良かれと思ってアドバイスをすると、「余計なことを言わないで!」と噛みついてくる…。業務上の注意をすると屁理屈を総動員して反発してくる…。このように文句ばかり言う人はあなたの周りにいないでしょうか?今回は文句ばかり言う人の特徴や、対処方法について見ていきます。
文句ばかり言う人は周りにいませんか?
皆さんの周りに、文句ばかり言う人はいませんか?この人たちは、そもそも文句を言っているつもりはなく、また文句を言うことがパターンと化している場合が多く見受けられます。そこで今回は文句ばかり言う人の特徴や、対処方法についてご紹介していきます。
文句ばかり言う人の特徴5個
文句ばかり言う人というのは、おそらくどなたの周りにもいるはずです。 その人との関係性や、あるいは職場でしたら職位が上か下かによっても見え方が違うため、とても様々なタイプがいるように思えますが、文句ばかり言う人にはいくつか共通の特徴がありますので、まずはそれを見ていくことにしましょう。
特徴1:自分のルールがしっかり出来上がっている
意外に思われるかもしれませんが、文句ばかり言う人というのはルーズな人よりも、自分自身のルール、言い換えれば価値基準、こだわりのようなものがしっかり出来上がっている人が多いです。 そのスタイルでやってきて、それなりに成功してしまうと、「自分のルールは正しい!」という自信と認識をもつことになるわけです。
特徴2:建前にこだわり自分を律することが苦にならない
文句ばかり言う人には、建前にこだわる人が多い傾向があります。自分を律することもさほど苦になりません。 自分オリジナルの行動計画表があり、それにそって動くという感じですが、困ったことにその自分のルール・行動計画を他人にも要求してしまい、押しつけがましいとか、高圧的・支配的に見えてしまう傾向があります。
特徴3:規律やルールを几帳面に守る
文句ばかり言う人には、自分勝手なイメージがついて回りがちですが、ちょっと意外なことに社会の規律やルールをしっかり几帳面に守るという傾向があります。 言い換えると彼ら・彼女らは、ルールを逸脱し、規律を守らない人を受け入れられず、攻撃的に文句を言ってしまうことになります。
特徴4:人をほめるのが下手
文句ばかり言う人は、他人をほめるのが下手で、その回数もとても少ない傾向を持つ人が多いです。 また人間には本来、喜怒哀楽というさまざまな感情が備わっているのですが、文句ばかり言う人は、そのうちの「怒」の感情を出すことが多いです。ほめるエネルギーよりも、批判するエネルギーのほうが高めという傾向があります。
特徴5:ノーとはっきり言える
文句ばかり言う人は、自分の価値基準が良くも悪くも出来上がっているため、ノーとはっきり言える・主張できる傾向を持つ人が多いです。この価値基準には「良心」が深くかかわっています。 ただし、それが他人に対するノー、ダメ出しということが多いため軋轢を生んでしまい、結果として周りから次第に浮いてきてしまいがちです。
文句ばかり言う人の性格5個
文句ばかり言う人の特徴を見てきましたが、ここからは彼ら・彼女らの性格面に焦点を当てて考察していきます。 身の周りにいる、文句ばかり言う人にどのくらいあてはまるか、チェックしてみてください。
性格1:一見すると自信家タイプが多い
文句ばかり言う人には、一見すると自信家に見えるタイプが多いです。会社などでは、役職を持っていたり、やり手と評価される人たちですね。 自分のやり方で成功してきたんだという自信から、自分は正しい→自分のやり方に合わない人やものはダメなんだ→結果として文句を言ってしまう…ということになりがちです。
補足しますと、彼ら・彼女らは文句を言っているつもりはなく、ましてや自分が間違っているとは考えていません。「正当な批判をしている」「それの何がいけないのか?」という感覚です。 自分のルール・価値基準に合わないものは、批判の対象、つまり文句の対象となってしまうわけです。
性格2:几帳面で議論好き
文句ばかり言う人には、几帳面な人が多いです。ルーズな人が苦手というか、嫌う傾向性があります。こうした人が上司で、部下の方がちょっとマイペースだったりすると大変です。 この上司にとっては、部下のちょっとしたケアレスミスも気に入りません。その結果、部下の方は必要以上に叱責されることになり、理不尽な気分を味わうことになってしまうでしょう。
また、文句ばかり言う人には議論好きな人が多く、彼らは自分のルールが出来上がって、それにある程度の自信を持っているため、ちょっと反論しようものなら(たとえそれが正当な反論であったとしても)かえって火に油を注ぐことになりかねません。
性格3:こだわりが多く強い
その人独自のこだわりが多く、しかもそれが強いというのも、文句ばかり言う人の傾向の一つです。 例えば、朝起きてから会社に出かけるまでの手順はあたかも儀式、マニュアル通りのように性格で順序も決まっています。「コーヒーはエチオピア産のモカ以外は飲まない」などというこだわりようです。
こうした人の出勤時間をタイムカードなどで見てみると、おそらくほぼ同じ時刻に出勤しているでしょう。 食事面などでも気を使い(これが適度であれば健康に良いのですが)、それが行き過ぎたこだわりのように頑なに〇〇キロカロリー以下に抑える…というふうなやや極端な行動となって出現することがあります。
性格4:あまり理性的でなく情緒に流されやすい
文句ばかり言う人には、理性と情緒が適切に分かれて機能していないケースがしばしば見られます。 例えば、この人のことは嫌いだけれど、言っていることはもっともだな…というふうに物事を理論的に捉えるのが苦手で、嫌いな人はとにかく嫌い→言っていることを認めることが出来ずに文句を言うという傾向があります。
性格5:他人に厳しく自分に甘いために浮きやすい
文句ばかり言う人は、まず他人のアラを発見してしまうため、ちょっとしたことでも文句をつけてしまいます。 例えば、電車内で誰かの携帯電話が鳴ったりすると、聞こえよがしに舌打ちをしたり、あからさまに文句を言う。こういう人が仮に自分の携帯電話が鳴ってしまった場合は、(こんなのは誰にでもあることだ…)と都合よく解釈します。
悪気はないにせよ、無意識にこうした態度・行動を取り続けているため、周囲からは次第に浮いてしまい、気づくと孤立しているというケースが少なくありません。 時には家族内でも孤立しているケースもあります。困ったことに本人はそれがなぜなのか理解できず、周りが悪いんだという発想に至りがちで、家族間トラブルに発展してしまうこともあります。
文句ばかり言う人の心理6個
ここまで見てきたように、文句ばかり言う人の性格は、他人から好感を持たれる要素が少な目といえます。それでは、彼ら・彼女らの心理はどうなっているのか、見ていきましょう。
心理1:自信満々のポーズの裏側は不安
性格1のくだりで、文句ばかり言う人には、一見すると自信家タイプが多いことにはすでに触れました。 では、彼ら・彼女らが本当に心の底から自信満々かというと、実は裏側では自信のなさや不安も内包している場合が多いのですが、残念ながらそれを自覚している人は少数です。
また、文句ばかり言う人は頑固で柔軟性にやや欠けるきらいがあります。 自分が築いてきたルールや価値観を手放すことができず、自分のやり方に指摘を受けると「攻撃された」と認識しやすく、良かれと思って指摘してくれた人に対しても、さらに文句を言ってしまう…という傾向があります。
心理2:そもそも批判的なエネルギーが高めである
人間の心は、その時その時で物事のとらえ方や感じ方、対応の仕方が違いますね。同じ人であっても、複数の感じ方、複数の考え方、複数の対応パターンがあるはずです。 それというのも人間の心はいくつかのパートから成り立っており、どのパートのエネルギーが強いか・弱いか、そのバランスによって気もちや感じ方・考え方などが変わるのです。
文句ばかり言う人は、「批判的なパート」のエネルギーが常に高めという傾向があるのです。逆に、いつもニコニコしていて文句を言っているところを見たことがない…という人などは、「慈愛的・養育的なパート」のエネルギーが高いわけです。
心理3:思考と感情の機能がうまく分かれて機能していない
性格4のところにも少し出てきましたが、人間の心は理性的な機能(思考)と、情緒的な機能(感情)とを併せ持っています。両者がきちんと分かれて機能している度合いが高い人のほうが、成熟したコミュニケーションを取ることが上手といえます。
反対に、思考と感情があまり分かれて機能していない人だと、どうしても感情が思考にまさってしまい、理性的な考え方や行動がとれず、結果としてすぐキレる、すぐ文句を言う…ということになりがちです。
心理4:感情的な親に育てられた可能性が高い
思考と感情がそれぞれ分かれて機能している度合いを、専門的には「自己分化度」と呼びますが、文句ばかり言う人、すぐキレる人などは「自己分化度が低い」という言われ方をしやすいです。 こうした人の親を観察すると、やはり文句ばかり言う性格・行動傾向が見てとれることが多いです。実は、この自己分化度は親から引き継いでいる可能性が高いのです。
人は自分と同じような自己分化度の人と結びつきやすいとされ、したがって文句ばかり言う人の父親と母親の自己分化度は同程度とみられます。 そして何とおどろくべきことに、その2人の子どもの自己分化度は親のそれよりも低くなり、基本的には超えられないと言われているのです。
心理5:幼少期から文句ばかり言ってきた!
文句ばかり言う人が、その傾向を親から引き継いでいることはすでに述べましたが、それとともに、子どものころから文句ばかり言ってきたという傾向があります。 人間はさまざまな行動や生活するうえでのルール、様式などを、幼少期から対人コミュニケーションを通じて「学習」し、その結果として現在に至っているわけです。
文句ばかり言う人は、幼少期から文句を言い、それを面倒に感じた相手が「はいはい、分かったよ…」と譲歩してしまうということを成功体験として学習し、その経験を上書き保存してきたものと考えられます。 しかも、これを成功体験としてとらえているため、その後もなにかあるとごねる、文句を言うことを繰り返し、強化してきたわけです。
あなたの周りに、自分の思いどおりにならないとすぐにごねたり、文句を言う人はいませんか?こういう人は幼少期のどこかで、「ごねれば周りは自分の言うことをきいてくれるものなんだ」と誤った学習をしてきたものと考えられます。
心理6:特定の人のもめ続ける傾向がある
文句ばかり言う人は、幼少期から文句を言い続け、いわば自分のわがままを通すことを繰り返し強化してきました。 また、自分のルールを作り上げてそれを(ある意味では)強引に守り続けてくる中で、この相手は自分の味方か?それともこのルールにケチをつけてくる敵か?という、やや偏狭な選択肢しか持たない傾向があります。
簡単に言ってしまうと、文句ばかり言う人は他人と率直なコミュニケーションを取ることがそれほど多くなく、例えば笑顔の裏側で相手を敵視するような、やや偏ったコミュニケーションの割合が高いです。
相手のことをひとたび敵と認識すると、表面上はおだやかでそつのないやり取りをしているように見えても、心の中では敵視しているために、同じ人・特定の人と長い期間、繰り返しもめ続ける傾向があります。
文句ばかり言う人への対処法
ここまで、文句ばかり言う人の特徴、性格、心理を見てきましたが、いやはやこの人たちと付き合っていくのは大変だなあ…という印象をお持ちかもしれませんね。 付き合いを避けるのが手っ取り早い方法ですが、例えば職場の上司、友人グループのメンバーに文句ばかり言う人がいるなど、簡単に付き合いを断ち切れない場合もあるでしょう。
また、付き合いを続ける中で、以前よりも文句が増えてきた…なんていうこともあるかもしれません。そこでここからは、文句ばかり言う人への対処法を見ていくことにします。
文句ばかり言う恋人やパートナーへの対処法とは?
文句ばかり言う人が恋人やパートナーということになると、あなたにとって大切な人であり、関係を維持したい相手ということになります。お互いのことをよく分かり合っている、もしくはある程度は分かり合っているということも言えるでしょう。
当然、分かり合っている・信頼し合っているがゆえの、良い意味での甘えもあるでしょう。付き合いを維持しながらも、あなた自身が過度にストレスを溜めないようにという前提で、以下に対処法を記します。
対処法1:まずは口を挟まずに最後まで聞く
文句ばかり言う人とのコミュニケーションのコツのひとつは、相手が話し出したら、「口を挟まずに最後まで聞く」ということです。 途中で口を挟むことは「さあ、文句を言ってください」と、きっかけを与えているようなものです。言いたいことや質問は、相手の話が一段落したら伝える…というのが基本になります。
口を挟みたくなっても我慢するというのが大切なポイントです。 ドラマや映画、演劇、トーク番組などを注意深く見ていただくと、ほぼ必ず、相手の話が終わってから別の人が話しますね。参考にしてください。
対処法2:「関心をもって聞いているよ」というメッセージを発信する
相手が話している時、たとえそれが内容的に面倒な話であっても、目を一度も合わさずに生返事をするとか、テレビを見ながら適当に返事をする…なんていうのはNGです。 こうした場合、「関心をもって聞いているよ」ということを伝えなければなりません。そうしないと文句を言われ、結果としてあなたもイヤな気もちになってしまうでしょう。
具体的には、テレビは切って、相手に向き合う姿勢を作る、そのアピールをする(→テレビを切るという具体的な動作は姿勢のアピールとしては◎)。きちんと目を合わす。時々うなずいたり、あいづちを打ちながら聞くなどが有効です。 また、面倒くさいなあ…という表情で聞くと、それが相手にメッセージとして伝わりますので注意しましょう。
対処法3:そもそものところで相手を思いやる
ここまでお読みいただいた方はすでにご理解をいただいたと思いますが、なぜ文句ばかり言う人になったのかという理由の一つとして、親御さんがそういう傾向の人で、それを受け継いでしまったという可能性もあるわけです。 こうした場合は、強いて言えば、ご本人のせいではありません。
ご縁があって付き合っている、または一緒になったわけですから、そこは相手の個性として、性格の一部として受け止め、大きな目で見てあげてください。
文句ばかり言う上司・同僚への対処法とは?
恋人やパートナーもそうですが、文句ばかり言う人が上司・同僚ということになると、どんなにイヤでも必要に迫られてコミュニケーションを取らざるを得ないことがありますね。 ここでは相手に配慮するためというよりは、あなたがストレスをなるべく溜めないようにする前提での対処法を列挙します。
対処法1:「言い方」にナーバスにならないようにする
どうしてわざわざこういう腹の立つ言い方をするんだろう…?と思える人は、残念ながら多いです。しかしその言い方は、大抵の場合、言う人のクセのようなものです。そのひどい言い方に必要以上にナーバスになり傷つくのは、あなたのためになりません。
ああ、Aさんはいつだってこういう言い方をするし、Bさんはこんなふうに言うな…という事前情報をインプットしておき、いざ面と向かった時にひどい言葉を投げつけられたとしても、必要以上に腹をたてず、傷つかないように自分を防御しましょう。
ここで大事なのは、あなたに落ち度がないのであれば、謝ってはいけないということです。謝ると、相手はかさにかかって責め立ててくることになりかねません。
対処法2:自分に都合の良い解釈をするよう心がける
ちょっと話が逸れるようですが、行動科学の研究によると、人は1日に5000回~20000回にわたって、自分自身に(声に出さずに)話しかけていると言われています。 そして、そのうちの過半数がなんと否定的な、ネガティブな言葉がけなのだそうです。これでは気分が上がるはずもありません。
つまり、私たちが日常をより快適に過ごすためには、1日に5000回~20000回もおこなっている自分への言葉がけの内容を、否定的な表現から肯定的な表現に変換するクセをつけるべきなのです。同じことは、文句ばかり言う人への対策にもあてはまります。
例えば、「こんな企画書、ダメだ、やり直し!」と言われたら、ああ、まだ改善の余地があるんだな…。「そんなこともできないのか!」と言われたら、これができるようになれば一人前に近づけるかな…と、こんな感じです。
相手から投げつけられた文句を前向きというか、自分に都合の良いようにとらえることができれば、あなたの怒りのボルテージはいくぶんかは下がり、1日をイヤな気分で過ごすことも減るでしょう。
対処法3:我慢できずに反論するときは論理的に
そうは言っても業務以外の、あなたの人間的な部分を否定されるようなひどいことを言われたら、そこはへんに我慢する必要はありません。 そういう発言は立派なハラスメントですから。職位が上だろうと、人間性を否定するような言動はあってはなりません。 ただ、反論する場合、どんなに怒っていても「論理的であること」は忘れないでください。
「ふざけるな、このバカ!今言ったことを謝れ!」と言うのと、「今〇〇課長がおっしゃったことは、こういう点で間違った認識をされていると思います」…と言うのではまったく違います。 要は、感情的になっている相手の土俵に乗ったら負けということです。反論するときは、あくまでもクールに論理的に、しかしながら徹底的にやってやりましょう。 可能であれば、(ああ、この人との話はもめるだろうな…)と事前に予測できる場合は、スマートフォンなどでやり取りを録音しておくと良いですね。
文句ばかり言う友人への対処法とは?
友人という関係も微妙ではあります。こいつとはもう縁が切れてもいい!という相手もいれば、そうは言っても長い付き合いだし、これまで自分がつらい時に寄り添ってくれたしなあ…という「切れない・切りたくない縁」もあるでしょう。 ここでは、友人といういわば対等な立場にいる文句ばかり言う人への対処法を見ていきましょう。
基本的には、文句ばかり言う人への対処法はどれも同じです。しかし、相手との関係性によって上手に使い分けると効果的でしょう。
対処法1:へりくだったり遠慮をし過ぎたりしない
例えばあなたが文句ばかり言うA子さんとのコミュニケーションに苦労しているとしましょう。 A子さんはいつもあなたに対して配慮を欠くような発言をしたり、文句を言ってきます。そんな時あなたは(ああ…またいつもの感じだ。嵐が収まるまで適当にあしらっておこう)という対応をしては、こういう関係が今後もずっと続くことになるでしょう。
友人というのはお互いに対等な立場なわけですから、過剰にへりくだったり遠慮をしないのがポイントです。おそらくA子さんは、(この人はいつでも私の話やわがままを聞いてくれる。ちょっと文句を言えば譲歩してくれる人だ)と無意識に認識している可能性が高いからです。
対処法2:アイ・メッセージではっきりと意思表示する
何度も書きますが、友人という関係においては、あなたと相手は対等の関係なわけです。へんに遠慮する必要もなければ、逆に相手を下に見る必要もないはずです。文句ばかり言われて腹が立っている、言い方を改めてほしい…という意思表示ははっきりとすべきです。
ただ、人によっては、(なかなか相手に対して言えなくて…)という方もいらっしゃるかもしれませんね。こういう控えめな人にもおすすめなのが、アイ・メッセージというやり方です。 文句ばかり言う人に意思表示をする際に、「あなたのその言い方は頭にくるんだけど!」とズバッと言ってしまっては身も蓋もありません。
ここで役に立つのが、アイ・メッセージです。主語を私(アイ)に変換して伝えるメッセージのことです。 「あなたのその言い方は頭にくる」という表現を、私を主語にして、例えば「私は、あなたのそういう言い方がちょっと傷つくかなあ…」なんていうふうに変換してみるわけです。批判的なトーンがだいぶ下がるのがお分かりいただけると思います。
このやり方は、何も相手が文句ばかり言う人でなくてもかまいません。日常生活において多用すると人間関係が円滑にいきますので、ぜひ試してみてください。
対処法3:マイルドな言い換え表現を使ってみる
心理カウンセラーやコーチングのコーチらが多用する方法に、「言い換え表現をする」というのがあります。相手が言ったことを、ある程度まとめて言い換えて伝え返すのです。文句ばかり言う人対策としては、表現を少しマイルドにして言い換えると良いでしょう。
例えば、あなたがB子さんとやり取りする中で、こんな文句が飛び出したとします。「あなたってさあ、愚痴りたいときに、時間帯に関係なく私に電話してくるよね。人の都合を全然考えてない!」。
これを「ああ、ごめんね。B子ちゃんって面倒見がいいから、いつでも相談に乗ってくれると甘えてるところがあって…」なんていうふうに言い換えてみたらどうでしょう?B子さんもおそらく悪い気はしないはずです。
これを、「あなたのほうが私に電話してくる回数は多いよ」などと(それが事実であっても)言ってしまうと、B子さんはかえって頑なになり、さらなる文句が飛び出すでしょう。
文句ばかり言う人はちょっと生きづらさを感じている
文句ばかり言う人について、特徴、性格、心理、対処法を見てきましたが、いかがだったでしょうか?
ひとつ言えることは、文句ばかり言う人は、コミュニケーションがなかなか円滑にいかない、仲間内や職場でも周囲から浮いて孤立してしまう、気づいたら友だちが離れていってしまう…などなど、生きづらさ感じることが多く、また傷つき体験も多い傾向があります。 だからこそ、さらに文句を言ってしまうという悪循環ですね。
そういった、文句ばかり言う人と関わるあなたは、私は彼ら・彼女らよりも余裕があるんだということを自分に言い聞かせ、ストレスを溜めないように上手に付き合っていってください。