「日曜夕方から憂鬱な気分だ…」「月曜日会社に行きたくない…」そんな風に思ったことはありますか?それはブルーマンデー症候群かもしれません。ブルーマンデー症候群は近年よくいわれる症候群の一種です。ブルーマンデー症候群の症状や原因、そして対処法を解説していきます。
これってブルーマンデー症候群?
あなたは、日曜の午後から「ああ、月曜日が嫌だな」と思い憂鬱になったことはありませんか?それはブルーマンデー症候群かもしれません。 ブルーマンデー症候群は、日曜午後から月曜日のことを考えて憂鬱になってしまう症候群をいいます。今回はブルーマンデー症候群とは何か、そうなってしまう理由と対処法についてご紹介していきます。
ブルーマンデー症候群とは?
ブルーマンデー症候群とは、日曜日の午後、特に夕方になると月曜日から始まる仕事や学校が憂鬱になり、身体的な変調が起こる症候群を指します。 ブルーマンデーの「ブルー」は、マリッジブルーなどと同じで憂鬱になるという意味で使われています。日本では「サザエさん症候群」とも呼ばれ、日本ではこちらの俗語がよく使われています。 ブルーマンデー症候群の身体的な変調の例として、頭痛や腹痛、吐き気や倦怠感などがあります。ひどくなるとまともに仕事に行けなくなるほどの症状が出てきてしまうので、現代の社会の問題と化している症候群でもあります。
ブルーマンデー症候群が起こる理由
では何故、ブルーマンデー症候群が起こってしまうのでしょうか。ブルーマンデー症候群の原因は様々なものがありますが、主に3つあると言われています。 なお、この原因はあくまでも一般論となります。実際は各個人によって複雑になっていることが多いため参考程度に考えてみてください。
原因1:土日からの気持ちの切り替えが出来ていない
ブルーマンデーになる1つ目の原因は、土曜日や日曜日からの気持ちの切り替えが出来ていないことです。就業形態は様々であるため全員がそうだとは言えませんが、ほとんどの人は平日月曜日から金曜日まで働き、土曜日と日曜日は休みといった人が多いと思います。 土曜日や日曜日に精一杯遊んだりすることは気分転換の点からいっても良いと思いますが、問題はその遊ぶ気持ちの切り替えが月曜日までに出来ていないことです。 気分転換をする場合は、遊ぶときの切り替えも大事ですが仕事モードへの切り替えもできるようにする必要があると思います。
原因2:仕事上でのストレスが多い
ブルーマンデーになる2つ目の原因は、仕事上のストレスが多いことです。こちらは多くの人が当てはまるのではないでしょうか。 仕事上での責任が重かったり、叱責やクレーム処理などを受けてしまったりなど仕事上でのストレスは様々ですが、「ストレスをまた受けてしまうかもしれない」という感覚になると、体は自然と拒否反応が出ます。 「仕事は辛いのがあたりまえ」と思っていても、ブルーマンデー症候群になってしまうと月曜日が憂鬱になり症状が出てきてしまいます。
原因3:土日に夜更かしをしてしまう
ブルーマンデーの3つ目の原因は、土日に夜更かしをしてしまうことです。これは少し意外かもしれません。 本来人間には生活リズムというものがあります。決まった時間に寝て、決まった時間に起きて、同じサイクルで日々を過ごしていくことが健康上重要なこととされています。 しかし、土日に夜更かしをしてしまうと、この生活リズムが崩れてしまいます。結果として眠気からブルーマンデー症候群の症状が出てきてしまうことがあります。生活リズムは崩さないようにしたいものです。
ブルーマンデー症候群のチェックリスト
ブルーマンデー症候群の原因はご理解いただけたかと思います。ここであなたがブルーマンデー症候群かどうかをチェックしてみましょう。 以下の5つの見出しに当てはまるかを考えてみてください。該当している数が多い程、ブルーマンデー症候群になっている可能性があります。
1.日曜夕方になると体がだるくなる
症状として挙げたものですが、日曜の夕方になると体がだるくなる方は要注意です。単純に激しい運動などをして疲れているのであればまだ問題はありませんが、特に激しい運動をしていない場合はブルーマンデー症候群になっている可能性が高いです。
2.日常的に嫌なことを我慢してしまう
嫌なことを誰にも話せず、心に溜め込んでいる方も要注意です。ブルーマンデー症候群はうつ病に近い性質があるため、悩みを相談できる環境にないと辛い感情が積もり積もって症状となることがあります。 元々の性格上悩みを抱え込む人は、気分をうまくリフレッシュする必要があります。対処法を自分なりに行っていくことが重要です。
3.月曜の朝に頭痛や腹痛が起こる
こちらも症状としてですが、月曜の朝に頭痛や腹痛が起こる方は要注意です。ブルーマンデー症候群の一番の症状としてはこの頭痛、腹痛といった身体的な変調です。特に風邪などを引いていない場合はこちらを疑った方がいいかもしれません。
4.休日の食事が不規則である
休日に食事が不規則な方は気を付けましょう。食事を抜くなど生活リズムが崩れてしまうと、自律神経の乱れからブルーマンデー症候群になりやすくなります。 たとえ休日でも食事は3食しっかり取りましょう。健全な精神は健全な肉体に宿ります。しっかり3食を取り、自律神経を乱さないようにしましょう。
5.今の職場に不満がある
最大の原因である、職場への不満がある人はブルーマンデー症候群になりやすいです。職場への不満は少なからず誰でもありますが、不満の内容が深刻であったり数が多かったりするとそのリスクは高まります。
ブルーマンデー症候群の対処法
ここまではブルーマンデー症候群の原因やチェックについてご紹介いたしました。それではブルーマンデー症候群の対処法はあるのでしょうか。 チェックの項でも挙げていましたが、ブルーマンデーの原因が人それぞれであったように、対処法もまた人それぞれです。ここでは多くの人ができると考えられる3つの対処法についてご紹介します。
対処法1:週半ばの楽しみを見つける
ブルーマンデーへの対処法、1つ目は週半ばの楽しみを見つけることです。 ブルーマンデー症候群になる大きな原因が、「週末しか楽しいことができない」というところにあります。難しいかもしれませんが、週半ばの火曜日や水曜日にリラックスしてできる新しいことを始めると良いと思います。 週半ばの楽しみを見つけることで、「週末以外でも楽しい」という感覚になり、ブルーマンデー症候群になりにくくできると思います。
対処法2:思い切り遊ぶ
ブルーマンデー症候群への対処法、2つ目は思い切り遊ぶことです。 原因の項でも触れましたが、休日に遊ぶことで平日が辛くなることが多いと考えられます。しかし休日に本当に思い切り遊ぶことで、清々しく平日を迎えることでブルーマンデーにならなくて済むという見方もあります。 休日を悔いのないように遊ぶことで、ブルーマンデーにならず大きく気持ちを切り替えていけると思います。
対処法3:気持ちが落ちる前に家を出る
ブルーマンデー症候群への対処法、3つ目は気持ちが落ちる前に家を出ることです。これは出社前や登校前限定となりますが、効果は高いと思われます。 人は考えすぎるとどうしてもネガティブになりがちです。そのため考える隙を自分に与えず、すぐに行動に起こすことで憂鬱になる時間をあえてなくすというやり方が有効です。 精神論にはなりますが、ブルーマンデー症候群になる前にその憂鬱時間をなくすように努めることも大事です。
それでも憂鬱が取れない時のブルーマンデー症候群の克服法
ブルーマンデー症候群への対処法を3つ挙げましたが、中には対処法を行っても憂鬱が取れないという方も多いと思います。そのような方はすでにブルーマンデー症候群が重くなっている可能性があります。 ここでは、ブルーマンデーの基本的な対処法を行っても憂鬱が取れない、という方でも克服出来ると思われる3つの克服法について紹介します。
克服法1:職場環境を変えてみる
ブルーマンデー症候群の克服法として、まず職場環境を変えてみることです。ブルーマンデー症候群となる一番の原因は仕事、特に職場環境が悪いことだと考えられます。 「そんな簡単に変えられないよ…」という方も多いと思います。しかしブルーマンデー症候群が深刻化している場合は、仕事もままならないという状態だと思います。そのような方は、いっそ上司や人事に相談してみるといいでしょう。 職場環境を整えるのは会社の責務です。もし職場環境が悪いと思ったら、それを改善してもらうように取り計らいましょう。
もし職場環境を変えることも難しければ、転職をするのも1つの選択肢です。大きく環境が変わるため最初は戸惑いや不安があると思います。 しかしブルーマンデー症候群が思っている以上にきついと感じるならば、転職も視野にいれていく必要もあります。考えるのは難しいかもしれませんが、「自分にとって働くことは何なのか」を考えていきましょう。
克服法2:心療内科などでカウンセリングを受ける
ブルーマンデー症候群の克服について、カウンセリングを受けるという手があります。ブルーマンデー症候群は一時的なものではありますが、それが毎回または継続して起きているのであれば、うつ病を疑う必要があります。 今は心療内科に気軽に行ける時代です。「この症状だけで心療内科に行くなんて…」と思わず、まずは心療内科で相談やカウンセリングを受けてみましょう。 誰かに話すことだけでも、気持ちが楽になりブルーマンデー症候群を軽減できるかもしれませんよ。
克服法3:休息を取る
ブルーマンデー症候群を克服するには、時には休息も必要です。もし動けないほどブルーマンデー症候群の症状が重ければ、その月曜は休むという選択が必要です。 もちろん会社や学校には連絡を入れなければいけませんが、その際は主に身体的な変調の症状を伝えるようにしましょう。また精神的に辛いことをそれとなく伝えておき、対応してもらうようにしましょう。 休息をしてブルーマンデー症候群の症状が落ち着いたら、出社や登校をしてみるといいかもしれません。またはそれでも良くならない場合は、やはりカウンセリングを受けた方がいいです。
身近な人がブルーマンデー症候群だと思ったら
もし家族や友人がブルーマンデー症候群だと感じたら、まずは話を聞いてみましょう。話を聞く際は、改善点を指摘していくのではなく、辛いということに同意をしていくとその人の辛い感情が少しずつ楽になっていくと思います。 もし話したがらずに休息を取りたいと言ってきた場合は、可能であれば休ませてあげましょう。ただし連絡などは出来るだけ自分でしてもらうようにしてください。 休息をしても治らない、または何日も同じ症状が出ている場合はカウンセリングなどを行う必要もあるでしょう。その際は出来れば同伴し、症状をしっかり医師に伝えましょう。
ブルーマンデーって一体何?
ブルーマンデー症候群は結局のところ、誰もが持ち得る憂鬱な感情です。憂鬱になる場面は多くありますが、ブルーマンデー症候群はその憂鬱さが日曜午後、夕方に出てくるという点からそう呼ばれています。 憂鬱になってしまう原因は、こちらも結局のところ人それぞれです。しかしブルーマンデー症候群で出てきてしまうのには、その人の特性や環境が大きく関係しています。その特性や環境を理解しておくことが重要です。 ブルーマンデー症候群は世界でも認知されている問題です。憂鬱な気分は解消するのは難しく、世界規模の問題であるのにも関わらず、日本ではまだ精神的な問題のステージに立っていません。
またブルーマンデー症候群を甘く見てはいけません。憂鬱な感情が長く続くとうつ病となる可能性があるほか、血管が急激に収縮し血圧が上昇したりすることで脳卒中や心筋梗塞のリスクも高まるとされています。 そして日本の社会問題である自殺。こちらを曜日で比較すると、月曜日が最も多いという結果となっています。このように、ブルーマンデー症候群は簡単に「甘え」と片づけられる問題ではありません。 そのため、「日曜の夕方が辛い」、「月曜日が辛い」と思ったら、職場環境を見直したり異動や転職などを考える必要があるでしょう。
月曜日も楽しくするために
ブルーマンデー症候群は仕事や学校に通う以上、誰でも起こり得る日常的な症状です。だからこそ、症状や原因、対処法を身に着けておく必要があります。 憂鬱になるブルーマンデー症候群の症状が出たときは、あなたの精神が少しずつ蝕まれているサインと思い、適切な対処をしていきましょう。 月曜日も楽しく、仕事や学校に行けるようにしていきましょう!