変性意識という言葉を聞いたことがあるでしょうか。変性意識状態というのは、いわゆるトランス状態のことで、音楽や瞑想によって入り込むことができると言われています。変性意識状態にはどうやって入ればいいのでしょうか。変性意識状態への入り方のコツや注意点を解説します。
変性意識状態とは
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変性意識状態という言葉は耳慣れないと思う人も多いでしょう。しかし、潜在意識という言葉なら聞いたことがあるという人もいるかもしれません。変性意識や変性意識状態を詳しく知ってうまく活用すれば、人生においてとても素晴らしいものを手に入れることもできるのです。
変性意識状態なんて、そんなに簡単に入れないだろうと思っている人も多いかもしれませんが、実は意外と簡単なことなのです。そして、そこから得られるメリットもとても大きいものがあります。ここでは、変性意識状態に入ることが、人生においてどれだけ大きなメリットをもたらすのかを解説します。
「変性意識状態(トランス状態)」の意味
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変性意識状態はいわゆるトランス状態のことです。日常的な意識状態以外の意識状態のことを変性意識状態と言います。変性意識状態に入ると、宇宙との一体感、全知全能感、強い幸福感を得ることができます。この体験は、場合によってはその人の世界観を一変させるほど強烈なものであると言われています。
それでは変性意識状態とはどのような感覚なのでしょうか。例えばランナーズハイなどがわかりやすい例として挙げられるでしょう。マラソンランナーは長時間走っていると、最初の時の苦しさを通り越してしまって恍惚感や高揚感にとらわれます。極度に気分が高まって苦しさというよりも楽しさの方が勝ってくるのです。
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また、酔っ払った時に普段は話さないように心がけている本音などがつい出てしまうのも、変性意識状態であるひとつの例でしょう。
祭りもまた変性意識状態のひとつの例として挙げられるでしょう。これは一種の集団変性意識状態であると言えるかもしれません。祭りの盛り上がりによって熱狂する変性意識状態は人間の根源的なパワーが生み出すものと考えていいでしょう。
変性意識と潜在意識の関係性
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変性意識という言葉は聞いたことがないけど、潜在意識なら聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。人間の心の奥底にあるものが潜在意識であり、普段「無意識」と呼んでいるものです。変性意識と潜在意識はとても似ていると考えてもいいでしょう。スピリチュアルな世界ではこの潜在意識をうまく活用することが多いのです。
「引き寄せ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。引き寄せとは、自分の望んでいることやポジティブなことや楽しいことをイメージすることによって、それを実現化するという意味です。この引き寄せをうまく活用する上で必要不可欠なのが「無意識」、つまり潜在意識なのです。そして潜在意識に容易に影響を与えるものが、変性意識状態となります。
瞑想の後や睡眠の直前は変性意識状態に近いと言われているので、潜在意識に良いイメージを与えるのに絶好のチャンスと言えるでしょう。
変性意識状態へ入るタイミング
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変性意識状態とは何なのかということについて述べてきましたが、その変性意識状態へ入るタイミングとはどういった時なのでしょうか。変性意識状態をうまく活用すれば素晴らしい人生を手に入れることができます。
変性意識状態にうまく入ったりして、なおかつうまく活用する方法はどのようにすればいいのでしょうか。次に、変性意識状態へ入るタイミングについてご説明します。
眠気があるとき
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まず眠気を感じている時が変性意識状態に入る絶好のチャンスと言えるでしょう。寝る前は眠気の影響を受けているため、頭がいつもと比べてボーッとしているでしょう。集中力も欠いています。
変性意識状態に入る上で最も重要なことは、眠気があるからといってすぐに眠ってしまうのではなく、どうにかして眠気をこらえながら、自分が望む姿や理想を頭に描くことなのです。変性意識状態に入る上でこのポイントを心がけることが、自分の望むべき未来を手に入れることに繋がっていきます。
疲労感を感じてるとき
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変性意識状態へ入るタイミングとして、疲労感を感じているときがチャンスといえるでしょう。変性意識状態に入るには、あえて心身を疲れた状態にするのです。夜の時間帯というのは仕事や勉強、育児や家事で非常に疲れている場合が多いでしょう。疲労のために眠気が激しく襲ってくることもあるのではないでしょうか。
実はこのように肉体がとても疲れているときこそ変性意識状態に入りやすいのです。変性意識状態に入る条件としてリラックスしているということが挙げられますが、肉体が疲れているときの心身はリラックス状態にあります。
体が疲れている分、リラックスしているので潜在意識に近い状態であると言えます。したがって体が疲れているときこそ、変性意識状態に入りやすいといえるのです。
必見!変性意識状態への入り方のコツ
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変性意識状態へ入るタイミングは、眠気がある時や疲労感を感じている時であることがわかりました。そういったときは心身がリラックスしており、変性意識状態に入りやすいのです。変性意識状態に入るにはどのようにすればいいのかと思っている人も多いでしょう。次に、変性意識状態への入り方のコツをご紹介します。
入り方①瞑想を行う
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スピリチュアルなことに興味を持っている人は瞑想というものをやったことがあるでしょう。瞑想をすると宇宙との一体感や神秘的体験、悟りを得られると言われています。瞑想というのはかなりハードルが高いものです。心を無にするといっても、雑念ばかりが頭を駆け巡り、なかなか心を無にすることはできません。
しかし、何度か挑戦しているとそのコツをつかむことはできるのです。脳内をリラックスさせ、自分の内側と向き合いましょう。最初は様々な雑念が頭をよぎるかもしれませんが、その雑念と向き合っているうちに自然と雑念が一切ない状態になります。
始めから無を目指すのではなく、自分のできる範囲で瞑想を取り入れるようにしましょう。やがて思考が整理され無の状態になり、変性意識状態に入ることができます。
入り方②緊張をほぐす
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変性意識状態への入り方のコツとしては、緊張をほぐしリラックスした状態に自分を置くというものがあります。リラックスしているということは、肉体の緊張状態から解放されているということです。心身の緊張は潜在意識に働きかけるのには邪魔な状態です。
わかりやすく言うと、死後東亜勉強、家事や育児などやっているときは少なからずプレッシャーがかかっているでしょう。普通に歩いたり手足を動かしている時でも、人間は油断すると怪我をする危険があるため油断というものをしていません。心の底から安心しているという状態ではないのです。
したがって、心の底からのリラックスは、意識と無意識の間にある障害がなくなり、変性意識状態に入りやすくなると考えられます。
入り方③何かに夢中になる
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何かに夢中になるというのも、変性意識状態に入るコツのひとつです。一番良いのはスポーツに夢中になることでしょうか。最初にご紹介したランナーズハイなどが良い例です。長距離を走っていると最初のうちは苦しくて仕方ありませんが、ある地点を過ぎると疲労感が消え、意識がぼんやりし一種の高揚感を覚えます。
また激しい筋トレなどを取り組むと良いでしょう。自分の体を筋トレで限界まで追い込むことによって、ランナーズハイと同じような高揚感を得ることでき、変性意識状態に入りやすくなります。
入り方④音楽を利用する
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変性意識状態に入るに音楽を利用するのもひとつの手です。ヘミシングやソルフェジオ周波数などの音楽を聴くのが良いでしょう。ヘミシングとは、左右の耳から異なる周波数の音源を聞かせることです。ソルフェジオ周波数とは、528Hzをはじめとした特定の周波数の音階を意味します。
代表的なものとしては、ローマカトリック教会の典礼で、男声の斉唱による『グレゴリオ聖歌』が癒しの音楽として有名です。
またお経も音楽ではありませんが、変性意識状態に入る効果があります。お経は基本的に瞑想しながら唱えるものであるため、その文言やリズムに瞑想が加わることによって心がリラックスしやすい状態になるのです。ヘミシングやソルフェジオ周波数、お経などもCDで聞けるので試してみてもいいかもしれません。
変性意識状態がもたらす3つの効果
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変性意識状態を覚醒させることによって様々なメリットを得ることができます。変性意識状態に入るコツなどをご紹介してきましたが、その効果にはどのようなものがあるのでしょうか。次に、変性意識状態がもたらす3つの効果についてご説明します。
ポジティブ思考を生み出す
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変性意識状態はポジティブ思考を生み出します。先に「引き寄せ」について説明しました。ポジティブなことをイメージすることによってそれが実現化するようです。変性意識状態は、この引き寄せとうまくリンクさせればポジティブな潜在意識に大きな影響を与えるのです。
ポジティブでいればいるほど現実もそれとリンクして、思考も前向きになるのです。そのことがわかっていれば怖いものなどないでしょう。いつもポジティブでいることが幸せと成功を生み出すのです。常に幸せな気持ちに浸っていられるのです。
潜在意識を書き換える
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変性意識状態は潜在意識に直接働きかけることができます。そのため自分自身の潜在意識を書き換えることができるのです。つまり、セルフイメージを自由自在に扱えることができるため、自分に自信をつけたりポジティブシンキングに到達しやすいといえるでしょう。
また、過去に起こった辛い出来事によって生じたトラウマや、マインドコントロールから抜け出すことも可能です。変性意識状態に入ることによって、それらを克服することもできるのです。例としては、洗脳されたオウム真理教の信者がマインドコントロールから抜け出せたことは有名な話です。
自分をより高められる
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変性意識状態は、自分自身に没頭している状態であると言われています。自分自身だけを見つめ、外の世界をシャットアウトして自分の課題だけに集中できるので、自分をより高めることができます。自分自身が元々備えている能力が遺憾無く発揮され、その能力を自覚できます。
また、変性意識状態は本来の自分に戻った状態であるといえるでしょう。宇宙はビッグバンから始まりました。それを考えると自分が宇宙と一体化しているという考え方は、極めて理にかなっています。宇宙と一体化しているという感覚を感じ取ることによって、より自分を高め大きな幸福感を感じることができるでしょう。
変性意識状態になる際の注意点
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変性意識状態は「日常の生活」とはある意味かけ離れた状態です。普通に生活していれば周囲の声に心をかき乱させたり、邪魔をされたり、また逆に良い影響を受ける場合もあるでしょう。変性意識状態は、そいったものを一切シャットアウトし、自分自身の心のうちに入ることです。
そこには自分にとって良い結果をもたらすものが大きいですが、逆に悪い結果をもたらすこともあり得るのです。次に、変性意識状態になる際の注意点についてご説明します。
注意点①ネガティブ思考だと悪いことを引き寄せる
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変性意識状態に入るためには、あくまでポジティブな心の状態であることが大事になってきます。引き寄せの法則によって、自分にとって良いこと、ポジティブなことを考えることによって物事も良い方向へと向かっていきます。しかし、逆にネガティブな心の状態のままで変性意識状態に入ると悪いことを引き寄せてしまいます。
恨みや憎しみ、嫉妬、不安などのネガティブな感情のままで変性意識状態に入ってしまうと、潜在意識もそのように書き換わってしまうので注意が必要でしょう。自分の過去の失敗などを思い出し、「自分はダメな人間だ」などと考えてしまうのもNGです。物事が悪い方へ悪い方へと向かっていってしまいます。
注意点②元の意識に戻れなくなる危険性がある
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変性意識状態になると、元の意識に戻れなくなるという危険性もあります。よくトランス状態に入って元に戻れなくなったという話を聞くことでしょう。変性意識状態は通常の意識の状態ではありません。長く瞑想していると変性意識状態があまりにも心地良いため、通常の意識に戻りにくくなるという危険性も確かにあるようです。
変性意識状態に入ると、自分に不可能はないような気がしてきてなんでもできるのではないかと錯覚してしまいます。そのため、窓から飛び降りたり、裸のままで外に飛び出したりという突飛な行動をとってしまう危険性があるのです。
注意点③マインドコントロールされやすくなる
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変性意識状態に入っているときは、心理的にコントロールされやすくなるので注意が必要です。いわゆるマインドコントロールがこれに当たります。信仰宗教集団がよく使う手口で、ターゲットにした相手を変性意識状態にして意のままに操ることができます。他人の思考や行動を誘導や操作し、自分の懐の中に誘いこもうとするのです。
変性意識状態に入るときは、必ず安全な場所で行い、あまり深く入り込み過ぎないように、また胡散臭い人たちに取り込まれないよう注意しましょう。
変性意識状態の危険性を理解して自在にコントロールしよう
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変性意識状態はうまく活用すれば幸福な毎日を手に入れることができます。変性意識とは人間の心の奥底にある潜在意識をうまく活用するスピリチャルな意識です。したがってリラックスしている時や幸福感、昂揚感に満たされている時の意識に近いと言えるでしょう。
しかし、変性意識状態にも危険性があります。ネガティブな感情のまま変性意識状態に入ると悪い方向へと向かってしまいます。また、トランス状態から元に戻れなくなるという危険性、マインドコントロールされやすいという危険性もあるのです。変性意識状態の危険性を理解して自在にコントロールしましょう。