人間観察が趣味だと言われると、どのようなイメージを持つでしょうか?なんとなくいいイメージがないのではないでしょうか。しかし、実は人間観察にはメリットもたくさんあるのです。今回は人間観察のメリットとデメリットや、人間観察のやり方についてご紹介していきます。
人間観察とは
人間観察が好き、人間観察が趣味という人が周りにいませんか?人間観察とは、その言葉通り人間を観察する行為のことを言います。 人間観察は、じろじろと観察されている気になってしまうなど、周りにはあまり好まれる行為ではありません。しかし人間観察から得られることもたくさんあるのです。今回はそんな人間観察について詳しくご紹介いたします。
人間観察を趣味にする人の特徴と心理
人間観察を趣味にする人の特徴にはどのようなものがあるでしょうか?なぜかじろじろ見てくる…という人はもしかすると人間観察されている?と感じるでしょう。 しかし、本当に人間観察が上手な人は、意外と周りに気づかれずに見ているものです。身の回りの人と人間観察する人の特徴を見比べてみると、おもしろいことに気づけるでしょう。 さらに、なぜ人間観察が趣味なのかという心理についても詳しく見てみましょう。人間観察をしたくなる心理を理解することで、苦手だった人間観察に興味がわいてくるかもしれません。
人間観察する人の特徴
人間観察が趣味の人は、周りの人の行動パターンを把握したり、好みを感じ取ったりして、相手が気分良くなるような言動をすることができます。そのため人間関係がスムーズで、コミュニケーション上手です。 色々な人を人間観察しているため、どのような行動をすれば相手が喜ぶかを予測できます。機嫌が悪そうだったり、苦手な話題が出そうだったりという気配にも敏感で、危機回避が上手です。 このように、人との関わりが上手なことが大きな特徴です。また、周りをよく見て行動しているため、とても慎重です。
人間観察する人の心理
人間観察をする人は、どのような心理状態にあるのでしょうか?まず自分に自信がないため、周囲が気になるということがあげられます。相手のことを理解したい、相手によく思われたいという気持ちから、その人のことを知ろうとして、人をよく見るようになるのです。 また、単純に人の行動を見るのが楽しいという心理もあります。このタイプの人は無心で人間観察をしています。 逆に他人より秀でていたいという心理がある場合もあります。これはライバルと思っている相手などの弱点を見つけて優位に立とうとする、全てわかった気持ちになって優越感に浸るなどの心理です。そのため人間観察はあまりいい印象を持たれていません。
人間観察のメリット
人間観察が趣味だというと、あまり良く思わない人も多くいます。しかし、人間観察にはメリットもあるのです。そのメリットについて見てみましょう。
人間観察のメリット1:洞察力や想像力を鍛えることができる
人間観察することによって、洞察力を鍛えることができます。洞察力が優れていれば、人と関わる上でスムーズな関係を築けますし、お互いに嫌な思いをせずにすみます。また、行動パターンを個人ではなく色々な人に応用して考えるため想像力も鍛えられていきます。 鍛えられた洞察力によって物事の本質を見抜くことができれば、上司や先輩などの言動から機嫌を読み取ることができます。仕事の面でも取引先との関係などにも生かすことができるでしょう。
人間観察のメリット2:いろいろな人を見ることで視野が広がる
人間観察のメリットは、色々な人を見ることによって、自分自身の視野が広がるということです。「こういう時の対処にそんな方法があったんだ!」など、自分では考え付かなかった対処法なども知ることができます。 外見ならば、コーディネートなどもそうでしょう。おしゃれになりたい人は、おしゃれな人を人間観察すればプラスになります。思ってもいなかった組み合わせがステキに見えるなど、発見もたくさんです。 同じように、仕事がバリバリこなせるようになりたい人は、バリバリとこなしている先輩や上司などを人間観察することをおすすめします。同じ分野だけじゃなく、色々な分野の人を見ることで、さらに視野が広がっていきます。
人間観察のメリット3:気配りできる人になれる
人間観察はきめ細やかな気配りが見につくというメリットもあります。人間観察によって身近な人だけじゃなく、さまざまな人の行動パターンをある程度まで予測することができます。そのため、こうしてあげたら喜びそう…という配慮ができるようになるのです。 そうして、相手が求めていることを先回りしてくみ取っていき、気配りがよりきめ細やかになるのです。相手に喜ばれることをして、相手が嫌がりそうなことは避けることができます。気配りが見についている人は、周りの人からもとても頼りにされます。
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人間観察のデメリット
人間観察が好きだというと、あまりいい印象を持たれません。このように、人間観察にはデメリットがあります。どのようなものがあるか、詳しく見てみましょう。 もし人間観察をしてみたいと思っているのなら、デメリットには十分気を付ける必要がありますので、参考にしてください。
人間観察のデメリット1:悪趣味でイタイ人だと思われる
人間観察の一番のデメリットは、イメージの悪さでしょう。「人間観察が趣味」というと、「人のことをじろじろ見る趣味」「人の悪いところや弱いところを探そうとしている」と取られてしまうのです。それによって、「イタイ人」「悪趣味な人」と思われてしまいます。 人は自分が気づいていない時に人から見られているというのを嫌います。監視されていると感じてしまうからです。また、ちょっとしたことも見られていると思うように行動できないものです。人間観察が趣味だというと、周りから敬遠されてしまうかもしれません。 人間観察が趣味だと、あえて公言するという人も存在します。周りから個性的と思われたい人や、周りをけん制したい人です。しかしやはり周りにはいい印象を持たれません。たとえ本当の趣味だったとしても、公言しない方がいいでしょう。
人間観察のデメリット2:消極的になってしまう
人間観察によって、様々な行動パターンが見えてくると、あれこれ考えすぎて消極的になってしまうことがあります。一歩引いたところで見ている分にはいいのですが、自分がいざその立場になったときにたくさんの知識が浮かんでしまい身動きが取れなくないのです。 人間観察で得た情報を上手に使いこなすには、瞬時の判断力やその場での臨機応変な対応ができる必要があります。仕事などの場合、素早く対処する方が心象もいいものです。消極的になってしまうのはデメリットと言えるでしょう。
人間観察のやり方
人間観察が好きな人は、周りから悪いイメージを持たれがちです。人の弱点を探そうとしたりせず、自分の成長のために適切なやり方でするようにしましょう。
やり方1:見た目や服装を観察しよう
人間観察の中でも見た目や服装を観察することは、最もわかりやすいやり方です。例えばスーツを着ている人なら仕事中の人がほとんどですし、おしゃれをしていたらデートかな…などと推測できるでしょう。 また、その時々の流行ファッションやメイクなどもわかるので、ファッションに興味のある人はその楽しさにはまってしまうかもしれません。ファッションを見るのであれば、人がたくさん通る道路沿いのカフェなどに行くと楽しめるでしょう。 また、服装が乱れている人などは精神状態などを推測することも可能です。いくらいいものを着ていても、着崩されていたり、足元や手元まで行き届いていなければ、仕事なども雑になりがちな人だとわかります。
やり方2:言葉づかいや話し方を観察しよう
近くにいる人の言葉遣いや話し方でも、隠された人柄を読み取ることができます。人は会話の中のちょっとした言葉づかいや話し方で傷ついたり、機嫌がよくなったりします。このように言葉使いや話し方を聞くという人間観察の方法もあります。 人の言動に耳を少し済ませてみましょう。ぶっきらぼうに話す人、言葉づかいがきれいな人と様々です。言葉づかいには育った環境が、また話し方には感情が出ますし、口癖でその人の本性を感じ取ることができます。普段丁寧に話していても、「クソ」というなどです。 話すのが苦手な人は、人間観察で人の言葉づかいや話し方を観察して、トークが弾みやすい人のトークスキルを真似するのもおすすめです。ただし、くれぐれも会話を盗み聞きしてしまわないように気を付けましょう。
やり方3:行動のパターンを観察しよう
人間観察の中でも、人の行動パターンを観察して把握するのはなかなか難しいことです。この上司がこうしたら怒っている…でもこっちの先輩が同じことをしても怒っていない…など人によって違うからです。 しかし人の行動パターンを少しずつでも把握することで、感情だけじゃなくその人の心の余裕や人間性なども見えてきます。本人も気づいていないような行動パターンを見つけてしまうと、人間観察がより楽しくなってしまいます。
やり方4:目線を観察しよう
「目は口ほどにものをいう」ということわざがあるように、目線や目の仕草で相手の感情などを読み取ることができます。無意識に動いてしまうものなので、外れにくいものですが、相手をじっと見なくてはいけないので人間観察初心者の方には難しいかもしれません。 例えば目線が左上を見ているときは、過去に合った出来事を思い出そうとしている時です。そして目線が右上を見ているときは、想像力を使って会話をしていたり、未来のことを考えていたりします。 わかりやすいのは、目が泳いでいる時は隠し事をしている…というのは多くの人が知っていることではないでしょうか。目線が泳ぐのは緊張やうしろめたさなどの心理で相手の目を見れなくなっていることからです。
人間観察で注意すること
服装や会話、目線など様々なことから人間性が読み取れる人間観察ですが、人間観察を行う上で注意することがいくつかあります。詳しくご紹介しますので、人間観察を行う場合は気を付けてみてください。
注意すること1:じろじろ見てマナーのない行為はしない
人間観察をする上で、「じろじろ見すぎない」というのはとても大事です。誰だって人にじろじろと見られていてはいい気分がしません。それは社会で過ごす上でのマナーでもあります。 人間観察をする時は同じ人ばかり見ないようにすることです。色んな人を少しずつ見ていれば、相手にも気づかれにくいものです。また、1人の人を長い時間じろじろと見ないようにしましょう。下手をすると不審者やストーカーと間違われてしまう可能性もあります。
注意すること2:先入観は持たない
人間観察でその人の性格や本性、行動までがわかるようになってくると、その人と関わる前にその人のことがわかったつもりになってしまいます。しかしそれはあくまでも観察した上での推測であって、絶対の確信ではありません。先入観は持たないようにしましょう。 相手の人生において、あなたの決めつけは必要ないからです。全てがわかった気になって、良かれと思ってアドバイスをする…なども避けた方がいいでしょう。
注意すること3:記録や保存はしない
人間観察はその場で終わるからこそいいのであって、人の行動パターンや仕草をメモに取ったり、写真や動画などで保存するなどはしてはいけません。どうしてもメモなどを取りたい場合は観察後に書き記しましょう。 自分をちらちらと見てメモを取っている人というのは、意外と目立ちます。相手に気づかれるだけではなく、不快な思いをさせますし、不審者と間違われたときも証拠になってしまいかねません。 本人としては単純な知的好奇心からの行為だったとしても、周りにどう取られるかわからない行動は避けた方がいいでしょう。写真や動画も同じで、盗撮行為、ストーカー行為などと勘違いされてしまいます。
注意すること4:人間観察で知った情報を悪用しない
人間観察で知った情報は、自分自身の今後のために記憶しておくのはかまいません。しかし、その情報を他人に教えたり、SNSで公開したりというような、情報を悪用することはしてはいけません。 また、人に自慢げに話してしまうことも注意が必要です。「あの人は何でも根掘り葉掘り知りたがる人だ」「人の秘密を誰にでも話してしまう」などと言われて敬遠されてしまいます。
人間観察を上手に使ってスムーズな人間関係を!
人間観察についてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。人から見られることにいい気分の人はいませんし、あまり公言する趣味ではないかもしれません。しかし、人間観察によって洞察力や観察力を鍛えることができます。 周りの人の様子をうかがって、危険を回避したり、気配りをしたりというように上手に使って会社などでの人間関係がよりスムーズにしましょう。