人は受けた恩を返すだけでなくそれを倍にして返したり、何かしてもらっていなくても自分の周りにいる人がよりよい生活や人生を送れるためには何かできないかと頭の片隅でいつも考えています。 こうした律儀な人になるためには自分の持っているスキルや能力や人脈などを使ってできることがないかを考えて、何か本当に相手のためになりそうなことがあればすぐに連絡をして提案してみたりもします。 つまり律儀な人になるためには相手以上に相手のことを深く知り、自分にできることを100%やるという心がけを持つことで、周りの人たちと長く良い関係を築けて周りからも「律儀な人」という印象を持ってもらえるようになります。
自分のことも他人のことも好きになる
ここまでに説明した律儀な人になるための心構えを実行するのは実際はとても骨が折れることです。 律儀な人になるために関わる人全員を覚えておいて、その人のためになることをするというのを継続し続けるのは、現実的に言えば時間も体力もかなり費やすことになります。そのため相手のことを好きでいられなければ精神的に疲弊していくだけで疲れるだけです。 なのでまずは身の回りにいる人の良い点や「こういう部分は愛せる」といった好きになれるポイントを見つけて、本気で周りの人を好きになってみましょう。 また自分のことが好きになれない人から何かされても、「この人無理してないかな」と思われる可能性もあります。律儀になるためにも自分の長所や愛するポイントを見つけて自分のことも好きになりましょう。
律儀すぎるのもあまり良くない?
律儀な人は基本的に周りの人から好感を持たれ長く付き合っていきたい人という印象もたれることが多いですが、どんなことも度が過ぎてしまうと周りの人から煙たく思われてしまいます。 律儀すぎる人は、例えば職場でペン1本借りただけの相手に車をプレゼントしたり、たった1度しか会ったことのない旅行好きの人に旅行の計画を全てするなどをしてしまうと、「そこまでしてもらわなくてもいいのに」と思われてしまいます。 「返報性」の原理を使って自分と関わるときに心地よくなるように工夫をすることは律儀な人になるためには大切です。ただしやってもらったことと自分からの恩返しの程度はあまりにもかけ離れると相手の負担になります。相手の気持ちも考えて何をするかを考える必要があります。
律儀な人になるとは長く心地よい人間関係を築くことが出来る
律儀な人は周りの人に自分ができることがないかを常に考えて人と接したり行動します。 自分以上に自分のことを考えて行動してくれる人とはずっと一緒にいたいと考えるようになりますし、自分に何かしてくれた人にはいつか必ず恩返ししようと考えるようにもなります。 律儀な人になるためには「人に与える」人間になる事も意識すると自然と周りに人が集まって、自分が困ったときにも手を差し伸べてくれる人が沢山できます。