仕事をしている時に、誠意を見せろと言われることがあります。何をすれば誠意と思ってもらえるのか?一体、誠意とは何をすることか?と疑問に持ったことはないですか?今回は、相手に誠意と思ってもらえるための方法をお伝えしていきます。
誠意を見せなくてはいけない時は誰にでも訪れる
人生において、まっすぐに向き合わなければいけない時が必ずあります。例えば、仕事をする上で、お客様や商談相手に対して、誠意をもって対応をしなければいけないこともあるでしょう。また、結婚をご両親に認めて欲しい時には、男として誠心誠意の説得が必要になることもあります。 このように、人生において誠意を見せなければいけない場面は多々あります。誠意は、どのように伝えれば伝わるのでしょうか?今回は、相手に伝わる誠意の伝え方について考えていきましょう。
そもそも誠意の意味とは?例文と類語・対義語
誠意の意味や、使い方をみていきましょう。 誠意とは、自分の利益や得になることは考えず、相手の立場にたち、正直にまじめに相手に接することをいいます。 誠意と同じ意味で用いられる言葉として、「真心」や「誠」が挙げられます。 「真心」とは、偽りや飾りのない真実の心を意味します。誠意は、「真心」をもって、相手に伝えるということでもあります。 誠意の対義語として、「誠意がない」という意味の「不誠意」や「不誠実」や、「上っ面だけの」「表面上だけの」などが挙げられます。不誠実な対応をすると、信頼関係が無くなったり、仕事がもらえなくなったりすることもあります。
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誠意の使い方・例文
次に「誠意」の使い方をみていきます。『誠意ある○○』という言い方で使われることが多くあります。いくつか例文をみていきましょう。 お客様に『誠心誠意の謝罪』を行うが、お客様からは、「もっと誠意をみせろ!」と言われた。 また『誠意ある行動』、『誠意ある態度』、『誠意のある贈り物』のような使い方もされます。
誠心誠意とは?
誠心誠意とは、嘘いつわりなく、まごころをもって相手に接することです。純粋で、まっすぐに物事に取り組むことでもあります。少しでも下心をもって行動することは、「誠心誠意」とはいいません。仕事において、「誠心誠意」という言葉を使うことは、自分の言動に責任を持つということでもあります。 誠心誠意を使って使われる一文を例にあげましょう。 「このたび、ご迷惑をおかけしたことにつきましては、誠心誠意お詫び申し上げます。」 この場合の誠心誠意とは、うわべだけの気持ちがない謝罪ではなく、相手の気持ちに寄り添い、相手のために出来ることは全てする覚悟をもって謝罪し、対応するということです。
誠意を見せることは信頼関係につながる
「誠意を表す」「誠意を見せる」ということは、相手と良い信頼関係をきずくための決意と捉えることができます。誠意を表す場面としても、これから前向きに進む為に誠意を見せる場面もあれば、謝罪などで誠意を見せなければいけないネガティブな場面もあります。 新入社員が、入社後の抱負として「会社の役にたてるよう、誠心誠意努力します。」と言うのは、前向きな決意表明と受け取ることができます。会社との良好な信頼関係を築き、会社にとって役に立つ人材になるということです。
逆に、「今回の対応については、誠心誠意お詫び申し上げます。」は、もともとネガティブな状態に使っています。今の状況では、信頼関係はないが、信頼してもらえるように行動することを宣言しているわけです。 うわべだけではなく、心からの誠意ある行動が、相手側に通じれば「誠意のある人」と評価もされます。一度は信用を失っていた場合でも、もう一度信頼関係をきずくことができます。一度失った信頼を取り戻すことは、容易ではありませんが、誠意を表すことで得た信頼関係は強いものになるでしょう。
相手に誠意を見せるための10の方法
相手に誠意が伝わらなければ、誠意ある行動とはいえません。信頼関係を勝ち取るための、誠意が伝わる10の方法をお伝えします。
相手の気持ちを考えて行動する
誠意をみせる為には、自分の損得を考えてはいけません。自らを守ることを第一に考えると、相手に本心が伝わらず、誠意も伝わりません。損得勘定はせず、相手のことを一番に考えて行動することが、誠意へとつながります。 相手の気持ちを知るためには、まずきちんと相手の話を聞くことからはじめましょう。誠意を伝えたいために、一方的に話すことは押しつけになります。相手の気持ちや、相手が何を望んでいるかを把握することが、誠意をみせる第一歩になります。 相手が求めるものを、相手に提案することが、誠意をみせる近道になります。
身だしなみに気をつける
身だしなみに注意することは、誠意を見せる上で、最低限のマナーです。髪型はきちんと整えておきましょう。シャツもアイロンをきちんとかけましょう。靴は汚れていませんか?爪は切ってあり清潔感はあるでしょうか?相手に好印象を持ってもらえる身だしなみが、誠意を見せる前の準備として大事なことです。 これらのことは、当たり前のことですが、人の第一印象はとても大事なのです。今から、誠意を見せるという時に、第一印象が悪ければ、誠意は伝わりません。誠意がある人と見られるには、まずそれにふさわしい恰好をしているかをチェックしましょう。
逃げださず常に向き合うこと
誠意を表す時として、今ある現状から解決に導くまで難しい状況という場合があります。誠意を表す方法の一つとして、謝罪をする時に、相手に話を聞いてもらえないという場合もあるでしょう。そんな状態の心理として、もう嫌だ!これ以上は無理だ!と逃げだしたくなることもあるでしょう。 そこで、やめてしまうとそれまでになります。相手への信頼も得ることができず、自分自身に対しても自信が持てなくなります。絶対絶命の時こそ、逃げださずに前を向き、まっすぐに向かいあうことが大事です。 何度も何度も、相手に向き合う中で誠意が相手に伝わり始めるのです。
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言動には注意を払う
誠意を見せる時には、その場しのぎで軽はずみなことを言わないことが大事です。言うならば、自分の言った発言や行動に責任を持つということです。 例えば、仕事で謝罪に訪れた時に、相手が怒っていることに焦って、本当に出来るかわからない約束を言わないことです。その場は相手の怒りが収まったとしても、実際にできなければ、相手の怒りは倍増します。誠意が伝わるどころか、信頼を失うことになります。 相手に誠意を払う時には、自分の言うこと、することに責任を持つのです。
決断を早く下すこと
誠意を相手に伝える時に、時には素早い対応が必要になります。仕事でミスをして、お客様に迷惑をかけてしまった時に素早い対応をすれば、それは相手に誠意として伝わります。謝罪が遅くなってしまうと、お客様の心理として、ほったらかし=大事にされていないと受け取られてしまい、不信感につながります。 会社の方針が絡んでくることもありますが、場合によっては、早く行動をし、相手に誠意を見せることがトラブルを回避することになります。そういう意味では、決断を早くし行動することは、相手に誠意を見せる方法になります。
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相手の目をみて直接話すこと
誠意を見せるには、相手と直接目をみて、本音で話すことも大事です。最近は、インターネット社会になっています。メールやライン、遠隔で話すインターネット電話など、コミュニケーションツールは多様化しています。遠い相手でも、インターネット電話であれば、相手の顔を見て話すこともできるようになりました。 ただ、本当に誠意を見せるには、このようなコミュニケーションツールを利用すべきではありません。どんな遠くても、相手の予定を伺い、アポイントメントを取った上で、直接出向きましょう。その行動が、誠意をみせる行動の一つともいえます。直接向き合い、相手の目をしっかり見て、発言する内容は、相手にも伝わりやすくなります。
実際に代償を払う
相手に謝罪が必要になった場合によく、「謝罪はいらない。誠意を示せ。」と言われることがあります。間接的ですが、そこには様々な意味が含まれています。例えば、金銭で解決する案や、会社の組織であれば、誰かが責任を取ることもあります。このように、何かしらの代償を払うことが、相手にとって誠意と捉えられることがあるのです。 相手が何を求めているかは、相手の話を聞いた上で判断することが必要です。実際に、謝罪に訪ねる際には、何かしらの手土産を持っていくことがよくあります。手土産を持っていくようなことがあれば、手土産一つにも心をこめてみましょう。
相手の好みを事前に調査して、喜ばれる手土産を用意するなど、相手には直接見えない細かいことですが、見えない所でも、相手のことを思ってすることは、誠意として伝わります。このように、代償を払うことが、相手に誠意をみせることにつながります。
常に謙虚でいること
誠意を見せるためには、常に謙虚でいることが大事です。謙虚とは、控えめに、素直に相手の意見を聞き入れることです。誠意を見せるために謝罪に行きながら、自分の意見をいうために前にでて話をしていては、相手には全く誠意は伝わりません。 もちろんまっすぐ相手に伝わるように話すことが必要ですが、その発言をさせてもらうためのお許しが必要であると考える謙虚な姿勢が必要です。相手の意見を聞き入れるという謙虚な姿勢が、誠意を伝えるためには必要です。 誠意を伝えることが最優先になって、自身の気持ちを先に押し付けることがあってはいけません。まずは、謙虚な姿勢で相手に接することが大事です。
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未来を意識する
誠意を見せるのは、その一度きりではありません。仕事においても、その場だけのうわべで繕ったものでは意味がありません。相手に、本音で話をし、誠意を見せ続けることで、この先ずっと続く信頼関係を築くことができます。その場を収めるのではなく、未来に続く信頼関係のために行動することが大事です。 信頼関係が強いものであれば、万が一、何かトラブルがあっても、早急な対応をすれば、関係が破たんすることもありません。誠意は、その場ですぐ見せられるものでもありません。日ごろから、誠意ある行動を意識してとっておくことで、信頼関係は、できあがってくるのです。
相手の話に耳を傾けること
誠意を見せる前に大事なことが、相手の話に耳を傾けることです。ただ、聞くのではなく、傾聴することが大事です。傾聴とは「耳」「目」「心」を傾けて、真摯な態度で相手の話を聞くことを意味します。 もう一つ、傾聴の中で大事なことは相槌をうつことです。ただ、聞き流すのではなく、相手の言葉を理解し、それに反応することが大事です。相槌にも、「はい。」「そうですね。」「おっしゃる通りです。」「ええ。」「ごもっともです。」など、様々な言い回し方があります。 いつも同じ相槌では、ただ機械的に返事をしていると思われかねません。相手の話は心で読み取り、話の中では、相槌のタイミングや言い回しにも気を付けましょう。傾聴と相槌は、相手に誠意を見せる時に必要な方法です。
真摯な態度・心を持って相手に誠意をみせよう
相手にきちんと伝わる誠意の見せ方が大事です。誠意をみせると意気込んで相手に接するだけでは、一方的なものになりかねません。常に、誠意をみせ、信頼関係をきずきたい相手のことを考えて行動することが大切です。 そのためには、相手が何を考え、何を求めているかを把握する必要があります。把握するためには、相手の話に耳を傾け、心から理解をしようとする姿勢が求められます。 話の聞き方も大事ですが、話し方にも気を付けましょう。約束を果たせないような無責任な発言はやめておきましょう。話し方も、早口にならず、相手に伝わるスピードで、的確に話すことを心がけましょう。
また、誠意を伝える時には、心から伝えることが大事です。心から思っていることは、言葉のはしばしにあらわれます。思ってもいないことを言葉にしても、相手には通じないということです。本心・本音で相手に伝えることは、言葉を通して、心が伝わることになるのです。 誠意を伝えようという気持ちが強すぎると空回りしてしまうこともあります。そんな時は、深呼吸し、まずは自分の言動を見直してみましょう。
誠意を見せる方法についてお伝えしました。一つ、一つの方法は難しいことではありません。まずは、冷静に自分を見つめ、出来ることから始めるようにしましょう。誠意が相手に伝われば、信頼関係もきずくことができるでしょう。