あの人、また自分に酔ってる!自己陶酔している!そういったことありませんか?周りから見ていても、なんだか勘違い感が満載で、ちょっといい気持はしませんよね。そんな自己陶酔しやすい人の特徴や、自己陶酔に走る心理を解明して見たいと思います。克服って出来るのでしょうか?
自己陶酔が見られるシーン
自己陶酔をしている人を見ると、あまりいい気はしませんよね?例えばカラオケで自分が気持ちよく歌える歌ばかり選曲し、周りがノッてなくても気にせず入り込んで歌っている。自分語りに熱が入って、周りが帰りたそうなのに気づかず話し続ける。 そんな自己陶酔する人。周りが見えていなくて、暴走気味。ちょっとばかし迷惑です。自己陶酔する人というのは、特徴があります。今回は、自己陶酔する人の特徴から、どうして自己陶酔してしまうのかという心理、そして克服方法を考えてみたいと思います。 あなたの周りの自己陶酔する人は、周りに迷惑をかけていませんか?そして本人はあまり気が付いていないのではないでしょうか?
自己陶酔の意味とは?
自己陶酔とは、自分に強くうぬぼれてうっとりしている様子を表します。自分の言動にうっとりしていたり、鏡に映った自分の姿にうっとりしていたり。そういった行動を自己陶酔と言います。
自己陶酔の使い方・例文
自己陶酔は、例えば一緒に飲み会をしている最中に、ガラスに映った自分を、チラチラ見ているような人に対して「また自己陶酔してるよ~」というような感じで使います。少し茶化しているような、つっこんでいるような言い方をするときに使います。 もしくは誰かと話している時に、少しロマンチックな言い回しをしてみたり、あたかも自分を悲劇のヒロインのように語っていたりする時にも、「すぐ自己陶酔するね…」というような感じで使ったりもします。これは、ちょっと鬱陶しいなあというニュアンスがあります。
自己陶酔の類語
自己陶酔には色々な類語があります。類語を見ると、自己陶酔がもう少しわかりやすくなります。「自己愛」これは自分を受容し愛する力のことです。これは人が生きていくうえで必ず必要となる要素ですが、欠けてしまったり行き過ぎてしまうと問題が起こります。 自己陶酔は「自己愛」が行き過ぎてしまった時に起こりがちな行動です。また「ナルシシズム」というのは、自己愛の英語表現です。ただ、日本ではこれを自己陶酔に近い形で使います。つまり自分への愛情が過ぎてしまいうぬぼれている状態を表します。 また「うぬぼれ」なども類語となります。うぬぼれは、自己陶酔ほど表面には出ませんが、自分の能力を過信している様子を表しています。
自己陶酔の対義語
自己陶酔の対義語で一番しっくりくるのは「自己嫌悪」です。自分のことを過小評価し、自分のやることなすこと嫌悪感を感じているような状態です。自己嫌悪は、自己愛が低下してしまった時に起こりやすくなります。
自己陶酔している人の特徴・心理
自己陶酔している人の特徴や心理状態はどのようになっているのでしょうか?
特徴・心理1:自慢話が多い
自己陶酔している人は、やはり自慢話が多くなります。自分がいかに優れているのか、自分がいかに素晴らしい人間なのかを人にも知ってもらいたくなるのです。人は自分が好きなものの話を人にして共感を求める生き物です。 自己陶酔している人は、その好きなものというのが自分なのです。だから自分のことを人に自慢して共感を得たいのです。自慢話が多いなと感じるときは、自己陶酔している時なのです。
特徴・心理2:視線がいまいち合っていない
自己陶酔している人は、自分の世界に入り込んでいます。話をしている自分に酔っていたり、歌を歌っている自分に酔っていたり。そういう時、自己陶酔している人は周りが見えなくなっているのです。 そのため、視線が合っているように見えても、なんとなくこっちを見ていないような気がしたりします。心ここにあらずでは?と感じることもしばしばです。自己陶酔している人は、目の前の人ときちんと対峙していなかったりするのです。
特徴・心理3:自分が一番だと思っている
自己陶酔している人は、自分が一番だと思っている気持ちがよく透けて見えます。人のことを褒めていても、どこか上から目線だったり、「あの子可愛いよね」と言いながらも自分の自慢も挟んできたり。 そうやって自分が一番だということを実際に思っていますし、それがどうしても透けて見えてしまうのが自己陶酔している人なのです。
特徴・心理4:ガラスをよく見ている
自己陶酔する人は、視線がガラスや鏡にいきやすくなります。そして、ガラスや鏡を見ている時は、なんだか少し、すました表情をしていたりするのです。前髪をいじってみたり、少し目を見開いてみたり、と自分の顔チェックに余念がありません。 意外と本人は見ていることに気が付かれているとは思っていません。でも周りから見ていると、しょっちゅう視線がそっちへ行くのでバレバレなのです。自己陶酔する人は、自分の顔を何かに映して見るのが大好きです。
特徴・心理5:自撮りが好き
ガラスを見るのと同じ心理で、自撮りも大好きです。何かというと、自分を写真に写します。それも普通には映らず、必ず綺麗に写る角度を研究しているため、その角度で写っていたりします。スマホの写真を見ていると、割と自分で撮った自分の写真が出てくるのが特徴です。 変顔で撮ったんだ~とか言いますが、実際はそれほど変には写っていない物を残していますし、割と自信作を見せるチャンスを狙っています。自己陶酔する人は、とにかく自分が大好きです。
特徴・心理6:話が長い
自己陶酔している人は、話が長くなりがちです。自分で話をしているうちに、自分の話に聞き入ってうっとりしてくるので、長くなってしまうのです。相手の状態お構いなしで、自分の話の素敵さに酔いしれています。 自己陶酔している人は、自分の話を黙って聞いてくれる人が大好きです。なぜなら、自己陶酔しながら話をしている時に、茶々を入れられてしまうと酔っていた気持ちが冷めてしまうからです。
特徴・心理7:バラードを歌う
自己陶酔している人は、カラオケに行くと、お決まりのバラードを歌います。十八番はたいがいバラードで、歌っている最中は周りが聞き入っているものと思って歌っています。まるで歌手になったかのような気持ちで歌っていたりします。 そのため目を閉じていたり、身振りが付いていたり、見るからに歌っている自分に自己陶酔している感が強く出ています。
特徴・心理8:妄想癖がある
自己陶酔している人は、割と妄想癖がある人が多かったりします。自己陶酔している時、何かになりきっていたり、別の世界にいるような感じになっていたりします。夢見がちなところがあり、現実でもロマンチックなことを言ったりやったりします。
特徴・心理9:難しい資格を持っていたりする
自己陶酔する人は、自己陶酔するだけの背景を持っています。取るのが難しい資格を持っていたり、実際に美しい容姿を持っていたりします。そういった人より秀でている部分を持っているので、自分への自信が強化されやすいのです。 自己陶酔する人は、そういった人より秀でたものを持っていることを繰り返し自慢します。どうしてもひけらかしたくなるのです。特に見た目にわからない保持資格などは言わないと相手に伝わりません。だからこそ持っているということを事あるごとに伝えるのです。
特徴・心理10:人の話を聞くのが下手
自己陶酔する人は、人の話を共感的に聞くのが下手です。どうしても相手の話を聞いている間に自分が気になってしまい、上の空になったり、背後に映っている自分が気になったりしてしまいます。 そうすると話している相手は、聞いていないということに気づきます。そして話を辞めてしまいます。自己陶酔する人は、人の話を集中して共感的に聞き続けるというのがとても下手という特徴を持っているのです。
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どうして自己陶酔するの?
自己陶酔する人は、どうして自己陶酔してしまうのでしょうか?その原因を考えてみたいと思います。
自分が好きすぎる
自己愛の話が先ほど出ていましたが、人が生きていくうえで自分のことを好きでいる、自分を受容できるということは重要な能力です。そうでないと、適度な自信すら持つことが出来なくなります。 自分のやることはクオリティが低いと卑下したり、「自分なんか」という言葉を多用してしまったり。人に合わせるだけの人生になってしまったり。でも自己陶酔する人は、その逆で自分が好きすぎるのです。 自分のことが好きすぎる人は、どうしても自分のことが好きという気持ちが表面に出やすくなってしまいます。好きな人がいると、その人の話をするとき嬉しい気持ちになりますよね。自己陶酔する人は、それと同じ気持ちを自分に感じているのです。
優秀な子どもであることを求められてきた
自己陶酔になりやすい人は、幼少期より、優秀な子どもであることを両親より強く望まれてきていた人が多いと言われています。「あなたは優秀な子」「幻滅させないで」「出来て当然よ、うちの子だから」などの言葉をかけられてきた人が多いのです。 子どもの頃は、誰もが自分のことをすごいと思う時期があります。「ウルトラマンになりたい」と言ったり、「僕が怪獣をやっつける!」と言ったり、万能感を持っているのです。でも成長する中で、自分がごく普通の人だということに気づきます。 自己陶酔する人は、その気づきがなかった、気づくチャンスが与えられなかった人だったりもするのです。優秀でない自分は親から愛されません。だから、常に優秀で素晴らしい人間でないといけない、そして親が認めてくれている自分は優秀で素晴らしい人間だ。
そのように考えることで、自己陶酔にはまっていってしまうのです。そこまで極端ではないにしろ、多少なりと自己陶酔しやすい人は、過去に「優秀な子」というラベリングをされ、少なからずその期待に応えてきた人が多いのです。
自己陶酔する人との付き合い方
そんな自己陶酔する人。常にそれに真摯に付き合い続けるのもしんどいものです。どうやって付き合っていくのがいいのでしょうか?
褒める
自己陶酔する人には、褒めることはやはり有効です。自己陶酔する人は、自分に酔っているので、周りが見えなくなっている人が多いです。でも褒めることで、目の前に人がいることを思い出します。 そうすると、今まで自己陶酔して無心で喋っていた人も、「そうかな?」となって、会話が生まれます。そうすると、ひとりで暴走気味にやっていた自己陶酔を上手にストップすることができるのです。 自己陶酔する人を上手にストップさせるには褒めるが有効です。
関わらない
自己陶酔する人とは関わらないというのもひとつです。自己陶酔している人は、周りが見えていないので、それほど周りが関わっていなくても気にしていなかったりします。例えば、カラオケで自己陶酔して歌っていても、スッとトイレに行けばいいのです。 自己陶酔する人は、数人いなくなっても、それほど気が付きません。ある程度したら戻って適当に拍手しておく。なんていう一見冷たい対応も、自己陶酔している最中ならそれほど相手を傷つけません。 自己陶酔する人を見てストレスに感じられてしまう人は、関わらないというのも手なのです。
そっとしておく
自己陶酔する人と関わる時に、特に人に迷惑になるようなことでなければ、そっとしておくのも手です。例えば、しきりにガラスに映る自分の顔を見ているくらいなら、そっとしておいてあげればいいのです。 こういう癖があるのだろう、前髪が曲がっていて気になるのだろう、程度に考えてそっとしておけば、特に波風はたちません。自己陶酔する人は、大好きなものをめでているだけなのです。そっとしておくというのも大人な対応です。
「また自分に酔ってるよ」と言ってあげる
もし自己陶酔する人が、とても仲の良い人でなんでも言い合える仲なのであれば、「また自分に酔ってるよ」と教えてあげるのもいいです。なぜかというと、自己陶酔する人は、周りはおろか自分も客観視できなくなっています。 それを言っても関係が崩れない人の言葉であれば、そういってもらうことで、自己陶酔する人も、ハッと気が付きます。自分でどういう時に自己陶酔してしまうのかを知っていることは重要です。 それを知っていると、自己陶酔する人も、自分で自己陶酔することを防ぐことが出来るようになります。それは根本的に改善するということにつながります。
失敗したら「そういうダメなところも好きだよ」と伝える
自己陶酔する人は、「優秀な子」として育ってきたと言いました。つまりダメな自分というのはダメなのです。普通はダメな部分も持ち合わせているのが人間です。でも自己陶酔する人は割と自分のダメな部分を認めるのが下手です。 だからこそ、自己陶酔する人が、何か失敗して落ち込んでいる時に「そういうダメなところも好きだよ」と伝えてあげましょう。これは時間がかかる対処ですが、育て直しに近いところがあります。 優秀でなくてもダメでもあなたが好きというメッセージを送り続けるのです。そうすることで、自己陶酔する人も、少しずつ自己陶酔する必要がなくなってくるのです。
自己陶酔度診断!
もしかしたら、あなたも自己陶酔する人かもしれません。自己陶酔するかどうかの診断をしてみませんか?下の質問に<はい/いいえ>でお答えください。 ①話し相手の後ろにガラスがあると、自分の顔が気になる ②SNSに自分の写真を投稿したりする ③聞き上手相手だと、やたら饒舌になりがち ④そこそこ優秀な子だった ⑤割と難しい資格を持っている ⑥生まれ変わっても今の人生がいい ⑦自分のことを話すのが好き ⑧自分より可愛い(カッコいい)友人は居ない ⑨ロマンチストだと思う ⑩割と妄想しがち いかがですか?6個以上当てはまるようなら、あなたはおそらく自己陶酔している人です。はたと気がついたら、周りがドン引きしていたりしませんか?
自己陶酔を克服する方法
もしあなたが自己陶酔しやすい人で、それを治したいと思っているなら、自己陶酔を克服する方法があります。ぜひ実践してみましょう。
痛い目に遭った時のことを考えてみる
自己陶酔をする人は、割と自己陶酔した時ほど痛い目に遭っています。例えば、風を切ってバイクに乗っている自分が素敵!と思っていたら、うっかりスピードに乗りすぎてガードレールに突っ込んでしまったり。 自己陶酔して自分語りに熱中していたら、気づいたら周りに誰もいなかったりとか。そういう痛い目に遭ったときを思い返すと、わりと自己陶酔していたことを思い出すと思います。 痛い目に遭うことが、自己陶酔と関わっていることに気が付けたら、少し自己陶酔に気をつけようと考えるようになります。そうすることで、自分が少し自己陶酔に入りだした時に「まずい」と気を引き締めることが出来るようになるのです。
客観的に自分を見る
自己陶酔する人は、客観的に自分を見るのが苦手です。自分に酔っているので、自分自身が今どういう状況にあるのかを見失いがちです。自己陶酔というのは、自分に酔う、つまりお酒に酔っているような状態なのです。 お酒に酔っている時、ちょっとふわふわして自分を見失いがちです。自己陶酔も同様です。だから自分を客観的に見る癖をつけておくと、自然とブレーキがかかるようになり、自己陶酔を克服することができるのです。
周りを見る
自己陶酔する人は、周りを見ているようで見ていなかったりします。自己陶酔状態に入っていると、周りの人の様子や表情、反応など見失いがちです。それゆえ自分勝手に自分語りをしまくったり、盛り上がらないバラードを最初に歌ったりしてしまうのです。 周りを見ると意識していると、自己陶酔に入ることがなくなります。ひとりの時にいくら自己陶酔しても大丈夫ですが、人がいるときにしてしまうと迷惑になってしまいます。周りを見ることで、人前で自己陶酔をすることを避けられるのです。
自分ではなく周りを写真に撮ってみる
自己陶酔する人は、自撮りをしがちです。自分が大好きであるがゆえに、自分の写真をいっぱい撮ってSNSに挙げてしまったりしています。でも、少し意識して自分ではなく周りを写真に撮ってみると少し違う世界が見えると思います。 また自分の写真も、自撮りではなく周りの人が撮った自分を見てみるのもいいでしょう。あなたを見ているのは、あなただけではありません。周りの人もあなたのことを見ているんだということに改めて気が付くことと思います。 そうやって自分だけの方向に興味が向きやすい自分を外へ向けることで、自己陶酔を克服することができます。たまには自分ではなく周りを写真に撮ってみませんか?
自己陶酔は行き過ぎると大変!
自分を好きなことは大切なことです。自分の一番の味方は自分だったりします。でも自分を好きすぎてしまうと、どうしても不具合が起こります。付き合いだして嬉しくてのろけまくっていると周りが引きますよね。 それと同じで、自分のことをのろけまくっていると、周りは引くものです。自己陶酔は行き過ぎると、大好きな自分が周りから嫌われてしまったりするのです。 そうならないために、早めに自分で気が付いて意識することが大事です。自分以外にも、きっと面白いことが世の中にはたくさんあります。周りを見ることで、もっと広い世界を知ることができます。
自己陶酔する人が周りに興味を持てたら、もっと幅の広い人になれます。そう信じて、少し自分ではなく周りに目を向けてみましょう。自己陶酔は、たまに家でこっそりとやればいいのです!