「横から失礼します」の使い方・例文・失礼なのか|相手別/敬語

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普段の生活の中で、「横から失礼します」という言葉が使われることがあります。

この言葉は、「突然割り込んできてすみません」というように、相手の予期しないタイミングで邪魔をしてしまう恐れがある時に使われる言葉になります。

目次

「横から失礼します」の使い方

ビジネス

とくにビジネスでは、目上・目下を問わずにマナーとして使われる言葉の1つなので是非覚えておく必要があります。

ビジネスのシーンで関わる人たちというのは、友達でも身内でもありません。相手がどのように感じるのかが予想できない事も多くあります。

そんな時に一言「横から失礼します」と添えることで、不意の行為に相手が驚いたり、不快に思ったりすることを防ぐことができます。

どんな場面で「横から失礼します」と使うべきなのでしょうか。

相手の目の前で何かをする時

例えば、手に取りたい資料の前に誰かが立っているとします。そんな時にいきなり手を伸ばしてその資料を取ろうとすれば、その人をびっくりさせかねません。

中には驚いて不快に思う人もいるでしょう。もし、それが上司であればなおさらのことです。

そのような時に「横から失礼します」と一言、声をかければ相手もびっくりせずに済み、その人の前にある資料を手に取ることができます。

このように「横から失礼します」とは、相手の目の前で何かをしようとする時に使われる言葉になります。

メール

メールにおいて「横から失礼します」と使うことは正しいのでしょうか。

「横から失礼します」とは、不意を突いて何か相手の邪魔をしてしまうおそれがある時に使われるため、Twitterなどでも使われることがありますが、本来はメールなどの文面では使われる言葉ではありません。

親しい友達や身内に送るメールに対しては、とくにマナーや礼儀は必要とされませんので、状況によっては使うこともあるでしょう。

メールで使う「横から失礼します」

それでは、何か相手の不意をついて驚かせてしまうかもしれない時に、メールではどのような言い方ができるのでしょうか。

「横から失礼します」のニュアンスを文面で書く場合には「突然のご挨拶で大変失礼します」、「お忙しい中ご迷惑おかけします」などと書くことが正しいでしょう。

Twitterやチャットで同じような意味合いを伝えたい時なども、「お話の途中で失礼します」、や「突然の参加で失礼します」と言った方が適確だと言えます。

敬語

「横から失礼します」は敬語なのでしょうか。

「失礼します」は基本的には敬語ですので、目上のものにも「横から失礼します」と言っても差支えはありません。

ただ、状況により、もっと丁寧に表現したい時には「横から失礼致します」と使うこともできます。

職場の環境や相手との関係によって、「失礼致します」と「失礼します」のどちらが自然に使われているかによって判断してみるといいでしょう。

「横から失礼します」の例文

「横から失礼します」は、相手を不意に驚かせてしまったり、相手の行為を中断してしまう恐れがある時に使う言葉です。

先述のようにビジネスのシーンにおいては欠かせない言葉となりますが、他の言葉を付け足すことによって、より効果的に使うことができます。

他の言葉を付け足して、どんな使い方ができるのでしょうか。

横から失礼しますが

「横から失礼しますが」の後にはどんな言葉が使われるのか、どんな場面で使われるのか具体的に例文をあげてみましょう。

お茶を出す時

職場によってはお茶を上司に持っていくのが習慣になっているとします。

「横から失礼しますが、お茶をお持ちしましたので」と前置きをしながら、上司にお茶を差し出すことができます。

この時の「横から失礼しますが」には、「仕事の最中に割り込んですみません」という気持ちが込められています。

と同時に、突然お茶を出すことで相手がびっくりして、肘や手でお茶をこぼしてしまわないように促す役割もしているのです。

物を提出する時

仕事をしている上司の机の上に、何か書類を提出するとします。上司は仕事に夢中になっていて、横からいきなり物を提出すると驚いて不快な思いをさせてしまう可能性があります。

そんな時に「横から失礼しますが、書類を持ってきましたので、提出します」と言いながら、書類を机の上におくことができます。

この「横から失礼しますが」にも、「仕事中に声をかけてすみません」という気持ちと相手を驚かせないための前置きとして使われています。

何か物を頼む時

職場によっては、洗い物や掃除などが当番で決まっている場合があります。昼休みやミーティングで使用した食器やお皿を、シンクで同僚が洗っているとします。

追加の洗い物をその同僚の目の前に置こうとする時に、「横から失礼しますが、この食器もお願いします」と言う事ができます。

当番で決まっているとはいえ、「仕事を増やしてごめんね」と言う気持ちと、背中を向けて洗い物をしている同僚を驚かせないためにも、前置きとして「横から失礼しますが」と使うことができるのです。

横から話かける時

社内で上司や同僚に話かける時にも「横から失礼しますが、今、話しかけても大丈夫でしょうか」と声をかけることができます。

この時にも「仕事中、忙しい中すみません」という気持ちを相手に伝えながら、集中している相手に話かける時の礼儀として使うことができるのです。

「横から失礼します」の類語

「横から失礼します」相手に対する礼儀やマナーとして大変役に立つ言葉ですが、他にも似たような意味を表す言葉あるので例をいくつか挙げてみます。

「前を失礼します」

「前を失礼します」も、「横から失礼します」と同様に誰かの目のまえにある物を取る時、目の前に物を置く時などに使うことができます。

人を追い越して先を歩く時や、目の前を横切る時などにも使える言葉です。

後ろから失礼します

状況によっては、背中を向けている人に話かけたり、突然後ろから目の前に手を出されたりすると非常に危険な場合もあります。

特に、道具を使って作業をする人や、カッターや包丁など危ない器具を使っている人に、「後ろから失礼します」と声をかけることは欠かせない礼儀となります。

そのような状況の人の後ろを通る時にも「後ろを通ります」と、一言声をかけることで、不意の事故を防ぐことができますので、忘れないようにしましょう。

「横から失礼します」は失礼なのか

仮に「横から失礼します」との言葉を使ったとしても、相手の状況によっては非常に失礼となってしまうタイミングがあります。

相手に今、話しかけてもいいのだろうかと、十分に観察した上で判断していくようにしましょう。特に、社外の人や自分の知らない人と上司が話しをしている時などは、周りの人に確認をしてから声をかけた方が良識のある態度だといえます。

しかしながら、実際には相手がどんな状況にいるのか、今、目の前の物をとっても大丈夫だろうかといった判断ばかりに注意を払っていては、神経が疲れ切ってしまいます。

だからこそ、失礼がないように「横から失礼します」だけは最低でも前置きにつける癖をつけておくことが賢明です。

社内・外別「横から失礼します」の使い方

このように「横から失礼します」とは、相手を尊重し、相手の気持ちを配慮するというとても素晴らしい日本語の1つになります。

ビジネスの場面では、目上・目下と問わずに相手に対する礼儀を示すことは大切なマナーだと言えます。ほんのちょっとした言葉を前置きとして使うだけでも、相手が受ける印象を変えることができるのです。

社内だけでなく、社外の人やビジネス以外で「横から失礼します」の使い方を覚えておきましょう。

相手別「横から失礼します」

社外の人や、ビジネス以外で使う「横から失礼します」をいくつか例をあげておきます。参考にしてみて下さい。

取引先

取引先の担当の方は、会社にとってはお客様でもあります。一般的にビジネスのシーンでは、社内の人達よりも社外の人により丁寧な言い方をする傾向にあります。

「お話中に横から大変失礼しますが、お茶をお持ちしました」、「お忙しい中、横から大変失礼しますがそこにある書類を取ってもいいですか」、「横から大変恐縮ですが、先日の請求書の件でお話があります」などと言い換えることができます。

ビジネス以外

ビジネス以外のシーンでも、上記のようにアレンジした「横から失礼します」を使うことができます。

ただ、相手によっては丁寧すぎると逆に不快に思う人もいます。

親しみのある言い方がふさわしいと思える相手には「すみません横から失礼します」、「ちょっと、横からいいですか?」などとカジュアルな丁寧語を使ってみましょう。

「横から失礼します」を使いこなす

「横から失礼します」はほんの何気ない一言ではありますが、相手を尊重し、状況を配慮するといった気品に満ちた言葉であります。

そのように気品に満ちた言葉というのは自分自身の価値を上げるだけでなく、相手の存在価値すらも高めてしまう素晴らしい効果があるのです。

「横から失礼します」を自然に使いこなして、お互いに心地よい人間関係を築いていきましょう。

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