突然の出来事に呆然としてしまったことはありませんか?とある出来事に心を奪われた状態を放心状態を表現しますが、そうなる状況を想像してと言われると難しいでしょう。今回は、そんな放心状態に陥る状況や、放心状態の意味について紹介します。
放心状態になるとはどういうこと?
普通に生活している時、突然の出来事に驚いたりショッキングな情報を聞いて衝撃を受けたことがありませんか?このような状況に陥った時、人はなにも考えられずにただ呆然としてしまいますが、この状態を放心状態と言います。 そんな放心状態に陥るきっかけは人によって異なるため、そうなった時にどうすればいいのかわからない人も多くいるでしょう。今回はそんな放心状態について、意味や例文といったものから、それに陥る原因や復帰するための対処法について紹介します。
放心状態の意味とは?
放心状態とは、簡単に言えばその人が「呆然としている」様子や「ぼーっとしている」様子のことを指します。言い換えれば、その人が放心している様子とも言えます。
放心状態の使い方・例文
放心状態を使う場面は、大きく分けて「自分が言われた時」と「相手の状態を表す時」の二つがあります。 前者の一例は、自身にとってショッキングな光景を見た時に、それに捉われて別の物事を考えられなくなったり周囲にある他のものに気が向かなくなる様子などが挙げられます。これを文章にすると「私は彼の意外な一面を見て放心状態に陥った」となります。 後者の場合は、相手にとって思いもよらない情報を耳にしたために、伝えた相手の他の言葉を聞けていなかったりその後の行動について考えられなくなる様子などが挙げられます。これを文章にすると「交通事故が起きたことを伝えると、母は放心状態になった」となります。
放心の意味
放心状態という言葉で使われている「放心」とは、他の物事に気が向いてしまいぼんやりしている様子や何も考えずに過ごしている状態を表します。一般的にそのような状態を「放心状態」と呼びますが、場合によっては「放心の態」と表す場合もあります。この場合、「父は娘の状態を聞いて放心の態でいる」というように表現します。
放心状態の類語
放心状態と類語関係にあたる言葉は、いくつか存在します。その中の一つ「呆然」は、あっけにとられている様子や気抜けしている様子などを表す言葉です。どちらもぼんやりとした様子を示すので、類語関係にあると言って良いでしょう。 また、「唖然」も類語の一つとして挙げられます。この言葉は思いもよらない出来事に遭遇したために、驚いて声も出ない様子を指します。これもぼんやりした様子を示すので、類語関係にあると言って良いでしょう。
「放心状態」と「茫然自失」の違い
放心状態の類語の一つに「茫然自失」がありますが、これはあっけにとられて、我を忘れてしまう様子を表します。一見放心状態と同じように見えますが、ニュアンス的に異なります。 放心状態は他の出来事に気を奪われているためにぼんやりしていることを意味しますが、茫然自失は意外な出来事に出会ったために驚き呆れて我を忘れることを意味します。 つまり、その人が出来事に対する態度によって使い分けないといけません。例えば、放心状態はショックを受けた時に使わなければなりませんが、茫然自失は呆れている時に使わなければいけません。
放心状態の英語表現
放心状態を英語で表現する場合は「absent」が使われます。この英単語は「不在の」や「欠席の」といった意味が含まれていますが、この他にも「放心した」や「ぼんやりした」といった意味が含まれています。 absentを使って放心状態を伝える場合の例としては、「He was absented at the article related to his favorite actress.(彼は好きな女優に関係する記事を見て放心状態に陥った。)」などが挙げられます。
放心状態になる原因
ここまでに放心状態の意味について解説してきましたが、次はそれに陥ってしまう原因についていくつか紹介します。原因さえ把握していれば、放心状態を回避できるので、しっかりと注目しましょう。
原因1:予期しないことが起きる
順風満帆の生活を送っていた矢先に突然交通事故に巻き込まれて動けない状態になったり、婚約していた恋人から別れを切り出された時など、自分が想像していなかった出来事に遭遇すると、ショックのあまり人は頭の中が真っ白になったり目の前が真っ黒になります。 つまり、想定外の出来事に対する対策をしていなかったためにどう動けばいいのかわからずにいるのです。 絶対にありえないと思っている出来事ほど受けるダメージも大きいため、数年たってもトラウマになる場合もあるでしょう。このタイプの場合、あらかじめ予測しておくと受けるダメージが多少軽減しやすくなります。
原因2:八方塞がりの状態になった
一つの問題に対してあらゆる解決法を試したにも拘らず、全く解決できずに途方にくれた時、どうすればいいのかわからずに思考が停止してしまいます。 この状態は何も考えられない放心状態と似ており、次の手が思いつくまでこの状態が続きます。問題解決するまで問題に対することで頭がいっぱいになるので、他のことに気が向かなくなるでしょう。
原因3:集中力がなくなった
一つの物事に対して長時間集中して作業した場合、一区切りついたりふとしたきっかけで集中力が低下して何も考えられなくなります。つまり、限界まで維持していた集中力が限界突破した反動で何も考えられない放心状態になっているのです。 これを避けるためには、作業の合間に休憩を挟む必要がありますが、仕事柄それが難しい人もいるでしょう。しかし、これからの活動のためにも、長時間頭を働かせた後は糖分を摂取したり深呼吸をして身体中に新鮮な空気を取り入れるようにしましょう。
原因4:やることがない
何もやることがなくて頭の中が空っぽになっている時も、思考停止状態なので放心状態と言えます。このタイプの場合は、自分でできることを見つければ復帰できます。また、この状態に陥る人の特徴として、脳を休ませずに日頃から頭を働かせてばっかりなことが挙げられます。
原因5:疲れている
肉体や精神に疲れが溜まっている場合、疲れによるストレスが原因で正常な判断や考えができない傾向にあります。 そのため、心身共にストレスを抱えたまま衝撃的な出来事に遭遇してしまうと、放心状態になって次の行動に移るまでの時間が長引いてしまうのです。このタイプの場合、仕事の合間に休憩を挟むことで行動に移るまでの時間を短縮できる可能性があります。
放心状態になった時の対処法は?
放心状態になる原因を把握しても、その対処を知らなければ回避できません。次に紹介する対処法を学び、うまくやりすごしましょう。
対処法1:あらかじめ未来を予想して対策する
今まで失敗をしてこなかったからといって、これからも失敗が起きないとは限りません。何があるのかわからないのが人生なので、あっさりとどん底に落ちる可能性もあります。それを回避するためにも、トラブルに対する対策を練ったり予防線を張り巡らせるようにしましょう。 例えば、親に借金を払って欲しいと頼まれた時に備えて貯金をあらかじめたくさん蓄えておいたり、地震などの災害に備えてすぐに撮れる場所に携帯食料や衣料品をしまっておくといった、対策を取るようにしましょう。
対処法2:休憩する
疲れた状態のまま物事に取り組んでも性格で冷静な判断は下せません。その場にあった判断をするためにも、作業の合間に休憩を挟むようにしましょう。10分だけ休むだけでも、作業効率が良くなる上にとっさの判断が下せるようになります。 たとえば、お菓子を摂取したり水分を補給するだけでもストレスが軽減されます。体を動かせる環境ならば、軽く腕を回すストレッチをするといった上半身をほぐす運動を取り入れましょう。また、深呼吸を数回するのも効果的です。
対処法3:一旦その場から離れる
人はなんとか体や頭を働かせようとしても、焦りのせいで逆に何も思いつかなくなりがちです。 その場で硬直してしまうほど他のことが頭に入らなかったりどうしても頭が動かない時は、一度その場を離れて水を飲んだり呼吸を整えると良いでしょう。そうすることによって、冷静さを取り戻して放心状態から解放されるようになります。
対処法4:がむしゃらに試行錯誤を繰り返す
一呼吸ついて考えを巡らそうとしても何も思い浮かばない時は、がむしゃらに行動してみましょう。八方塞がりの状態でも、一歩ずつ歩みを進めていけばそれがきっかけとなって次の一歩を見つけられます。 こうして試行錯誤を繰り返していけば、放心状態から抜け出して集中している状態に切り替わるので、素早く復帰できます。しかし、放心状態になるということは疲れている証拠でもあるので、終わったら休憩するようにしましょう。
放心状態になっても焦らないようにしましょう
一度放心状態になると、他の物事に取り掛かろうとしても集中できなくなります。そうなったら時間をおいてからやるのが最適ですが、どうしてもすぐにやりたい場合は、がむしゃらになって行動したり深呼吸をしてから取り掛かってみましょう。