面接を行っていると、時には自分に合わないと感じる会社も出てくるでしょう。
その時には、応募者の方から辞退の連絡を入れる必要があります。
ですが、連絡の入れ方を間違えるとトラブルに発展する可能性もあるので、注意が必要です。
ここでは、面接の辞退を穏便に伝えるために心がけたいマナーについてご紹介します。
1.面接を辞退する時に考えておきたいリスク
面接を辞退する時には、伝える前に一度考えておきたいリスクがあります。
まずは、一度辞退をするとその企業にはその後改めて応募しても採用につながる可能性は低いということです。
一度採用が進んだのだから、改めて応募しても進むだろうと考えていると、そう甘くはありません。
一度辞退して他の会社を選んだという事実は、採用において大きな意味を持ちますから、辞退をするときは自分から道を断つ行為であることを理解しておく必要があります。
また、仮に他の企業で採用が決まっていない場合は、最悪、就職が遅れる可能性があります。
焦って望まぬ会社に入るのはリスクですが、楽観的になって答えを先延ばしにするのもリスクであることを覚えておく必要があります。
2.面接を辞退する時のマナー3選
辞退のリスクを踏まえて気持ちが固まったら、実際に企業に辞退の連絡を入れます。
ただし、辞退の連絡をする時には欠いてはいけないマナーがあり、それに気を付けないと企業に迷惑をかけるばかりか、場合によっては自分にも不利益になる場合があります。
ここでは、特に心がけたい3つのマナーについてご紹介しますから、必ず一読して、実際に連絡を入れる時に心がけるようにしましょう。
①無断での辞退は厳禁
まず絶対にやってはいけないのが、企業に対して何も伝えずに辞退することです。
採用担当者はたくさんの仕事を抱えている中で面接の時間を調整し、仕事の段取りを調整してくれています。
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それに対して何も告げずに面接に行かないとなると、調整の時間が無駄になってしまうばかりか、初めからわかっていればできたであろう他の人の面接も、目には見えないロスとして生まれてしまうのです。
また、エージェントを介している場合にはエージェントの担当者および会社にも迷惑をかけることになります。
例えば特定のエージェントからの紹介者が二回続けて無断で辞退すると、そのエージェントの信頼は下がってしまいますよね?
エージェントを利用するということは、自分の就職活動は自分だけのものではないのです。
何よりも、何も言わずに一方的に縁を切ってしまうというのは、どのような状況でも礼節を欠いた行為であると言わざるを得ませんから、必ず一言添えてから身を引くようにしましょう。
②辞退を決めた時点ですぐに連絡を入れる
続いて意識をしたいのが、辞退を決めたらすぐに連絡を入れることです。
既に面接日程が決まっているのであれば、企業としてはその日程が空くことになりますから、その時間に他の候補者を面接したり、使用予定だった会議室を他の予定で使ったりできます。
それがぎりぎりになればなるほど調整ができにくくなりますから、辞退を決めた時点で連絡を入れることが企業への配慮であると言えます。
また、面接が終わってから次回の面接日程を調整する前までに辞退の連絡を伝えるのであれば、その調整そのものが必要なくなりますので、さらに良いと言えます。
面接を辞退することで、応募した側はその会社での就職活動が終わりますが、企業は採用活動やその他の業務が継続しています。
その業務にできるだけ支障が出ないように気を配ることが、辞退を伝える企業への最大限の心配りであると考えるとよいでしょう。
③辞退の連絡はメールではなく電話で伝える
最後に紹介するマナーは、辞退を伝える時にはメールではなく電話で伝えるようにすることです
辞退を伝えるのは気まずいのでメールで対応したいという気持ちは、誰もが持つことでしょう。
ですが、メールでは担当者が気づかない可能性がありますし、気づくのに遅れて対応が後手に回ってしまうということが考えられます。
また、会社勤めが始まってから遅刻や欠勤を電話で伝えることがマナーであるように、面接の辞退も電話で伝えることがマナーです。
辞退の理由は形式的なものでも構いませんから、必ず電話で一報を入れることを心がけましょう。
逆に会社勤めが始まった後も言いにくいことを電話で連絡する機会は幾度となく起こりますから、電話で連絡をする癖がつけば、そのような時に活かせます。
ですから、その練習と思って辞退をするときは電話で伝えることを心がけましょう。
3.面接を辞退する時に改めて考えておきたいポイント
面接の辞退を決める前に、判断を後悔しないよう一度考えていただきたいポイントがあります。
まず前提として言えるのが、希望にあった会社なのかそうではないのかは、企業に入ってみないとわからないことです。
また、口コミでその企業の評判を見ることはできますが、書き込んだ人の価値観や評価基準、そして所属する部署によって企業に対する評価は変わるものです。
そこで考えていただきたいのが、就職にあたって絶対に譲れないものと譲ってもよいものの明確化です。
自分にとって、すべてが理想的な会社は存在しませんから、自分の中で譲れないものの優先順位が明確になっていないと「何か違う」と感じて再度転職を繰り返すことになってしまいます。
また、昇給のチャンスや希望の業務は企業があなたに対して与えてくれるものではなく、自分から取りに行って初めて得られるものです。
だからこそ、自分にとって絶対に譲れないものがその企業では得られない、もしくは得にくいものである場合に限り、辞退を決断するとよいでしょう。
そうではない場合は、まだ辞退を決断するのは早いですし、他に進めている案件があれば、それらと同時並行しながら就職活動を進めた方がよいと言えます。
また、その基準が曖昧な場合には先にそれを考えた方がよいでしょう。
もし曖昧なまま就職してしまうと、再度転職をする可能性が高まってしまいますし、転職をすればするほど自分が望む会社には入りにくくなってしまうものです。
人生における重要な選択ですから後悔しないようによく考えて判断するようにしましょう。
まとめ
面接の辞退は、マナーを守って取り組めば大きくもめるということは少ないでしょう。
マナーを守っても万が一トラブルに巻き込まれてしまった時には、応募した企業が不運だったと捉えた方がよいと言えます。
ですが、マナーを欠いた対応をしてトラブルに陥った場合には自分に非がある場合もありますから、注意が必要です。
また、本当に辞退していいのか、その企業の良さに気づいていないだけではないのかということも考えながら、決断をするようにしましょう。
就職活動を成功させるためには、余裕を持った行動が大切です。
是非、常に余裕と冷静さをもって判断と行動を起こすようにしてくださいね。