基本的に人が嫌い…人間と関わりたくない…
私たちは、基本的に他者とコミュニケーションを取りながら生きています。学校や会社などの大きなコミュニティではもちろん、買い物やさまざまな施設を利用するためにも人と関わることは必須です。
しかし中には、人とコミュニケーションを取ることに大きなストレスを感じる人がいます。「人と関わりたくない」と思っている人にとっては、コミュニケーションが必須である世の中に生きづらさを感じるものです。
今回は、人と関わりたくない原因や対処法についてご紹介します。性格は人それぞれであるため、無理に他者を愛する必要はありません。自分らしさを大切にしながら、人生をより豊かにする方法を考えていきましょう。
人間嫌いの原因
ここでは、人間嫌いの原因をご紹介します。人を嫌いになってしまう背景は人それぞれです。もともと生まれつきの性格の人もいれば、過去の経験からトラウマを抱えてしまった人もいます。原因と向き合うことで自己理解を深め、生きやすい日々を見つけるためのヒントにしていきましょう。
1.人間関係にトラウマがある
人間関係にトラウマがある人は、人が苦手になってしまう傾向にあります。例えばいじめやハラスメントなどのつらい思い出があったり、コミュニケーションが苦手で周りから距離を置かれてしまったりなどが挙げられます。
一生懸命周りと仲良くしようとしているのにもかかわらず、スムーズな関係構築ができないことは珍しくありません。人間関係でつらい思い出がある人は「これ以上傷つきたくない」という気持ちが大きくなり、人間自体を嫌いになってしまいます。
2.自己表現が苦手
自己表現が苦手な人は、人間嫌いになってしまいやすい傾向にあります。自分の気持ちを伝える能力には個人差があり、円滑なコミュニケーションが取れる人もいれば、努力してもたどたどしいコミュニケーションになってしまう人もいるでしょう。
自己表現が苦手だと気持ちが間違った意味合いで伝わってしまったり、誤解を招いてしまったりします。時には、言葉が足りずに相手を不快にさせてしまうことも。コミュニケーション自体にストレスを感じるようになり、他者から距離を置くようになってしまいます。
3.自分のパーソナルスペースを大切にしている
自分のパーソナルスペースを大切にしている人は、人間嫌いになりやすいでしょう。一人の時間や自分の美学を大切にしているタイプで、「ここから先は入ってきてほしくない」というボーダーラインをしっかりと引いています。
そのため他者との関わりの中でストレスをためやすく、少しプライベートの話を聞かれただけでも「心のスペースを荒らされた」と感じてしまいます。他者=パーソナルスペースを荒らす存在と認識し、人間嫌いになってしまうのです。
4.自分と他人を比べて落ち込んでしまう
自分と他人を比べる習性がある人は、人間嫌いの傾向にあるでしょう。自分が他人より優れている部分を探しては安心し、少しでも他人のほうが優れている部分を見つけるとすぐに落ち込んでしまいます。
結果、他人は自分にとってストレスを与える存在という認識が強まり、人間嫌いになってしまいます。慢性的にコンプレックスを感じており、自分の本心を知られるのを恐れていることも。表面的な付き合いばかりをしている人も多く、人間関係でストレスをためがちです。
「みんな仲良く」が苦しい…自分が間違ってる?
小学生の頃、学校で「クラスのみんなと仲良くしましょう」と教わった人は多いのではないでしょうか。確かに、他者と円滑なコミュニケーションを取る能力は大切です。社交性やコミュニケーション能力が身に付けば、社会に出ても孤立しづらいでしょう。
しかし、学校の友達も会社の同僚も、もともとは違う環境で生まれ育った価値観の違う相手です。個人と個人である限り、お互いの考えを尊重し合えることはあっても完全に理解し合うことはできません。中には「人と仲良くすることすらも難しい」と感じる人もいるでしょう。
コミュニケーション能力が高く誰とでも仲良くできる人がいるように、非社交的で人見知りの人がいるのも当たり前です。性格の違いは個性であり、さまざまな個性を持つ人が集まっているからこそ世の中は発展しているのです。
人と関わることにストレスを感じている人は、無理に自分を変える必要はありません。わずかな数の友人がいる人は彼らのみを大切にする生き方でも構いません。自分にとって生きやすい生き方を考え、自分でその環境を作っていくことが大切です。
人と関わりたくない人が意識したい3つの生き方
ここでは、人と関わりたくない人が意識したい生き方を3つご紹介します。無理に人と仲良くする必要はありませんが、自分にとって豊かな人生を想像したときにコミュニケーションが必要であれば学んでいきましょう。個々の幸福な人生において、コミュニケーション能力を持つことが必ずしも正解とは限らないのです。
1.人間関係は量より質と認識する
人間関係において大切なことは、基本的に量より質です。例えば知り合いが何千人もいたとしても、困ったときに助けてくれる人が誰もいなければ人生はむなしいものになります。それよりも、心から信頼し合える友人がたった一人いるほうが、はるかに豊かな人生だといえるでしょう。
所属するコミュニティを無理に広げずに、今ある関係性をゆっくり育てるのもひとつの生き方です。友達と呼べる相手がいない人も慌てる必要はありません。自分を偽って表面的な友人を得るよりも、時間はかかってもありのままの自分で出会えた相手との関係性を大切にしましょう。
2.自分が生きやすい生き方を追求する
人と関わりたくない人は、自分が生きやすい生き方とは何かを今一度考えることをおすすめします。5年後、10年後にどんな生活を送っていたいか、そのときに自分の周りにはどんな人間がいてほしいか。人によっては、友人すらも必要ないと考える人もいるでしょう。
個々の未来のビジョンに正解や不正解はありません。未来は現在の自分の行動の延長線上にあります。将来的に培っていきたい人間関係や歩んでいきたい人生のために、必要な生き方をしていきましょう。ビジョンに向かって歩むことは、生きやすい生き方の追求につながります。
3.一人でも生活できるための基盤を整える
人と関わらずに生きていたい人は、一人でも生活できるための基盤を整えましょう。例えば、どれほど「一人で生きていきたい」と思っても、経済的に困窮してしまったら誰かに頼らなくてはいけません。一人で生きることに固執するあまり、食べるものや住む場所がなくなってしまっては本末転倒ですよね。
手に職を付けたり資格勉強をしたりなど、将来的に誰かに頼らなくても生きていけるように準備を始めましょう。最低限のコミュニケーションのみで生きていくためには、自分だけの力でお金を生み出す能力と最低限の生活能力を上げる必要があります。
基本的に人が嫌いな人におすすめの仕事のタイプ
ここでは、基本的に人が嫌いな人におすすめの仕事のタイプをご紹介します。労働の過程でコミュニケーションを一切なくすことは難しいですが、極力少なくすることは可能です。理想の職種を考え、楽な気持ちで働けるイメージを広げてみましょう。
1.在宅業務が可能な仕事
人間が嫌いな人には、在宅業務が可能な仕事をおすすめします。出社が必要な仕事の多くでは、直接的なコミュニケーションが必要です。しかし在宅業務では基本的にテキストコミュニケーションが主になり、ビデオ会議が必要な場合でもビジネスライクな会話に限ります。
仕事中に他者の気配を感じず、自分のペースで働ける在宅業務は人間嫌いの人にぴったりだといえるでしょう。例えばWebプログラマーやデザイナーなど、最初から在宅勤務可能な仕事に就くために勉強を始めることもおすすめです。
2.最低限の会話で済む仕事
人と関わりたくない人は、最低限の会話のみで済む仕事を探してみましょう。例えばトラックドライバーや清掃員、工場作業員などは、仕事中に他者と関わることがほとんどありません。
ミーティングや研修などはあっても、実際の労働時間の中で人と関わる時間がないため、ストレスをためずに仕事に集中できるでしょう。反対に、飲食業やサービス業、販売業、営業職などは他者とのコミュニケーションがあってこそ成り立つ仕事であるため、おすすめしません。
3.ほぼ自分一人で完結する仕事
他者とコミュニケーションを取りたくない人は、ほぼ自分一人のみで完結する仕事を選んではいかがでしょうか。スキルを学び、フリーランスとして独立するのもひとつの手段です。
例えばライティング業やデザイン業、個人タクシー、投資、アフィリエイターなど、他者と関わらずに経済的に自立できる方法は多くあります。もちろん独立するためにはスキルを会得する期間が必要になりますが、他者に縛られない生活は人間嫌いの人にとって理想的な生き方だといえるでしょう。
人嫌いは無理に治さなくて大丈夫。自分らしい生き方を選ぼう
今回は、人が嫌いな人の特徴や生き方、おすすめの仕事のタイプをご紹介しました。
人間が嫌いという悩みは人に相談しづらいものです。そもそも人間嫌いの人にとっては、人に相談するという選択肢がないという場合も多いでしょう。一人で悩みを抱え込まず、時には「自分はこういう人間だ」と割り切る気持ちも大切です。
人間嫌いは成育歴や過去の経験によって培われた性格であるため、無理に変える必要はありません。しかし、時には「自分を変えたい」「コミュニケーション能力を上げたい」と思うこともあるでしょう。
他者と健全な関係性を築きたいと思った人には、以下の記事をおすすめします。コミュニケーションスキルを高めるコツについてまとめられていますので、ぜひ参考にしてくださいね。